volca workshop
先週の木曜のことですが、KORGユーザー有志「ELECTRIBE Life」さん主催による、初のvolcaシリーズ勉強会「volca workshop」に参加してきました。改めて書いておくと、volca(ヴォルカ)ってのは、6月に発売された手乗りサイズのアナログシンセサイザー3機種の名前です。ツマミ/ハードウェアびいきの私は、3機種とも買いました。
ワークショップでは、発売から一ヶ月ちょいにもかかわらず、早速volcaを使い倒しているシンセ猛者たちによるライブ&パフォーマンスが。
BakaOscillatorさんは、3種のvolcaにMonotribeを加えたセットで、あれだけパターン切り換えに制約のあるなか、しっかりとメリハリのある展開を作っていて感動しました。ライブを再現した動画が、ご本人によりYouTubeに上がっています(Rematch to SABACO / BakaOscillator - YouTube)。相当な時間をかけないと、ここまで脳内で組み立てて瞬時に切り替えられないと思うのです。
主宰の一人である蛍屋さんのセッションは、volca3台をそれぞれリード、ベース、ドラムとしてYMOに見立てて、PCで走らせたMIDIシーケンスによってライディーンを演奏するという内容。これ、自分もいずれ似たようなことをやってみたいと思っていたので、すごく興味深かったです。また、丁寧に作られた「痛volca」に注目が集まっていました。
Yebisu303さんは、エフェクターで深いリバーブをかけたディープなダブテクノのライブ。volcaでこんな音が出るのかと、どよめきが上がっていました。こちらはイベント前夜に同じパフォーマンスの様子がYouTubeにアップされています(KORG volca beats/bass/keys : dub techno - YouTube)。keysのパッドのフレーズがすごい!
ライブのあとには、SU10をvolcaからMIDI制御して、アーメンブレイクを自在に操るという裏ワザの披露もあり。
自分のパートでは、茶箱さんのコンピ用に提供したvolcaメインで作った曲の試聴と、EA-1のAudio Inにいろいろ突っ込んでみる、という実験をしてみました。やっぱ説明が苦手で、全然思ったように話ができなかったのが心残りです。というかそもそも、ひとに説明できるような理詰めの音作りってしていないし、できないので…。もうちょっと使いこなせるようになったあたりで、ライブでリベンジしたいです。
会場にはKORGの坂巻さんもいらしていて、ここうさんの司会で話を伺ったりもしました。volcaの開発裏コンセプトとして、「時間軸(タイムライン)に縛られるDAWと、そうでない楽器演奏の中間を目指した」という話は非常におもしろかったです。長い小節が組めなかったり、パターンを組み合わせるソングモードがないというのも、そのコンセプトに則ったものだとか。特に、ミニマルなパターンを繰り返していると、小節のアタマからじゃないほうが気持ちいいフレーズができてしまったときに、いちいち打ち込み直さなくてもいい、柔軟な設計になっていることに深く共感しました。思わずみんなで拍手。
あと個人的に、10年来のファンである7th Gate中村さんと初めてお会いできたことがすごく嬉しかったです。イベントが終わる間際には、Yebisu303さんと自前のvolca keysでフリーセッションも。みるみるうちにキレイな上モノができて、パターン切り換えでどんどんコードが展開する職人芸は、さすがと言うほかなかったです。感激!
恥ずかしい話、発売日に入手してからというもの大して触れていなくて、同梱の電池がまだまだ使いきれずに半分以上残っているという有様でしたが、ワークショップで刺激を受けました。全然真似できる気はしないけれど、自分なりに使いこなしていけるように。お声掛けいただいてありがとうございました&お疲れさまでした!
当面は、秋のM3で発表する予定のアルバム制作に向けて、頑張りまーす。