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2008年03月12日
[ タンゴ ]
動くタンゴ
少し見ないうちに、YouTubeに良質のタンゴ関連の動画が増えていたので、気に入ったものを紹介してみます。今まで私がここでタンゴタンゴと言っててピンと来てなかった方にも、見ていただけるといいなと思います。けっこうとっつきやすいですよ。
季節柄、春っぽいのはどうでしょうか。ピアソラの『ブエノスアイレスの春』。
キックもないのにこの強力な4つ打ち、すごくないですか。イントロからヴァイオリンをギコギコやったり、コントラバスをボンボン叩いたりするのは、タンゴ独特の奏法です。一般的な五重奏(キンテート)ではパーカッションがないので、各自楽器のいろんなとこを叩きます。
ヴァイオリンのフェルナンド・スアレス・パス率いるキンテートによるもので、バンドネオンはオラシオ・ロモ。真ん中の、アコーディオンより一回り小さいのがバンドネオンです。
ってわけで、バンドネオンがもっとよく見える、ピアソラ本人の映像がこれ。
タイトルは『天使の死(Muerte del Angel)』。有名な84年のモントリオール・ジャズ・フェスティバルの映像で、去年DVDが改題されて再発してます。ここでヴァイオリンを弾いてるのは、さっき出た、若き日のスアレス・パス。というか、ピアソラさん以外はいまもご健在です。
アストル・ピアソラという人は、生前あまり正当な評価を受けなかったために、残っている映像が極端に少ないんですが、YouTubeにはこうしていくつかがアップされているようです。このモントリオールの映像なんかは、商品化されてるものなのでどうかと思いますが、それでもほんとに貴重で。この『乾杯(Chin Chin)』のグルーヴ感、ピアノのパブロ・シーグレルの猛烈な即興パートから、最後、一体になっていくあたりなんか凄いです。ぜひDVDで。
Amazon.co.jp: ライヴ・アット・モントリオール1984: アストル・ピアソラ: DVD
http://www.amazon.co.jp/dp/B000VIBP50/
あと、最近見て感動したのはこれ!
ピアソラ『トロイロ組曲(Suite Toroileana)』より『シータ(Zita)』。弾いているのはブラジル人のギターデュオでJoão LuizとDouglas Loraという人らしい。この曲はもともと70年代にピアソラがシンセサイザーを含めたバンド「コンフント・エレクトロニコ」のために作ったものを、後にアサド兄弟がギター用に編曲しているんだけど、これはまた違うアレンジみたいです。めちゃくちゃ上手い!かっこいい!もっと評価されるべき!
ギターでピアソラをやっている人は他にも結構いて、デンマークのModal Nodes Guitar Duoは、『タンゴ組曲(Tango Suite)』の第3楽章(アレグロ)をかなり丁寧に弾いてる。
ホール?教会?の過剰なリバーブが気になるけど、精度は高いと思います。ギター叩くところもバッチリ合ってるし!もともとギターのために書かれた曲なので、YouTubeでもこの曲をやってる人はわりといます。Tango Suiteで検索するといろいろと。
で、春が来たら次は夏ですよ。最初のスアレス・パスのキンテートで『ブエノスアイレスの夏』。同じタイトルで小松亮太さんもアルバムを出しているので、比較的有名な曲だと思います。
結局ピアソラばっかりになってしまいました。
http://www.youtube.com/watch?v=QMuy71dkCLM
投稿者: rodolfo_roballos@yahoo.com.ar | 2008年10月01日 01:32