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2008年06月25日
[ クラシック ]
シェプキン・アンコール
24日、セルゲイ・シェプキンの再来日公演に行ってきました。錦糸町のすみだトリフォニーホールにて。ここまでの経緯は前回のエントリにまとめてあります。
シェプキンのゴルトベルク
http://www.epxstudio.com/frontline/2008/05/sergey_schepkin..
去年とは違い、今年はオールバッハプログラム。24日東京公演の曲目は下記の通りです。
- イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
- パルティータ第2番 ハ短調 BWV826
- ゴルトベルク変奏曲 BWV988
また、アンコール公演にあたっての下馬評などはこんな感じでした。
セルゲイ・シェプキン:下旬に来日公演
「ゴルトベルク」の感動をもう一度 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/enta/art/news/20080617dde012040013000c.html
自分は、クラシックについては、テクノやタンゴに比べると何も知らないも同然なので、とても感激しましたということ以上のことは書けないんですが…。クラシックを聴き始めるきっかけとなった曲を初めて生で聴いて、良かったです。念願叶いました。
と言っても、長く聴いていたのはグールドのもので、シェプキンの音源は先月iTS経由で購入したばかりでした。今回のプログラムに含まれているパルティータも録音があります。
Sergey Schepkin / Johann Sebastian Bach: The Goldberg Variations
Sergey Schepkin / Johann Sebastian Bach: The Six Keyboard Partitas Vol.1
録音同様、ライブでも本当に軽々と弾いていました。優雅に豪華に、ところどころ55年のグールドを凌ぐ速さで大胆に。ピアノという楽器のダイナミズムを実感しました。
そして、70分(前半の2曲も含めれば110分)以上にわたって完全に暗譜して、静寂に包まれたホールでひとりで楽器と対峙し続ける集中力というか精神力というか、人間の可能性って凄いなと。
以下は余談です。
繰り返すように、コンサートは期待通りで非常に良かったのだけど、クラシックを生で演奏することの意味についても考えさせられたりしました。
だって、やっぱり、CDで聴くほうが音自体は良いわけですよ。圧倒的に。CDのが音大きいし、ステレオで聴ける(ピアノはマイクを2本立てる)し、観客の立てるノイズも入らないし、何より「正確な、演奏者が満足した音」を聴くことができる。
例えばこれがテクノなら、家で聴くよりも、クラブの音響で聴いた方が絶対にいい(と私は思う)。ジャズとか、即興を重視する音楽の場合もライブで聴いた方がより面白いはず。タンゴの場合は、録音が少ないってのと、あっても多くは音が悪い(録音が古い)という理由で、これもライブで聴きたい。
でも、これがクラシックとなると、ライブで聴くことの意味って?グールドがコンサートを降りた理由とも関係あるのかな。もちろん、録音を聴いていると、どうしても生で聴きたくなるというのはあるので、今回も内心とても興奮していたのは紛れもない事実なのだけど。
ともかく、もっとクラシックのことが知りたい!と思いました。