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2006年12月24日
[ テクノ ]
今年の3枚
「今年聴いた」なかで、印象に残った3枚を。
- Cari Lekebusch /Vibrations [H.Prod X4]
- 個人的には、2006年はカリレケ復権の一年だった。遅ればせながら買い始めたHPXは全部良かったし、NFL Kruとして活動の幅を広げ始めたのも気になる。何と言っても、8月のageHaでのDJが凄かった!今やハイクオリティなトラックを作れる人はいっぱいいるし、一方で個性的な曲を作れる人もたくさんいるけれど、両方を兼ね備えているのは本当に数えるほどしかいない。ベテランと呼ばれるようになったアーティストの中で、キャリアと引き換えに自分の色を薄めてしまった人のどれだけ多いことか。この人の場合、新しく取り入れた何かをフィルターのようにして、元々持っていたものの純度をさらに高めているような気がする。スウェーデン第2、第3の世代がどれだけカリレケに追いつけるのかも含めて、来年以降が楽しみ。
- Sven Dedek /Mo Money EP [Fieber 27]
- Basic Implantはすごく好きで、audio15とか19はいまだに良く聴くんだけど、ソロの作品でこんなに凄いのがあるとは知らなかった。音数は少ないものの、それぞれが溶け合うほどに噛み合っていて、リアルでいて破綻がない。ツールとしてどうこうというより、トラックそのものに魅力がある。一時期はかなり浮いているように感じた独特の空間処理も、いい方向に回り始めているようだし、名前でしばらく敬遠していた人にもぜひ聴いてほしい。自分もその一人だったので、この作品でかなり印象が変わった。
- Lars Klein /Crane & Snake [P Rhythm 44]
- 今年、意識的にいわゆるSchranzから距離を置くようになったのは、単純にその界隈が面白くなくなったからで、、誰もが聞き飽きた曲をSchranz風にリミックスしてワーッと盛り上がることの先に、少なくとも自分が求めているものは何もない。そういう意味では、ハードテクノ・ハードミニマルにはまだ可能性があると思わせてくれたのが、年の初めに聴いたこの作品。メロディーでもノイズでもない上モノって、ガチッとハマると本当に威力があって、覚醒系シンセリフを使ったエキセントリックなブレイクを抜きにしても、ループ単体でよくできてる。これは裏のB1も良かった。
今年買ったレコード総数、ここまでで102枚。まだ来週行くつもりなのであれだけど。ペースが落ちてきたというより、収納の都合で、ちゃんと聴くやつしか買わなくなったというのが正しいかな。まあそれが普通なのか。。
ちなみに去年の3枚は、こんな感じでした。
- HardtraX /What I Stand For Speaks For Itself [Darkforce]
- Andre Walter /Misty Circles EP [Highland Beats 35]
- Alex K. Katz /Titanium Steel [Form 14]