「機動戦士ガンダム展」と「メカニックデザイナー 大河原邦男展」
27日、行こう行こうと思っていて、気がついたら会期の最終日になっていた「機動戦士ガンダム展」に行ってきました。場所は、六本木ヒルズ52階の森アーツセンターギャラリー。混雑はイヤなので朝イチで出かけたところ、10時ちょい過ぎの時点で10分待ち程度。エレベーター下ではほとんど並ばず、予想に反してすんなり入れました。なんとか滑り込みで間に合ってよかった。
以前こちらの記事(『機動戦士ガンダム』を観た | EPX studio blog)に書いたのですが、私は子供時代にまったくガンダムを通ってこなくて、去年初めてファーストガンダム全話を通して観ました。それだけに、比較的鮮明にさまざまなシーンが思い起こされて、特に時系列ごとにまとめられた安彦さんの美しい原画の数々には圧倒されました。
アニメーター見本市の「安彦・板野 原撮集」を観たときも思ったけれど、セルにして撮影してしまうと、露骨に時代性を反映した「古いアニメ」の見映えになってしまうのに対して、原画は純粋に上手い絵なんですよね。鉛筆の筆致を活かした生き生きとした線が、キャラの魅力を伝えていて、この資料が残っていて良かったなと思います。
特におもしろかったのは、企画段階のプロトタイプからの変遷の様子。いわゆるテンプレ的な子供向けのデザインから、重厚な世界観を背景とした大人も楽しめるデザインに、(玩具化を前提としたスポンサーの要望を反映しつつも)落とし込んでいくさまは、結果として導かれた『ガンダム』の成功からみると興味深いものでした。端的にいうと妥協がない。
そして一方で、スポンサーの口出しがなく、富野さんと大河原さんの共同作業によって自由にデザインされたという敵MS/MAの「生態系」にも非常に興味を持ちました。ビグ・ザムなどの、「変」と「カッコイイ」のギリギリのラインを突いた突飛なデザインが素晴らしいんですね。で、ガンダム展を観終わったその足で、こちらもちょうど公開最終日となっていた「メカニックデザイナー 大河原邦男展」にハシゴすることにしました。場所は上野の森美術館。
こちらも大変良かった!大河原(おおかわら)邦男氏は、ガッチャマン、ヤッターマンから、ガンダム、ボトムズに至るまで、日本の代表的なロボットアニメに携わってきたデザイナー。私はまったくこの方面には疎く、ほとんど何も知識がない状態で観覧したのですが、十分に楽しめました。
驚くのは、アナログ原画、設定資料の描線の美しさ。資料中に描き込まれた文字も、まるでレタリングのような端正な手書きの明朝体で統一されていて、独特の美学を感じました。
そして、メカ的フェティシズムのあくなき追求。説明がなかったので完全に私の想像ですが、初期においておそらく大河原氏は機械工学的な専門知識があったのではなくて、「このほうが自分はカッコイイと思う」というデザイン原理に基づいて制作している。もちろん、プロとして他の人の意見を取り入れたり(特に富野監督のダメ出しの書き込みがすごい!)、スポンサーや企画サイドの意向に沿ったりということはあるけれど、あくまで軸がブレていないからこその力強さ、謎の説得力がある。
図説の見本をパラパラ読んでいたら、天野喜孝氏がインタビューで「大河原さんはメカニックデザイナーというよりは造形作家」というようなことを仰っていたのだけど、そういう意味合いなのかなと思いました。アニメ分野以外での広範な意味でのメカニックデザイナーとは、厳密には違うような気がします。そう、作家性が強い。
展示の後半では、ポスター制作の作業風景を収めた映像も紹介されていました。デジタル絵が一般的になってしまった今では、これが気の遠くなるような地道な作業で、これだけの精緻な作品群を生みだすのにどれだけの時間が費やされたのかという点に、否が応でも想像が及びます。
惜しむらくは、作家をフィーチャーした企画展であるならば、氏がこのような美的感覚を得るに至った過程や、想像力の源泉となったもの、あるいは制作の苦労、仕事歴を超えた人となりを紹介してほしかったという点。今回の展示のほとんどは、アニメ作品単位での紹介にとどまっていて、その枠からはみ出すアーティストの本質に迫るものでなかったことは残念でした。作品を知っている人なら、懐かしがるという楽しみかたができるのだろうけど。
ともかく、ガンダム展に関連して、貴重な機会に悔いを残すことなく作品展を楽しめて良かったです。いやあ、ギリギリまで会期終了を把握してなくて危ないところだった。
秋のズーラシア
26日は、サークル先輩の杉山さんとズーラシアへ。ズーラシアは、新エリア「アフリカのサバンナ」が全面開園してからすぐ、4月30日に自転車で行って年間パスポートも作っているんですが、どうもブログに書いていなかったようで。あれから、夏場は暑くてなかなか行く気にならなくて、ようやくこれからいい陽気になってくるところで、いよいよ年パスの出番かな。近場だし、平日も隙を見て出かけたい。
さて、この日は土曜の昼時ながら比較的空いていて、というか北門のアフリカエリアから攻めたらほんとにガラガラって感じで。天気は曇りから、時々日が差したり、小雨がパラついたりというところで、動物もちょっと動きが少なくおとなしめでした。ミーアキャットだけは普段通り、カメラ映えするポージングをやってくれた。彼らはアフリカエリアのアイドルだね。
またねえ、ペタンと座るポーズもかわいくて。ここのミーアキャットは3頭ずつの雄雌混合の2群に分かれているそうで、犬のようにワンワンと吠えたり、ミーミー鳴いたりと集団内で鳴き声にもコミュニケーション上の意味があるようです。ずうっと観察していると、素人でも個体ごとの特徴も分かるようになってくるのかもしれない。
そしてここのチーターはとても美しいのです。混合展示で広場にいるほうはだいたい草むらや木の上隠れているのですが、ガラスに近いほうにも居たりして。
ゆっくり見て回っていたら、16時半の閉園時間までの4時間があっという間で、最後のほうはちょっと駆け足になってしまうくらい。やはり全部回ると、歩数にして1万歩近くは歩くなあ。
今回のこの北門から正門に向かって逆ルートで回っていくコース、混雑を避けられるし、団体客とバッティングする可能性が少ないので、ズーラシア散策ルートとしてはおすすめです。土日は正門で降りずに、そのまま乗っていると北門で降ろしてくれます。もちろん、ふつうに北門でも当日券買えます。
帰りは中山駅からグリーンラインに乗って、minamoのスパ・ガーディッシュでのんびりしました。だんだん温泉の季節になってきた。
東レ パン・パシフィックオープン・テニス 2015
24日は毎年恒例、4回目の東レパンパシ観戦のため有明コロシアムへ。年々規模が縮小されていって寂しい限りだけれど、今年はあいにくの天候もあってかさらに侘しさが漂っていた…。日本人選手どうしのダブルス準々決勝で、上の写真の客入りはなんとも言えないね。ポイント的にはまあまあ競って、もつれたタイブレークを最後はスマッシュで引き離すいい試合だったのですが。
それでも、屋外の第1コートでのダブルスは、ラストいいシーンを最前列で観ることができたりして、雨が本格的に降り出す前にばっちり楽しめた。選手の気迫や、ペアの息の合わせかたを間近で体感できる自由席の屋外コートはやはり楽しい。
それにしても、まあ屋外の広場もこんな具合なので、全盛期と比べてしまうとどうしても…。今年は伊達さんも参戦していないし、ランキング上位の主要選手、とりわけ今までの東レでよく名前を見かけたような選手が全然来ていなくてですね。ここに至る詳しい事情はまったく知らないけれど、気軽なエンターテイメントとしてテニス観戦すっごく面白いし、東京でプロテニスを観られる大会には頑張ってほしいなあと思います。
試合後、誘ってくれた友人と大江戸温泉に寄って近況の交換など。チケットなど毎度手配してくれて感謝です。来年もあるといいなあと思いつつ。
RESONANT: Sound of Berlin
22日はageHaのワンオフパーティー「RESONANT」へ。ageHaも数年ぶりで。今夏はフェスっぽい大型イベントにまったく縁がなくて、何かないかなと思っていたところ、NOBUさんのオーガナイズでBen KlockとMarcel Dettmannを招いてベルクハイン系をフィーチャーして盛大にやるってことで、これだと。
0時過ぎに会場入り。この日のアリーナはオクタゴンスピーカーを使わず、ツインのサウンドシステムでUnitを広くしたような雰囲気。VJはなく、レーザーを含めたライティングのみの演出。激混みというほどでもなく、程よい入りでフロア後方でも気持ち良く踊れました。
とにかくクロック&デットマンのB2Bが熱かった。1曲めのキックの入りからウオーッとなる出音で、そのあとは完全に両輪のテクノマシーンで。ノリとしてはYouTubeでも観たAwakeningsのセット(参考:2015年、2014年)のような感じで、上げ下げのさじ加減が絶妙で次の展開が読めず、フロアを抜け出すタイミングを見失うような選曲。最高でした。
特にBen Klockは、EQワークやバックスピンなど、ミックスの手癖が完全に往年のハードミニマル外タレDJのそれで、めちゃくちゃテンション上がった。130くらいのBPMながら、音が詰まっていてかなり早く感じた。今にして思うと、この種の音楽に対する適正なBPMレンジとして、昔が早すぎたんだなあとも思わなくもない。
ゲストB2Bは2時から6時までのセット。外のフロアのオープンな感じも良くて、やはりageHaたまに行くと楽しい。現地で合流したizさんと5時半ごろには離脱、朝の城南島海浜公園をぶらぶら散歩したのちファミレスでモーニングして帰宅。WIREもうやらないみたいだし、ようやく夏が締まったような感じがしました。
『キングスマン』を観た
21日、立川シネマシティで映画『キングスマン(Kingsman: The Secret Service)』を鑑賞。敢えてココでってことは、つまりは「極上爆音上映」です。せっかくシネマシティズン会員になったことだし、機会があれば爆音に向いてそうな作品はココで観たい。
そもそもこの作品はまったくのノーマークで、ニンジャヘッズ界隈で、それも『マッドマックスFR』がウケていた周辺で話題になっていたのがきっかけでした。曰く、マックスが狂気の皮を被った誠実な映画なら、キングスマンは紳士のふりをした狂気の映画だと。で、観てみて思ったのは、なるほど確かにそういう一面はあると。
本作は、国際的な地下スパイ組織が悪を打ち倒すヒーローものの構図でありながら、そこに紛れ込んでしまった不良少年がまったく正反対の「英国紳士」になりきるまでの成長物語でもあって、同時に、イギリス人流のブラックユーモアをふんだんに散りばめた、丁寧で長大なコント作品でもありました。
中盤を過ぎて、物語の大筋と着地点が見えてきたあたりまでは、なるほどこういう感じねという雰囲気で、7割くらいの満足度で進んでいくのですが…クライマックスのとあるシーンで、これが一気にメーターを振り切りまして。あれですよ、欽ちゃんの仮装大賞なら、合格点行かないあたりまでゆっくり積み上げてたのが、その瞬間にピューンって20点までカンストしてしまう感じ。あそこは、音楽も相まって最高にナンセンスでかっこよくて、いやーそうかこれがやりたかったのか!と思いました。私としては、あのシーンで完全に元は取った。
執拗なアメリカいじりが面白くて、リベラルも右派も外野の視点から徹底的にコケにされている。後姿しか映らないけど、ガッツリ洗脳されているオバマにも笑いました。あとスウェーデン王室は大丈夫なのかこれ。事前に許可…なんて取りに行くわけないよねえ、さすがに寛大だなあ…。
そのほかの小ネタも細かい伏線の回収が見事で、さんざん散らしておいて、それぞれをベストのタイミングで拾っていくあたり、よくできています。サービス精神だよ。とにかく「英国紳士」という定型フォーマットが際立つようにという意図なのか、紳士とヤンキー、強者と弱者、老人と若者、左派と右派などいろいろな対比要素を突っ込んできて、それらがぶつかりあって鮮やかに炸裂する、というような映画でした。そう、花火のように…!
映画『キングスマン』オフィシャルサイト
http://kingsman-movie.jp/
ベトナムフェスタin神奈川2015
シルバーウィークの連休中の出来事を、思い出した順につらつらと。
20日、横浜公園と神奈川県庁舎を結ぶ日本大通り一帯で開催されていた「ベトナムフェスタin神奈川2015」へ遊びに行ってきました。代々木公園のベトフェスはだいぶ知名度も上がって、いまや毎年半端じゃない混み具合のイベントになってしまったけど、こちらは神奈川県をあげての初の取り組みということで、どういう感じかなと。地域の広報媒体ではそれなりにプロモーションを頑張っていて、私も県の広報誌で知りました。
様々な企画もありつつ、屋台などを出して大々的にやるのは連休前半となる土日とのことで、今回はまず天候に恵まれたのが良かった。行ってみると、横浜公園の端から一部を通行止めにして、道路にバーッと屋台が連なっていて、さっそくお祭りのような雰囲気。着いたのは昼ごろだったので、まずはブンボーフエを買い食いしてみる。屋台はまあまあ並ぶものの、代々木公園ほどでは全然なくて、道路脇も腰かけるところスペースが十分にあって開放的な感じ。やっぱこれくらいの余裕はほしいよね。
ぶらぶら県庁舎まで歩くと、敷地内からなにやら賑やかな音楽が流れてくるので、覗いてみるとベトナムの民族芸能である水上人形劇のショウをやっている。こちらはけっこうな人だかりで、途中からだとよく見えなかったけど、それにしても初めて観た!それなりに大がかりなセットで、力が入っているなあと思った。
イベントに連動して、本庁舎の建物内部の一般公開も行っていました。これは事前にまったく知らなくて、興味があったのでついでに見学。地元民だけど中に入るのは初めてで、知事室をはじめとする部屋の一部と、屋上などを見ることができました。昭和3年からあるというこの庁舎、中の様子としては古ーい学校のような雰囲気とスケール感で、大枠はだいぶオンボロだけれども、階段の手すりや天井の装飾、エレベーターの階数表示盤など、ところどころレトロな小物パーツが素敵でした。
いまは会議室として使用されているという旧議場は際立って立派な部屋で、この日はベトナムの民族楽器を使う日本人とベトナム人歌手のバンドが演奏を披露していました。こちらも立ち見が出るほどの盛況。演奏も歌もなかなかよかった。
6階建ての庁舎の屋上からは、港が一望できるほか、大通りを見下ろせます。
せっかくなので県庁舎の先、象の鼻パークまで足を延ばしてぶらぶらと散歩。途中で横浜税関の資料室も覗いたりなんかして、普通に横浜観光してしまった。屋台に戻って、バインミーを食べてコーヒーを飲み、しばし満喫しました。
神奈川ベトフェス公式のFBやTwitterアカウントなどが、当日になってもほぼ機能していなくて心配していたんだけど、イベント自体はばっちり盛り上がっていて。もし来年以降もやるのであれば、Webサイトやソーシャル周りの体制に課題があるんじゃないかなと思いつつ、横浜(神奈川)とベトナムの魅力をアピールすることにかけては、それなりに成功していたように思います。いやあ、これは続けてほしい。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』立川シネマシティ最終上映
11日、一部の映画館でのみ超ロングランとなった、『マッドマックス 怒りのデス・ロード(Mad Max: Fury Road)』の立川シネマシティ「極上爆音上映」の千秋楽へ行ってきました。この日は計7回の上映があって、ほんとのラストの回のチケットは即完売で取れなかったので、ひとつ前のb studioでの20:15の回。そして年間会員のシネマシティズンにも加入しました。立川、そんなに近くないんですけどね。
作品についての感想などは前回記事を。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観た | EPX studio blog
http://www.epxstudio.com/blog/2015/0801_mad-max-fury-road.html
いやあなんか、「ヴァルハラ」などとも呼ばれてほとんど聖地になっている立川極爆ですが、すでに一度は行っているし、当初は最終日行くつもりはなかったんですけども、先日アートワーク集を地元の書店で見つけまして。
これ、増刷かかるまでなかなか店頭に出ていなくて、内容は良いとは聞いていたものの、実際に中身を見てから買おうかどうしようか考えるつもりだったもので…中をパラパラと開いてみて、即購入しました。すごいんですよこれ、情報量が!概ねAmazonのレビュー(24件中24件が星5)の通りなんですけど、まず掲載されているイメージボードの点数とテキストの充実度に圧倒されました。
驚いたのが、1999年とかの日付の入ったプロットの時点で、すでにアタマからオチまで、寸分違わず本編通りのものができあがっていたというところ。描き込まれている主要なカットも、ビジュアル的にまんま再現されていて、つまりはイメージがまったくブレていないのです。まずこれがあって、そこから細部を煮詰めていったからこその、あの作品世界の「強度」なんだろうなというのが、合点が行きました。
で、これとかを読んだり、あるいは優れた考察ブログ記事(※)を読んだりしているうちに、もう一度スクリーンで観ておきたくなりまして。ちょうどこの前の日曜に先輩の依田さんと会って話していたときに、定額サブスクリプション系のサービスなんかに関連して、「ライブラリへのアクセスの障壁が下がったからこそ、ライブ的な体験を重視したい」というような話になったのを思い出しました。シネマシティ極爆のラストって、まさにこの一度きりの体験になるんじゃないかなあという予感がして。
行ってみて、この日のb studioは特に爆音に感じました。最終日だから大きめにしていたのかもしれないけど、やはり別の日にa/b両方行った友人によれば、bのほうが音量は大きめだったようです。とにかくWar Rigを運転している最中、超低音がビリビリ体に響いて、まるっきりライブハウスでした。最高だったけど、この映画じゃなければ危ういバランスだった。
そうそう、上映前にはシネマシティの遠山企画室長による、観客へ向けた挨拶がありました。インタビュー記事(常識破りの成功 映画館に革命を 立川シネマシティ「極上爆音上映」の野心 - 週刊アスキー)やラジオへのゲスト出演でもおなじみの通り、今回のマッドマックス・ムーヴメントの立役者の方です。
冒頭でまず、観客、ジョージ・ミラー監督をはじめとする制作陣、配給会社などへの感謝の言葉があると、満員の客席からは盛大な歓声と拍手(とV8コール)。予告編、映画泥棒のくだりを全カットしての即本編という粋な計らいのアナウンスにも、喝采が上がりました。ただ、今回はあくまでも通常の上映の範疇ということで、上映中はマナーを守ってほしいということと、あと「V8サインは、するなとは言いませんが、顔の高さまででお願いします」というような諸注意。
最後は、例の銀スプレーをプシューとやって「俺を見ろー!そしてマッドマックスを観ろ!」「(客)ウオオオオー!」で暗転、WBロゴ&エンジン音という超絶熱い流れでした。完璧だよ!
お客さんは、コミケみたいにコスプレとかも居るのかと思いきや、意外とそうでもなく、まあお祭りでもないし金曜日だしみたいな。ただ、皆さんおそらく10回20回は観ているような人たちばかりで、層も老若男女幅広くではありましたが、謎のシンパシーを感じました。シネマ2の1階のシネマカフェも、この日は特別に遅くまで営業していて、マッドマックス半券で終日ハッピーアワーみたいなサービスも。おかげで、aスタの最終上映が終わった友人のMEEくんと合流できて、ビール飲みながら終電までマッマッ話ができました。
マッドマックスという作品を巡る一連の体験は、つい数年前まで頑なに映画ギライだった自分にとってはちょっと特別なものだったし、おそらくロードショー中に4回も観に行く映画というのは、これからもそうそうないと思う。ミラー監督とシネマシティさんには、本当にありがとうしかない。
BD/DVDはすでに予約済みなので、10月21日の発売までは、件のアートブックを眺めつつサントラを聴いて過ごすことにします。
※ちなみに、考察系記事でおもしろかったのはこのへんです。
マッドマックスが激ヤバすぎて自分の発言だけでもすごい総量でした - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/855929
水耕栽培農家の視点から見る「マッドマックス 怒りのデス・ロード」|ITとゲームとメタル
http://ameblo.jp/a-c/entry-12057538569.html
modern fart | うたのしくみ Season2 第8回 WM、もしくは『マッドマックス怒りのデスロード』
http://modernfart.jp/2015/08/12691/
Google Play Musicを試す
えらく急に発表されたので驚いたけれど、Googleによるサブスクリプション型の音楽配信サービスが今日から国内でも始まりました。前に記事を書いた通り、私は既に7月からApple Musicを利用していて(Apple Musicいいかも | EPX studio blog)、そもそもこのタイプのサービスに興味があるというのと、ChromeブラウザやAndroidを日常的に利用しており、どちらかというとGoogleびいきなこともあって、早速空き時間で試してみることに。
Google Japan Blog: Google Play Music を日本で提供開始します
http://googlejapan.blogspot.jp/2015/09/google-play-music.html
で、現時点での結論から言って、Apple Musicから乗り換えることにしました。と言っても試用期間が3か月、正式には9月末からの課金を前にした途中解約(というか契約自動更新の解除)なので、さんざん利用したAppleに対しては、後ろめたい気持ちもなくはないけれど。いやほんと、わりとバカスカとアルバムを突っ込んで、暇さえあれば聴いていました。それでなんか、改めてサブスクリプション型の音楽ストアいいなっていうか、自分に合っているなと。
ただApple Musicの一番の不満が、検索が弱すぎることだったのでした。例えば、私が聴くようなクラシックなんかだと、曲名で検索して出た奏者や指揮者を聴き比べしたりすることがよくあるのですが、iTunesの検索はモタモタしており、検索結果画面のUIの使い勝手がだいぶ良くない。「曲」単位の検索結果はどういうアルゴリズムに基づいて表示されているのかよく分からないし、アルバム名が分からないし、ソートもできないという。というかなんか、iTunesの操作感が全体的にニガテなんですよね。
そこでGoogle Play Music。とりあえず試用期間が1か月間ってことでPCから登録を行ってみて、ひと通りの機能を試してみたところ、さすがに検索に関してはかなり良くて。個人的に、iTunesの制約ゆえに窮屈な思いをしていた部分がほぼほぼ解消されているような感じで、これだけでガッツリ掴まれたのでした。YouTubeみたいな感じで使える。そもそもイリーガルでなく、音質も担保されているのがYouTubeより遥かにいい。
ライブラリのラインナップについては、自分が良く聴く範囲の音楽はだいたいApple Musicと同じような感じで、これは全然問題なし。プレーヤーの使い勝手が良くて、Chromeアプリのミニプレーヤーとの連動が良くできているなと思いました。キーボードショートカットはShift+?で確認できるようです。あと、地味にビジュアライザもついていて笑ってしまった。再生中に左下のジャケ画像にマウスオーバーで、「スモーク」を選ぶと表示されます。
それと、50,000曲までアップロード可能なクラウド機能は、今どきのクラウドストレージと同じような感覚で管理できて(つまり任意のフォルダを監視して自動で同期)、試しにBandcampで購入したflacファイルを投げ込んでみましたが、タグやジャケ画像も含めて普通に反映されました。ま、Bandcampの曲はそもそもアプリでストリーミング再生できるから別にいいんだけど、それにしても面倒くさいとこが全然なさそうでいいなと。唯一、アップロード(同期)中のステータスが分かりにくいところが課題かな。
月額費用でいうと、今だと課金開始後もアーリーバード価格で780円が適用されるそうなので、この水準でサービスが利用し続けられるのであれば、全然割安だと感じています。あとはまだ使いこんでないので、レコメンデーションの精度がどんな具合なのかに興味があって、iTunesがほんとに物足りないので…。YouTubeの視聴履歴とかもアカウントに紐づいて引っ張ってくるようで、そのあたり期待しています。しばらくあれこれ聴き倒してみます。