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M3&Tech-knobありがとうございました

活動2013-10-29 16:41

M3のBody Informブースに来ていただいたみなさま、ありがとうございました。おかげで新譜CD-Rは完売しまして、旧譜やコミティア本もすこし売れました。2週連続の即売会をなんとか乗り越えて、とりあえずはほっと一息です。

準備会によると、今回のM3はサークル参加数が1,200と過去最多だったそうで、心なしかブース内スペースも前より手狭だったような。わりとジャンル関係なくバラけた配置で、わざわざBIのとこまで足を運んでいただいた方には感謝です。本当は、今回もプレスの新譜を用意できれば良かったのだけど、ミックスダウン&マスタリングのプロセスを大きく変更したところ、最終セッティングがなかなか決まらず、次回に持ち越しとしました。

即売会は15時半に終了。そこから移動して、秋葉原でのごはん&打ち上げに途中まで参加し、新宿三丁目8bit cafeでのパーティー「Tech-knob(テクノ部)」へ向かいました。

びっくりしたのは、結構音量もあってバランスの良い音が出ていて、気持ちよくお酒が飲めたこと。バー/ラウンジスタイルで、これだけ音も楽しめる環境というのはいいなと思いました。テクノ部クルーのL-eyeひらりんさんや和泉幸奇くん、初めてお会いする方々ともゆっくり話ができて楽しかったです。DJは、前のDJのdj 8bitさんから137bpmくらいで回ってきたので、最近やっていないアッパーめのものから徐々に落としていく感じで、最近好きなテクノをいろいろかけました。

テクノ部、次回はリアニのアフターパーティーとして11月に開催とのことで、都合がつけばぜひまた遊びに行きたいな。おすすめです。

さて、BIは久しぶりのパーティーがいよいよ今週土曜日、茶箱です。即売会のほうは、たぶん春のM3にまた申し込むと思うので、こちらも引き続きBI公式サイトをチェックしていただければ。
まずは、お疲れさまでした!

「M3-2013秋」にサークル参加します

活動2013-10-26 21:58

すでにBody Informのサイトでは告知していますが、こちらでも。明日日曜日、東京流通センターで開催されるマルチメディア系即売会「M3」に、今春に続いてサークルで出ます。ブースはI-15a

前回、前々回と発表してきたソロアルバムはいったんお休みして、今回は突発3曲入りシングルCD-R「On The Rails EP」を制作しました。なので、こちらが新譜です。試聴はBIのサイトに貼ったので、ご興味のある方は。124bpmと126bpmの4つ打ちテクノと、先のアルバムの1曲目のトラックのニューミックスです。DJで使う以外の用途が思いつかないのですが、使ってみると楽しいかもしれません。そのように作りましたので。

そして、M3のあとは新宿のゲームバー8bit cafeでのラウンジパーティー「8bit cafe Tech-knob」にDJで呼んでいただきました。8bit自体がずいぶん前に1度行ったきりなことと、初めてご一緒する方が多いみたいで、楽しみです。テクノ部ってことなので、雰囲気次第ではありますが、まったり聴ける感じのテクノを選んで持って行きます。気軽に遊びに来てくださいね。

Tweetvite :: [10/27]8bit cafe Tech-knob Vol.3
http://tweetvite.com/event/techknob3

では明日、よろしくお願いしまーす。

アコーディオン再入門

タンゴ2013-10-21 17:44

IMGP2820

私がRolandの電子アコーディオンFR-1を購入したのは、2009年の9月でした(Roland FR-1が来た | EPX studio blog)。あれから丸4年、実は率直に言って…まったく上達していません。私が今までに買ったシンセのうちで最も高い機材であるにもかかわらず、まさしく宝の持ち腐れというやつで。

ただこの間も、アコーディオンという楽器への興味が薄れたわけでは決してなくて、CDも買っているし、ミシュコ・プラヴィさんやシュテファン・フッソングさんのコンサートも行ってるし。RolandのVアコーディオンのイベントに至っては、毎年このブログにも書いている通りです。

一般にアコーディオンは、右手がピアノみたいな鍵盤のものと、ずらっと丸いボタンが並んだボタン式のものがあって、私が持っているのは正式にはFR-1b、後者のボタンタイプのものです。
買ってからしばらくは、右手ボタンに慣れようといろいろ触ってみて、なんとなくボタンの並びも把握して、好きなメロディを弾いたりして遊んでいました。というのも、このボタンの並びは左下に1度、右下に2度、真下に3度というように音程関係が規則的に並んでいるために、ピアノに親しんでいない人にとっては、ピアノ鍵盤よりもずっと音が取りやすいのです。

けれど、間もなくそれも行き詰まり…。専用ケースを買っていたので、ホコリを被るようなことはなかったにしても、部屋の隅で所在なく佇んでいるVアコを見るのも結構辛くて、どうしたものかなあと。

そんな中、今年行ったVアコのイベントで、Rolandがサイトで公開している入門用のガイドコンテンツが紙媒体になっていることを知り、それをもとに再び重い腰を上げてみることにしました。

V-Accordionを始めよう :: Vアコーディオン アコーディオン・電子アコーディオン :: ローランド
http://www.roland.co.jp/VA/lesson/index.html

同時に、以前書いたように楽典の勉強を初めてみたら(聴くだけ楽典入門 | EPX studio blog)、これまで分からなかったことがスッと分かるようになりました。特に、左手のベースボタンが完全五度音程で並んでいる理由とか、調やコードに対する理解とか。そうすると、アコーディオンという楽器がすごく合理的な設計になっていることが分かって、以前よりももっと興味が湧いたりして。

実は教本としては、おそらく最も普及しているアコーディオン教本である、伴典哉著『トンボ・アコーディオン教本 初・中級編』を既に持っていたのだけど、内容がいかにも古いうえに練習曲が漢字の書き取りのように退屈で、挫折していました。
それに対して、このRolandの教本(セルジオ・スカッピーニ著)は、マイナーやセブンス、交互ベースも早い段階で出てきて、練習曲が楽しかった。はじめは全然指が動かなかったところも、何日か経つと進めるようになったりして、一ヶ月くらいで修了。入門の入門とはいえ、アコーディオンで何かを通してやり遂げたのは初めてでした。

で、次に何に挑戦しようか考えるにあたり、ネックとなるのがやはり右手がボタン式であるところで、つまり日本語で書かれた教本が全然ないんですね。国内では長いことピアノ式が主流で、当然運指法もボタン式とはまったく違う。
少し調べてみると、教室で個人レッスンを受けている人以外は、フランス語の教本を使ったりしているみたい。フランス語かあ…。とはいえ、ここを我流で進めてしまうと、あとで矯正するのが大変になるのは素人でも想像に難くないので、なにかしらの指標が欲しい。

お茶の水の有名なアコーディオン専門店、谷口楽器さんでこのフランス語の教本(Manu Maugain氏による"Méthode D'Accordéon")を見つけて、やっぱ内容をみて躊躇してしまって。で、次に行ってみた渋谷のイケベ楽器鍵盤堂さんで見つけたのが、松永勇次著『おしゃれアコーディオン教本(ボタン・アコーディオン併用)入門・初級編』2010年、JARNE企画。こんな本が出ているのは知らなかった!

著者の松永氏は、NPO法人日本アコーディオン教会(JAA)の会長で、RolandのVアコの国内コンテストでも審査員を務めておられる方。内容的にも、計76ページに実践的な譜面が運指の説明付きで載っていて、自分に必要なのはまさにこれだと思って購入しました。

眠らせていた期間があまりにも長かったけれど、仕切り直して頑張ります。
またアコーディオン関連の記事は、今後このブログのなかでは「タンゴ」カテゴリーの記事として扱うつもりです。私は最終的にはタンゴがやりたくて、バンドネオンの音色が弾けるVアコーディオンを選んだので。

そういえば、誰かが「楽器の練習とは祈りを捧げるようなもの」だと言っていて(何かの文章で読んだのかな)、それを意識し始めてから練習が苦ではなくなりました。自分は無宗教だし、どちらかというと積極的な無神論者だけれど、音楽や楽器に対するあこがれは宗教的信仰心に近いようなものがあるかもしれない。作曲家マウリシオ・カーゲルの言とされる「すべての音楽家が神を信じるわけではないが、バッハを信じない音楽家はいない」という言葉を思い出す。

「コミティア106」でした

漫画2013-10-21 15:24

昨日日曜日は、お知らせの通り「コミティア」にサークル参加してきました。これで年内の計4回は終了ということで、サークルとしての鏡像フーガの1年目の活動は、コピー本2作品という成果でした。今後もマイペースに続けていきたいと思います。よろしくお付き合いください。

新刊こそ用意できなかったものの、やはり参加するといいことがあるもので、既刊をまとめ買いして下さる方がいたり、大ファンの作家さんがブースに来てくれたり。なかでも嬉しかったのは、たる屋さんがティアズマガジンのP&Rにソノコのイラストを投稿してくださったことです。他の作家さんにキャラを描いてもらえる機会は久しくなかったので、すごく嬉しかった。ありがとうございます!続けていてよかったなぁ。

既刊のほかにも、何かしら頒布物を用意しようと前日まで粘ったのですが、壊滅的に何も描けない(描いても気に入らない)モードに入ってしまって。そんなこんなで、多少めげていただけに、コミティア会場でやる気をもらいました。
会場入りが12時過ぎになってしまったため、もしそれ以前に来て下さった方がいればすみませんでした。次回の2月1日には、しっかり新しい作品を用意して参加するつもりです。

ブースを離れられず十分に挨拶回りができませんでしたが、作品を買ったりペーパーをいただいたサークルさんが以下です。後になって、挨拶に来て下さったにもかかわらず新刊を買いそびれたのに気が付いたり…今回はいろいろと頭が回りませんでした、ごめんなさい。

  • おしゃれ団さん『つきみくん総集編4』『プじょし!(5)』
  • タコ助野郎さん『GravelGrinder MAGAZINE』
  • ニャロメロンさん『週刊メロンコリニスタ3』
  • mmcrさん
  • フェノメノームさん
  • 惑星家さん
  • 雲形発着場さん
  • たる屋さん

同人活動に関しての今後の動向は、こちらでもお知らせするほか、サークルの告知サイトも時々更新していくつもりです。

鏡像フーガ
http://spiegelfuge.tumblr.com/

「コミティア106」にサークル参加します

漫画2013-10-16 20:26

お知らせです。今度の日曜日、東京ビッグサイトの「コミティア106」にサークル参加します。ブースはB21b「鏡像フーガ(きょうぞうふーが)」です。

COMITIA
http://www.comitia.co.jp/

新刊ないです。夏からのスパンが異様に短いのは承知のうえでの申し込みでしたが、やっぱ作品としてまとまりませんでした。なので、既刊を一揃い持っていくほか、なんとかペーパー的な頒布物を作ろうと思っています。とりあえず、これで在庫が年内でさっぱりハケると気持ちがいいなと。そんな大量に余ってるわけでもないので、よろしくお願いします。

これだけってのもあれなので、コミティアにまつわる話を少し。

コミティアは、二次創作ではなくオリジナルの、主にマンガ同人誌を中心とした作品の展示即売会です。コミケほどの知名度はないので、たまに訊かれると毎度説明するはめになるのですが、場所はコミケと同じ東京ビッグサイトで、規模としてはそのうち2ホールを使用しての1日開催、年4回ペースで続いていて、次回で106回目となるイベントです。

主にマンガと書いたのは、ほかにもイラスト本だったり、小説、ルポや紀行もの、映像・音楽や立体小物などがあったりするからですが、基本はマンガ同人誌ですね。私はコミケへは1度しかサークル参加したことがないので、逆にあちらの事情に疎いのだけど、コミティアは小規模ながら出展サークルの平均レベルがやたら高いのが特長だと思っています。端的にいうと、みんな絵が上手い。

どういうことかというと、あまりガツガツした人が少ないというか、世の中の流行と無縁なだけに浮世離れした作家さんが多いというか。別にみんなプロ志向なのでもなくて、それぞれに本職を持っていて、趣味で好きな表現活動を続けている。なので、売れるかどうかという視点で言えば玉石混淆だけれども、作家個人にとって煮詰まった(=他の作家が真似できない)表現形態に達している作品が多くて、すごく刺激を受けます。書店に出ているマンガを読んでいるだけでは絶対体感できない、生々しいエネルギーが渦巻いているところです。

私個人の参加歴としては、最初のサークルで参加したのが2004年なので、来年で10年目に突入です。もともと、コミケに一度オリジナルで参加してさっぱり売れなくて、そのあとCレヴォってのに参加して、その次にトライした即売会がコミティアでした。これがなんか、会場の作品のレベルの高さと、それに相反するまったり感が肌に合って、以降断続的とはいえずーっと参加を重ねてきて、今に至るという感じ。

確か最初に参加したコミティアはまだ60何回かで、それに比べると今のティアは規模も大きくなって変わった点も多いけれど、スタッフや参加者の理想がすごく高いところにあるせいか、全体的な雰囲気はあまり変わってないように思います。もし、マンガに興味がある人がいたらぜひ遊びに行ってみてください。じっくり回れば、何かしら、これはという作品に出会えるはずです。

ってわけで、今週末またよろしくお願いします。

Thomas Was Alone

ゲーム2013-10-15 21:27

Steamで気になっていたインディーゲーム"Thomas Was Alone"をクリア。ビジュアルがいい、音楽がいい、そしてタイトルがいい。「トーマスはひとりぼっちだった」。

UKのゲーム開発者、Mike Bithellによる2012年の作品。海外ではPS3/Vita用も出ていて、今年の8月には累計70万本を突破したという話題作で、前評判通りのよくデザインされたゲームだと思いました。

主人公を含むキャラクターは単なる色つきの四角形、左右移動とジャンプを駆使してゴールへ進むというシンプルな内容。特徴の異なるキャラクターを使い分けるなかで、不思議とこの色つき四角形が、意思を持ったキャラクターに見えてくる。それというのも、情感たっぷりのナレーションが語る通り、彼らはコンピューターのなかに生まれたAIで、彼らの関係性や進んでいく方向が徐々に明かされていくわけです。そして、意外に深いSF的なバックグラウンドが、随所にほのめかすような形で提示される。

ゲーム自体はさほどの難易度でもなく、アクションが苦手な自分でも計100ステージを4時間くらいでクリアできた。レベルデザインそのものが、ナレーションと深く連動している箇所が多くて、むしろストーリーを味わってもらうために意図的に簡単にしたのではないかと思うくらい。なので、9.99ドル(Steam価格)ぶんの物語というか、映像作品を楽しんだという感じがします。

無機質で記号的なものに、叙情的なストーリーや音楽をつけるというのは、特段に新しい試みではないかもしれないけど、これだけ高いレベルでバランスのとれたものってあまりないと思う。『風ノ旅ビト(Journey)』もシンプリシティがテーマになっていたけど、これはもっとミニマルな表現。しかも、単純に見えて実は大きく斜めっていたり、影の表現が美しかったり、あるいは凝ったテクスチャがアニメーションで動いていたりと、細部にセンスの良さを感じました。

また、特筆すべきはDavid Housdenによる音楽で、ドラマが深まる部分ではちゃんと演出された音が添うように流れてきて、ぐっと来ます。それによって、出会いと別れ、友情、自己犠牲などがエモーショナルに表現されている。四角形なのに!
サウンドトラックがBandcampでリリースされています。

David Housden
http://thomaswasalone.bandcamp.com/

以下、いいなと思ったレビュー記事あれこれ。

彼らは皆かけがえのない存在「Thomas was alone」感想・そして「ICO」から思う今のパズルアクションがもたらす物語の考察: GAME・SCOPE・SIZE
http://game-scope-size.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/thomas-was-alon.html
Steam版『Thomas Was Alone』のリリースによせて | NYDGamer
http://nydgamer.blogspot.jp/2012/11/steamthomas-was-alone.html
4Gamer.net ― インディーズゲームの小部屋:Room#257「Thomas Was Alone」
http://www.4gamer.net/games/040/G004096/20121127076/

難点は、やはり日本語化されていないので早口のイギリス英語を追いかけなくてはならないこと。字幕も、キャラクターに追従するいい感じの演出で出てくるのだけど、すぐに消えてしまうので、表面的にしか追えないのが残念かな。特に、終盤はストーリーが大きく動いて、かつ抽象的な表現が多くなるので、何度かプレイしたりしないと意味が分からなかった。英語版のWikipediaにあらすじが簡潔にまとまっていたので、もしプレイ後に気になっているかたがいれば。

作者のMike Bithell氏は、既に次回作の"VOLUME"の制作に取り組んでいるそうで、こちらはメタルギアライクなステルスアクションゲームとのこと。2014年リリース予定だそうです。

11月2日にBody Informをやります

活動2013-10-07 15:28

およそ半年ぶりの開催です。

flyer

Body Inform
http://bi.epxstudio.com/

Techno
Door: 2,000yen/1d

DJ:
iz (izmix)
wat (THRUST, 秋葉原重工)
Fumiaki Kobayashi (gatearray recordings, 秋葉原重工)

Live:
R-9 (EPX studio, Body Inform)

DJ陣は前回と同じラインナップです。というのは、このパーティーに関しては今後ゲストDJなどは特に招かず、ほぼ固定のメンバーで行こうと考えています。世間にはほかにもものすごいテクノDJがたくさんいて、なおかつ、その中でBIのコンセプトに強く賛同してくださる方がいるのは心強いのですが、そういう方々にはそれぞれのパーティーを続けてほしい。私たちは私たちで、淡々と、丁寧に回を重ねていきたいと思います。そのなかで、横の繋がりが広がっていくといいですよね。

テクノに関して近頃考えるのは、「なんとかテクノ」と細分化しタコツボ化したサブジャンルに対して、自分はアタマに何もつかない「テクノ」をやっていきたいな、ということ。Berghainでかかるようなテクノをベルクハイン系みたいに括るのも私はあまり好きじゃなくて、ミニマルやテックハウスを通過したからこそ多様性を獲得できて、テクノは一段階高い視点に立てたのだと思います。なので、混沌をすべて取り込んだ状態を指して無冠の「テクノ」と呼ぶのは、90年代的な意味でも妥当だと思うし、BIはそういうパーティーでありたい。

あと、TwitterやUstreamなんかを見ていると、知っている曲がかかったら曲名ツイートがポコポコ出てきたりなんかして、あれも良し悪しですよね。本来、テクノを楽しむのに前提知識なんかなーんも必要ないのであって、誰が何かけたとか、なんでもいいと思う。私も、クラブに行って一晩で知ってる曲が一曲もかからなくて、それでも最高に楽しかったということが何度も、というか、かつてはそれが当たり前だった。その意味で、何も知らなくても楽しめるパーティにしたいのです。聴いておくべき曲も、お決まりのアンセムもありません。

BIはシリアスなテクノパーティーだとは思いますが、ただただディープなのではなく、全体として波があります。DJは、watさんもフミアキさんもizさんも、そのパーティーの総体における波の作りかたを深く理解しているプレイヤーばかりだし、最初から最後まで居るとそのことがよく分かっていただけると思います。

茶箱の良い音で、何にも遮られず、身体感覚でテクノを楽しんでみるというのは、星の数ほどあるパーティーのうちの選択肢のひとつだと考えています。それだけに、その選択肢がいつでも身近にあって、かつ、いつ行っても期待通りのものが楽しめるということが大事。初めての方も、ぜひ気軽に、手ぶらで遊びに来てみてください。

後日、ディスカウント情報などについてもお知らせします。よろしくお願いします!

Race The Sun

ゲーム2013-10-05 21:38

PCのインディーズゲーム"Race The Sun"にハマりました。というかそんなに奥深いゲームではないのだけど、全体的なデザインがツボで、これはいいなと思ったので。なにはなくともトレーラーを見てみてください。

レースゲーム…ではなくて、障害物を避けながらどこまで行けるかを競うゲーム。操作は至ってシンプルで左右の移動のみ、アイテムを取ることで得点が上がったり加速したり、ジャンプ回避が使えたり。とにかく淡々と高速移動する自機を操作するというストイックなゲームで、イメージとしては、Wipeout HDのZONEモードみたいな感じ。
要はネコがよくやる、狭い隙間をダッシュで駆け抜けるひとり遊び、あれですあれ。

インディーズゲームの小部屋:Room#299「Race The Sun」 - 4Gamer.net
http://www.4gamer.net/games/040/G004096/20131001055/

このゲームのアイデアの最も美しい点は、自機をソーラーパワーで飛行するマシンにしたことだと思います。沈んでいく太陽が、残り時間を示している。日が沈むほどに影が長くなるため、影を避けながらルートを選んでいけないといけない。アイテムで加速するとちょっとだけ日が高くなるので、(障害物が複雑さを増すなかで)必然的に加速を繰り返していく形になる。

左右に移動はできるものの、画面に端はなくて、どこへでも行ける。それでも常に画面の中心に太陽が来て、ひたすら太陽に向かって突き進むという。テクスチャのない無機的な空間に、ここだけドラマ性が与えられているという演出も明快でいいなと思います。日が沈みかけると、もちろん夕焼けが広がっていく。

障害物をスレスレで避けるという気持ちよさは、おそらく弾幕系シューティングとかにも通ずる感覚なんだろうけど、ギリで避けるとそのときだけ風を切るSEが入ったり、その部分の気持ちよさにフォーカスしてデザインされているのがよく分かる。キーボードなら矢印キーだけでプレイできるし、パッドならもっと遊びやすいです。

開発したのはFlippflyというインディーズゲームメーカーで、兄弟2人でやっているらしい。"Race The Sun"はその第1作として今夏リリースされたばかりでなく、ユーザーの投票によってSteam入りを決めるSteam Greenlightでも既に必要な票を集めたそうで、Steam版のリリースも決まっているそうです。ちなみに、いま購入したユーザーにはSteam版のキーも配布されるとのこと。

なんだか、最近にわかにSteam周辺のインディーズゲームの動向が気になりだしています。というのも、大きい開発会社が作った大作ゲームみたいなの、そうそう遊んでいる時間もないし、革新的な面白さに出会うということも少ないし。それよりも、短くてもアイデア一発勝負、もしくはレベルデザインに命かけてるみたいなゲームに興味があって、そういうなかでビジュアルのテイストも好みのものを物色しています。

インディーズゲームの開発現場を捉えたドキュメンタリー映画、その名もIndie Game: The Movieというのも昨日知って、ちょっと観てみたいなぁと。

Indie Game: The Movie
http://buy.indiegamethemovie.com/

いい作品はほんと一握りだろうし、現状では探すのも大変だけれど、そういう状況はテクノなんかのクラブミュージックを取り巻く環境とも似ているのかなと思います。あと、そうか、コミティアあたりのマンガ同人誌界隈もそうですね。
マーケットに左右されず、それぞれに哲学を持った作り手が世界各地にいっぱいいて、それにリーチする手段も(インターネットという形で)あるというのは、幸せな時代ではありますね。

で、"Race The Sun"、ほんとに空き時間にちょこちょこやる系のライトなゲームで、引っかからない人には引っかからないと思うし、逆にテイストが気に入った方にはお勧めです。

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

日記2013-10-02 16:08

評判がいいことだけは知っていて、この9月にかけてオンエアされていた『あの花』テレビ版再放送を、PS3のtorneで録っていました。ここ数日間で、その全11話をまとめて観たので、ちょこちょこと感想を。先に結論を書いてしまうと、どうもハマれなくて距離を取って観ていたつもりが、気がつくと最終話でボロッボロ泣いていました。

普段アニメを見ない人にこそおすすめ、なーんて話を聞いていて、そういうつもりで観始めたものの、序盤からアニメ記号ばっかりなんですね、これ。まず、自分を全肯定してくれる幼い女の子がベタベタしてきて、それを邪険に扱う主人公、っていうオタクのテンプレシチュエーションが個人的に大嫌いで、まったく入り込めなかった。それでいて、他のキャラクターも「記号化」されすぎていて、こんな人間いないでしょ、ってずっと思いながら観てた。

青春を描いたアニメとして、どうしても『坂道のアポロン』と比べてしまいたくなってしまうのだけど、『アポロン』がリアルで生々しい人間像を描いているのに対して、『あの花』はその描写が非人間的というか偶像的というか。現実の人間はそんな話しかたをしないし、そんな行動原理で動かないし、この極端に戯画化された人間っぽいなにかはなんだろう、アニメとかマンガでは見たことあるけど、みたいな。

記号化が悪いってわけじゃなくて、それが相応しい作品もある。けれど、『あの花』は実在の小道具や場所を使って、多くの日本人にとって「あるある」のシチュエーションを題材にしているだけに、なんか不自然さを感じてしまった。私は、自分自身をオタクになりきれないオタクだと思っているのだけど、それをして「オタクの人はこういうのが好きなんだろうな」と思わせてしまう、非現実感。

で、そんな感じで微妙な距離感とフラストレーションを抱えたまま、全11話中の10話まで漫然と観進めてしまったのですが、最終話がもう。けっこう、今までのそういう考察はどうでも良くなってしまい、全部の伏線を端から回収して、魅せたい場面を見せつつ、何段階もテンションを上げてくる演出に圧倒されました。声優さんの演技も素晴らしかったんだと思います。そうか、この作品はこの最終回があってこそだね。

このカタルシスがどこにあるのか考えたんだけど、最終話で、キャラ全員がそれぞれの想いの丈を洗いざらい打ち明けるシーンがあって、これが10話までとの鮮烈なコントラストになっている。それまでは、型どおりのキャラクターを「演じて」いるふしがあったのに、ここで急に人間らしい人間になる。自らの本当の弱さをさらけ出すことって、多くの人がしたくてもできないと思っていることで、そこを斜に構えずストレートにやってくれたのが良かった。青春ものはこうだよ!

少年期から青年期へ移るときの喪失感って、なんとも単純には表現し難いものがあって、それはきっと多くの現代人が共有している「何か」なのだけれども、それを(たとえ非現実的な記号化されたアニメキャラによってでも)まさに核心を突くかたちで明確に描いたというのは、凄いことだなと思います。だから評価されているんだな。

私はこれ、普段アニメ見ない人におすすめかというと、ちょっと迷う。確かに、キャラクターの絵は文句なくかわいいし、何気ない仕草の表現も魅力的でした。むしろ『まどかマギカ』のように、入り口のとっかかりは単純にカワイイ系だけども、最終話で全部持って行かれるパターンだと思います。なので、1話を観始めてしまった人なら、あまり自分には向いてないなと思ったとしても、最後まで観たら感想が変わるかも。私は楽しめました。

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