The Unfinished Swan
PS3のダウンロード専用ゲーム『The Unfinished Swan』をクリアしました。といっても実質プレイ時間4~5時間くらい。FPS型のアクションパズルゲーム、と言ってしまうといろいろ語弊がありそうな、要するに『風ノ旅ビト』『Flowery』と同系統の、インタラクティブアート要素の強い、海外発の意欲的な短編作品です。
レビューはGAME Watchのものがネタバレなく分かりやすくまとまっているので、こちらを。
PS3ゲームレビュー「The Unfinished Swan」 - GAME Watch
http://game.watch.impress.co.jp/docs/review/20130121_582094.html
何もない真っ白な空間に対して黒い液体の塊を発射すると、その飛沫によって、自分の周りがどういう形になっているか、例えばどこにカベがあってどこに足場があるのかが分かってくる、という演出で始まります。このアイデア自体がもう面白い。子供のようにひたすら辺りにインクをぶちまけて、それを手掛かりに進んでいくという。
ゲームとしては、随所に見え隠れする「白鳥の足あと」を追いかけていくかたちの謎解きがメインで、海外のゲームらしく、レベルデザインが非常に巧みで関心しました。自由度が高すぎて一見どこへ行っていいか分からないような場面でも、もしかしてこっちかも、と気づいたところはだいたいそれが正解みたいな。またステージの随所に隠されている風船探しが、いわゆるやり込み要素のひとつなのですが、この配置も工夫があっていい。ストレスなく進みます。
ただ、上のレビューでも触れられているように、このゲーム異様に3D酔いしやすくて、Portalであれだけ飛び回って平気だった自分も、序盤はだいぶ気持ち悪くなりました。迷路のような遠近感が良くないのかな…。チャプター2くらいまでが結構ヘビーで、そのあとはわりと大丈夫でした。
そして実は、液体を投げたフィードバックで謎解きをしていく、というメインの仕掛けはチャプター1だけで、2以降ではそのたびに別のアイデアが盛り込まれています。これはぜひネタバレを避けてほしい。こんなこともできるのか!という驚きもちらほら。すごく新鮮な体験でした。
『風ノ旅ビト』ほどではなかったけれど、ラストに向かってゆく盛り上がりもそれなりに。去年出たときから気になっていたゲームだけに、やはり遊んで良かったなと思いました。
唯一残念なのは、個人的に、日本語のナレーションがミスマッチな気がしています。絵本の朗読のような形で進むのですが、抑揚のつけかたがわざとらしいというか、ちょっと引っかかる感じで。日本語字幕があるのだから、ここは吹き替えじゃなくて、オリジナルの英語ナレーションで作品全体の世界を楽しみたかった。
風船探しで、いくつかの要素(エクストラステージやメイキングなど)がアンロックされるようなので、もうしばらくこの世界を徘徊することになると思います。
The Unfinished Swan | プレイステーション® オフィシャルサイト
http://www.jp.playstation.com/scej/title/theunfinishedswan/#top
volca workshopでお手伝いします
8月1日(木)、茶箱さんで開催される「volca workshop」でミニライブをさせていただくことになりました。ELECTRIBEのユーザーコミュニティとしておなじみ「ELECTRIBE LIFE」さんの主催による、初のvolcaシリーズオンリーの勉強会です。
volca workshop ≪ ELECTRIBE Life
http://electribe.jp/events/volca-workshop/
volca beatsとbassを買ったことは以前の記事(volcaが来た | EPX studio blog)にも書きましたが、あのあとkeysも発売日に入手しまして、なんだかんだでコンプしています。仮にもハードウェア回帰を謳ってテクノを作っている自分が買わずに誰が買うのかと、妙な使命感もあり。昔はどちらかというとRoland党だったんだけどな。
keys、分かってはいたけれど、できることはそう多くないです。どうやって使おうかなって感じ。これはvolcaシリーズに共通して言えることで、単体で触っていても、別段飛び抜けた音にはならない。あー、volcaだねっていう。
KORGのこの手のシリーズが「曲を完成させなくてもいい楽器」というコンセプトで作っていることを知って、私は目からウロコだったのですが、自分の場合はあくまでも完成させるための道具であって。なんかそれっぽい音が出て楽しいね、ってだけでは満足できなくて、作りたい音が明確にあるので、そこに近づけるためにどう使うかという話になります。
たとえばbeatsの場合、リズム隊をポンと任せてしまうのは、普段自分が作りたい曲と思っている曲と全然違うので、キックとロータムをサブベースのように重ねたフレーズを、メインのリズムの裏にうすーくレイヤーさせるとか、多分そういう使いかたに。bassやkeysの場合だと、フィルターをすごく閉じた地味な音になにかステレオ感のあるエフェクトを別にかけて、それに深いディレイをかけるとか。つまり、「どこでvolcaを使っているのかよく分からない」くらいのバランスが理想なのです。おそらく、今のところは。
なので、volca workshopでも何をやろうか、ちょっと迷っています。普通にvolca並べてビートメイキングするのは簡単だけれど、そうじゃなくて、ちゃんと自分が作りたい音を完成させるためにどう使うのかという。かといって、制作に使っている機材一式を持って行くわけにもいかないし。
マスタリングまで終わった音源を持参して、どこでどんなふうに使っているかというのを説明する感じがいいのかな、とも思います。それもかなり我流なので、参考にしていただけるかどうかはわかりませんが。。
YouTubeに過去作をアップしていきます
ここのところ、リリースと並行してレーベルが公式にYouTubeに曲をアップするのが普通になってきていて、なかにはドラムンベースのHospitalのように、古いトラックをフル尺でガンガン公開しているところもありますね。確かにブログやSNSで紹介しやすいし(少なくともbeatportなどのウィジェットよりは)、聴きたい人はちゃんとした音質のを探して買うでしょっていう意図なのだと思いますが。
単にシェアするだけなら、別に動画じゃなくてもSoundCloudのほうが趣味が近い人で集まれるし、フィードバックも貰えるのでいいのだけど、容量制限が厳しい。かといって、自前のサーバにmp3でストックしていてもほとんど聴かれる機会はないと思うし、どんどん埋もれてしまう。
なので今後、新旧問わず作ったトラックを積極的にYouTubeにアップしていこうと思います。といっても、その度に繰り返し告知するのもあれなので、チャンネルをチェックしていただけるとうれしいです。
で、ただジャケの静止画なのも面白みに欠けるので、ターンテーブルっぽくグルグルと回してみることにしました。
アイデア自体は前からあったもので、つまり、レコードの良さって音はもちろんのこと、回転する盤面をぼーっと見ている感じがいいなと。それを再現したい。
久しぶりにFlashを使ってアニメーションさせたのですが、なかなか試行錯誤がありました。できるだけリアルな質感にしたくて、中心軸(センタースピンドル)とプラッターの縁の部分は写真から取り込みつつ、軸の影とラベル面のハイライトをレイヤーさせて、そこは固定にしています。回転数は33rpmに合わせていて、60fpsでaviファイルを書き出し。AviUtlで繋いで長くして、ムービーの編集自体はWindows Liveムービーメーカーを使用しました。
YouTubeにアップすると、滑らかに作った動画がかなり劣化してしまって悩ましかったのですが、アップ後にYouTube側で再エンコードがかかるときに、720p未満の動画はエンコード時の画質設定も低くされてしまうようで、結果的にはムービーメーカーで720p/30fpsで書き出したものをアップしたところ、ほぼ意図通りの仕上がりになりました。
動画作成のテンプレートはできたので、暇をみてどんどん追加していこうと思います。気が向いたら聴いてみてください。
マッピング再調整とシート作り
前回(TraktorでBehringer BCR2000を使う | EPX studio blog)の続き。しばらく触ってみて、イマイチだったコントローラーへのマッピングを何箇所か調整しました。主に、隣りのボタンを押してしまったときに意図せず曲が止まってしまったりとか、そういう凡ミスの可能性を減らす配置へ。
また、使用頻度の少ないボタンアサインをやめたりなど。記事で書いた、トラックの先頭に戻るボタンは、実際使ってみて要らなかったですね。
ひと通り配置が固まったので、BCR2000へレイヤーさせるシートを作って貼りつけました。ツマミ部分の切り抜きが面倒だったけれど、不器用なりに頑張った。だいぶ視認性がアップしました。
あとはひたすら練習を重ねて、Traktorでできることを増やしていきたいな。ちょうどしばらくはDJの機会がなさそうなので、いまのうちにあれこれ実験してみます。
TraktorでBehringer BCR2000を使う
先日、YouTubeで見つけたVince Watsonの08年のスタジオライブ映像(Vince Watson @ RTS.FM Studio - 06.11.2008: Live - YouTube)で、BehringerのMIDIコン「BCR2000」を使っているのを見て、改めていいなあと。03年発売の機材のようなので、もう10年は経っているわけですが、意外とこういうツマミだけがいっぱいついたMIDIコントローラってないんですよね。楽器屋に行くとなんか、超コンパクトなのか、タンテのDJブースを丸々再現したようなのか、どっちかって感じで。これだけのMIDIコン戦国時代であるにもかかわらず、テクノ界隈ではいまだにUC-33e(ツマミ24個+フェーダー8本)が重宝がられるのも頷ける話。
私は以前、Ableton LiveでDJをしていた時期があって、そのときUC-33eの下位モデルであるところのX-Session (UC-17)をコントローラとして使っていました。ツマミは16個。このころからインターナルで多デッキをミックスする場合、ツマミは多ければ多い方がいいなと思っていました。
そんな折、旧知の友人であるところのyomiさんから、そのBCR2000を譲っていただけることになりました。最近本格的にTraktorを触り始めて、良さげなMIDIコンを物色しているところだったので、まさに渡りに船でした。どうもありがとうございます!
ツマミは、すべてにリングLEDを備えたロータリーエンコーダー(無限式ノブ)が32個!そのうち8個はプッシュ機能もあり、要はNIのコントローラーみたいな「回してブラウズ→押し込んでロード」がひとつのツマミで実現できます。また、この8つのエンコーダーは、仮想レイヤー状に4つのグループを切り替えることができ、それぞれに別の機能をアサインできます。ボタンの類もそれなりにありつつ、用途を限定するような配置になっていないため、アイデア次第で好きに使ってねというノリですね。
ちなみにこれ、さすがにもう店舗には出回っていないかと思いきや、普通にサウンドハウスで新品を買えるんですね。もはや前述のUC-33eが手に入らない今、同系統のコントローラをお探しの方には良いかもしれません(そこそこ場所をとりますが)。
さて、Traktorへのマッピング(アサイン)が結構な手間だというのは何度か聞いていて、覚悟はしていました。やってみると確かにその通りで、メニュー表記がすべて英語かつ階層化されており、しかも設定を開いたり反映するまでの動作が重いなど、慣れるまでそこそこ時間がかかりました。いくつかの設定項目では躓いたりも。
なんで、以下に簡単に覚え書きをしておこうと思います。
そもそも、コントローラマッピングを含むtsiファイルが出回っていれば話は簡単で、ファイルを読み込むだけでいい(はず)なのですが、古い機材だと探すのが大変だったり、使い勝手のいい作りになっていなかったりなので、かえってイチから作ってしまったほうが早いと思います。パラメータの意味も分かるし、Traktorで何がどこまでできるのかも把握しやすいし。私はそれで、ようやく要領を掴んできました。
Pump Up the DJ - Traktorマッピング虎の巻(3)Controller Manager編
http://pumpupthedj.tumblr.com/post/19940908181/traktor-3-controller-manager
自作マッピングにあたっては、上の記事が大変参考になりました。読みごたえあります。
まず、Traktorを使うにあたり、個人的に明確に決めているコンセプトがあるのですが、それは可能な限り手間をかけないというものです。買ったトラックはエディットしたり補正したりしない、ビートグリッドは打たない、キューも設定しない、つまり選曲以外の「仕込み」のようなことは一切なし。これらは既に以前試して、キリがないうえに無限に発生する作業で、なおかつ環境が変わったらほぼパーになるということがよく分かったので、もうやりません。やりたいけれど、時間的コストがかかりすぎる。
どうするかというと、取り込んだ時点でアナライズだけはしておいて、頭出しは都度CDJと同じ要領でキューを打ってやる。あとはSYNCが使えるのでどうとでもなるし、仮にBPMが揺れてる曲があれば、SYNCを外して手動でピッチ合わせればいいわけで。
なので、そういったことを前提に、実際にトライ&エラーを繰り返していくなかでぼんやりと固まってきた暫定版のマッピングがこちらです。
3デッキ、それぞれ縦の各2列を割り当てる感じで、残りはエフェクトとか全体関係。パネルを色分けしていますが、これはシートを作って貼るかなにかしたほうがいいですね。Behringerの公式で配布しているドキュメンテーションに「BCR2000 Templates (English)」というPDFがあって、ここに印刷用のテンプレートがあるので、これをもとに自作するつもりです。配置がフィックスしたら、ちゃんとデザインして印刷しようかと。
マッピングにあたって理解に躓いたポイントは、主にコントローラ側の設定と、Traktor側の設定の兼ね合いでした。例えば、普通のON/OFFじゃなくて、押したときだけ反応するブザーのようなボタンの場合、どちらで何を設定するのかとか。ちなみにこのケースでは、Traktor側はデフォルトのボタン設定のままで、BCR2000上のEDITモードで対象のボタンをToggle Offモードにすれば実現できました。ここらへんはBCRのマニュアルを読みつつ。
続いて、具体的なマッピングのポイントをかいつまんで。
ブラウザ専用ダイヤルの作りかた
先にも触れた、NIのコントローラみたいな、ダイヤルを回して選曲できるツマミを作りたい。これは、無限式のロータリーエンコーダーだからこそ実現できる機能で、最初の値から変化した分の相対値を送る。これが、はじめ思うように動いてくれなくて厄介でした。ちょっと動かしたら行きすぎちゃったり、リストの途中で止まっちゃったり。肝は、コントローラ側できちんと相対(relative)モードの相応しい値に設定しておくことでした。
BCR側は、対象のツマミのモードをデフォルトの「Absolute」から「Rel 1」にしておく。Traktor側のControl名は「Select Up/Down (Browser.List)」、Type of Controllerは「Encoder」、Interaction Modeは「Relative」、Enc.-Modeは「7Fh/01h」、あとはデフォルトで大丈夫だと思います。
ターンテーブル風プラッターをエンコーダーで
以前から、一般的なDJ用コントローラのプラッター部分の機構が腑に落ちなかったのです。スクラッチでもしないかぎり、タンテやCDJを模したような形にしなくても、ツマミで十分代用できるのではないかと。なので、これをロータリーエンコーダーでやりたい。
これも、上のブラウザダイヤルと同じでした。Traktor側のControl名は「Jog Turn」、後の設定はBCR側もTraktor側も同様に相対モードにしてあげれば、ほぼ期待通りの挙動に。特にこだわりがある場合、Sensibilityなどをいじれば、もっと細かく調整できそうです。
上の暫定マッピングの図解の通り、右下で曲をブラウズ→対象のデッキの右上ツマミをプッシュでロード→そのまま同じツマミでプラッターを回す要領で頭出し→左のツマミを押し込んでキューポイント設定→下のCUE PLAYボタンで再生、ボリュームを上げていく、という流れができました。
また、このプラッター代わりのツマミは、曲頭が合わなかったときにピッチ合わせにも使います。SYNCしていればビートを合わせるだけ、マニュアルならピッチコントローラを割り当てたツマミを併用しつつ。
ミュート(KILL)スイッチ
これは、まさにSangoさんの記事がそのまま参考になりますのでこちらを。
Lost Arrangement Systems | 2013.06.08 Saturday
http://www.evangelion.net/~sango/log/eid2340.html
縦フェーダーをがしがし切ったりするタイプのDJにとって、MIDIコンのフェーダーやツマミのもっさり感は耐えられないので、これをボタンで。単独で実現するパラメータは用意されていないため、1つのボタンに3バンド分のkillをアサインする力技でいけました。ただ、killするとその帯域が無音になるのは、Mixer EQ Typeが「Z ISO」のときだけなので、そこは設定のミキサーで変更しておく必要があります。
ワンボタンで完全に無音にしてしまうと、ブツッとデジタル的に切れてしまうので、あえてEQタイプを他のものにしておいたほうが、変化がマイルドになるような。また同じ目的なら、ボタンにせずフェーダーやツマミのままで、コントローラ側のvalueを128段階からもっと狭めるとか調整してもいいのかもしれません。
トラックの先頭に戻るボタン
あまり使用頻度は多くないかもしれないけど、曲中をサーチしていて頭に戻りたい場合、Traktor画面上ではデッキ右下の左三角のボタンを押しますが、この機能をボタンに割り当てる。Control名は「Seek Position (Deck Common)」、Typeは「Button」、Modeは「Direct」、値は「0」で、Assignmentにきちんと対象のデッキを指定。そして、押すたびに発動したいので、やはりBCR側で対象ボタンを「Toggle Off」モードにしておく必要があります。
LOW EQの代わりにHPFを使う
今まで、自分の手持ちのDJミキサーでは実現できなかったこととして、主に低音域のミックスに際して、EQではなくフィルターを使うというものがあります。テクノでは結構フィルターを使っているDJが多いらしく、このほうが混ざりかたが自然というか、滑らかになるのだとか。なので、これを機に試してみます。
フィルターは、デフォルトではツマミの中央から負にあたる範囲がLPF、正がHPFになっていて、いわば2種類のフィルターが混在する形になっていますが、今回は低音のカットに使いたいので、LPFは操作の邪魔になってしまう。そのため、コントローラ側でvalueの最大値を63などにしておく必要があります。これで、64段階のざっくりしたHPFを作ります。
Traktor側のControl名は「Filter Adjust」、また「Invert」にチェックを入れておくと、EQと同様に左に回すと切れる感じに効いてくれるので、いいかもしれません。
使ってみた感じ、確かにこれはいいですね。音が重なってもモヤっとする感じではなく、角が立つ感じでクリアに分かれて、動きもダイナミックに反映されるような。音を抜くときは、中域を削りすぎないようにEQを持ち上げつつやりたいのですが、このあたり、モディファイアと組み合わせて条件を作れば、ある程度自動化できるのかな。
なにか他にいいアイデアが思いついたら、空いているツマミにアサインしていこうと思っています。FXはまだ全然使えていないので、このあたり試行錯誤かな。ほかのDJのマッピングがどうなっているのか、急に知りたくなってきました。幸い諸先輩がたが周りにいるので、会ったらしつこく聞いてしまうかもしれません。
AKG K321とLogicool m235
最近買ったもの2点の話。
電車で移動するときによくiPodで音楽を聴くのだけど、もう何代も愛用しているインナーイヤーヘッドフォンがあって、それがPanasonicのRP-HJE150でした。
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基本、普段使いのインナーイヤーは消耗品と考えていて、わりと雑に扱って断線してもすぐに買い替えられるような製品を選んできました。なかでもこれは抜群に音が良くて、iPodについてくるものとは比較にならないくらい遮音性が高く、低域がガッツリ聴こえて、なおかつアコースティックな音楽も聴けるので気に入ってて。
それでも、以前、もうちょっといい音で聴きたくて試したAKGのK317というのは結構なショックでした。たしか国内で扱っていなくて、サウンドハウスで取り寄せた。中域がものすごくクリアに聞こえて、弦楽器の音の瑞々しさというか、リアルに弦が振動するさまが伝わって感動したものです。ただこれ、ほどなくして壊れてしまって、やっぱり音に関してはある程度妥協しても、気軽に手に入る廉価製品のほうがいいのかなと。
で、なんとなーくWebを見てたら、6月にAKGのK321にカラバリが追加されて、ちょっと気になる色のものが出たと知り。しかもこれが実売2,980だかとかで、再び試してみようと思い立ちました。
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買ったのはヨドバシ。そんな具合なので、まだそんなに長い時間使ってみたわけでもないのですが、パナのRP-HJE150に比べると低域が迫力不足で、これでテクノとかを聴きたい感じにはならない。おそらくこちらのほうがフラットに近いのだろうけど。中域も全然、K317ほどじゃなくて、ちょっとがっかりな感じでした。
フィット感は悪くないものの、やはりこれもパナの楕円形状のイヤーピースには及ばず、慣れの問題かどうかは微妙なところ。もう少しあれこれ試してみないとかな。
一方、買い替えと言えば、マウスを買い替えたくてLogicoolのm325を買ってみました。
Amazon.co.jp: LOGICOOL ワイヤレスマウス M235r ブルー M235rBL: パソコン・周辺機器
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00B3OXVHG/
私は、仕事に使うにも趣味に使うにも、マウスにはまったくこだわりがありません。以前の職場では、ゲーミングマウスみたいに凝ったマウス(あるいはポインティングデバイス)を使っているデザイナーもいたけれど、ある意味で不便な環境に慣らされたせいで、Dellの標準マウスで十分な体に。強いて言えば、そのDellの標準マウスと使用感において大差なければ何でも。
Dellのほかに長く使ったのはLogicoolのm110で、これは現役なのですが、近頃部屋が暑くなって汗ばむと、側面のプラスチック面の不快感がちょっと気になり始めました。タイミング的にもノートPCを買い替えたところで、無難なワイヤレスのマウスがあれば試してみたいなと思い、いくつかの特徴からm235を。
まず、ホイールにダイヤル感というか抵抗があって、いわゆるヌルヌルした無抵抗ホイールじゃないところ。また側面がラバー地になっていて、不快感も少ない。全体的に軽くて標準的な感じで、可もなく不可もなくといったところです。
けっこう驚いたのが、光学式マウスなのに、マウスパッドも何もなく机の上で支障なく使えているところ。これはLogicoolでいうところのレーザーグレードトラッキングという技術らしくて、パッドなしでは誤動作の多かったm110とはあきらかに挙動が違う。いまのマウスはすごいね。
まったく意識していなかったこととして、m110のホイールのチルト機能は意外と使ってたんだなぁということ。m235にはこれがなくて、ブラウザの「戻る」が若干めんどくさい。何ごともなくなってから気づくもので。あとサイズが小さいのでまだ違和感は抜けませんが、これは慣れかな。
以上、覚え書きということで。
天元突破グレンラガン
生まれて初めてアニメーション原画集というものを買いました。
ずーっと前に、フミアキさんに薦められていたのをタイトルだけおぼろげに覚えていて、1月からの再放送をチェックしていました。いま自室にテレビがないので、torneで録って、時間ができたら追っかけるような感じで、半年間。先月ようやく最終話の27話まで観て、いたく感動して、そのままの勢いで劇場版の2作も借りて観終わったところです。
「天元突破グレンラガン」ポータルサイト
http://www.gurren-lagann.net/
5年以上も前の作品だし、敢えて筋書きを追うようなレビューは書きません。いや、お話がとかキャラクターがというより、動きまくる絵の力に感激してしまいました。普段アニメそんなに観るほうではないし、取り立てて「絵が動く」ということ自体に感慨を覚えたことはないのですが、この作品からは職人業の迫力が伝わってきました。どういう違いなんですかね。
作品のコンセプトとして、表現手法や作風において、少年向けロボットアニメの系譜を大まかに70年代から順に80年代、90年代と辿るように作られているということは、後から知りました。どおりで、初めの印象はどこか古臭い、ありふれた感じ。しかし実際に第1話を観てみると、同時に、どこでも観たことがない感じのアニメだなとも思いました。
【ARCHIVE】今こそ語ろう『天元突破グレンラガン』制作秘話!! | WEBアニメスタイル
http://animestyle.jp/special/gurren_archive/
再放送と連動して、過去に掲載された今石監督と作画スタッフに対するインタビューが、放送回ごとに再掲載されていて、興味深く読みました。というか正直、私なんかはアニメに対する前提知識が無さすぎて、読んでいてもピンと来ない箇所が多々あるのですが、何ごとも極めた人たちの会話はおもしろい。本当にアニメが好きなアニメーターが作っているんだな、ということがよく分かりました。それでいて、素人にもなるほどと思える話もあり。
余談ながらガイナックスの作品というと、まずエヴァがあると思うんですが、私はエヴァはまったくハマらなかったんですね。正確に言うと、高校生当時にテレビシリーズを再々放送くらいで通して観て、最近の劇場版の序も破も観て、やっぱ自分はこの作品は好きじゃないと思って。何が違うのか、嫌いな理由を探しても不毛に思えるのでやめておきますが、要するにエヴァが合わない人でも全然楽しめる、まったく毛色の違う作品でしたということです。
劇場版は、テレビ版のいわゆる総集編かと思っていたら全然違って、前編にあたる紅蓮篇は導入部分とラストが大きく違い、後編の螺巌篇はテレビ版の説明部分がばっさりなくなって、見せ場がこれでもかと追加されたバージョンになっていました。テレビシリーズを全部観た人にとっても価値ありというか、これなら何度でも観たい。多分、映画としての文脈ではハチャメチャなんだけど、映像作品として圧倒的な印象が残りました。
そして原画集は、全部を観たあとにどうしても見てみたくなり、ヨドバシドットコムで購入しました。ヨドバシは書籍も扱ってるし、店舗と共通のポイント付くし、Androidアプリもそこそこ使いやすいし。何より注文から商品が着くまで半日切ってたり、ちょっと心配になるくらい早いのがいいですね。
とりあえずテレビ版の8話までを収めた原画集の1巻を。300ページ超のボリューム。有無を言わさないこの手描きの絵の説得力、凄すぎて参考にならない!
で、同作品のスタッフによる新作が10月に発表とのことで、今から楽しみにしています。
TVアニメ『キルラキル KILL la KILL』オフィシャルサイト
http://www.kill-la-kill.jp/
自転車に乗れてない
暑いので、というわけでもなく、ここ一か月弱ほど自転車に乗れていません。
事の発端は、記事にも書いた東扇島に出かけた帰りのことで、綱島でひと休みしているときになんだか背中が痛いことに気がついたのです。この日は長時間乗っていたので、筋肉痛かもしくは肩掛けのバッグのせいかと思って、それでもさほど気にしていませんでした。
その後何度か短い距離を乗ってみたところ、なぜか背中の痛みだけは引かなくて。具体的に言うと、肩甲骨の下あたり、背骨の5cmほど右のエリアの鈍痛で、普段は全然気にならない程度。背中を大きく曲げる動作をしたときだけ、あれって感じで。他に特徴的なこととして、深く息を吸い込んで、吐いた瞬間に手先が痺れる感覚がある。
しばらく、ずるずると風邪気味の時期を挟んでいたこともあって、風邪の症状なのか何なのか分からない状態が続き、いずれにしても自転車は控えていました。
一応症状から調べてみたら、どうも頸椎を痛めたっぽい。一度整形外科にかかったほうが良さそうと思いつつ、まだ行けてません。せっかく梅雨明けたのに、なんかもったいないな。街でクロスバイクを見かけるたびに、なんとなく恨めしく思う日々です。
秋葉原重工#8とVeta with Rødhåd
週末夜遊びメモ。
土曜日はお馴染み秋葉原MOGRAの「秋葉原重工」へ行ってきました。後半しか居られなかったけど、個人的にはフミアキさんの珍しいクラシックスセットが熱かった。今回もフロアはなかなかの盛況で、かつ階段でひと休みするのも勿体ないくらい良い音で、ずっと抜けられなくてゆらゆらしてました。
外から見ていて思うのは、たぶん「秋葉原重工」クルーは、DJ/VJともに趣味趣向が全然別ベクトルに突き抜けた才能のある人たちの集まりで、最大公約数的なエリアは決して広くはないと思うんだけど、そこをブランドとしての明確なパーティーのイメージが貫いていて、奇跡的に破綻していないのです。普通はもっと雑多な感じになってしまうはず。
そして、デイイベントとはいえ、良い意味で(次に書くような)深いパーティーの「上澄み」をピックアップしていて、そこが硬派と見られる所以なのではないかと思います。うまく言えないけれども。なので、「重工」が好きになった人はもっとコアなパーティーも楽しめるはずで、逆に普段テクノで遊んでいる人もこのパーティー楽しめると思う。
パーティー後は打ち上げに参加。わいわいと飲んで、23時過ぎにひとり渋谷へ。Moduleの「Veta」というパーティーに、初来日のRødhådが出演するというので。
RA: Breaking through: Rødhåd - Interview
http://jp.residentadvisor.net/feature.aspx?1778
今年のアタマにRAで読んだ上のインタビューがすごく良くて、アナログだけでリリースされているDystopianレーベルの音源、さらには本人のSoundcloudでのミックスもいくつか聴いて、すっかりファンになってしまい、いつ日本に来るのかと思っていたけど…意外に早かった。今週末の野外レイブ「rural」に出演するほか、東京ではこのModule公演。
時期を同じくして、サンレコ2013年7月号には浅沼優子さんによるスタジオインタビューが掲載されました。この記事もおもしろかったというか、参考になった。あと、アーティスト名はどうもレッドヘッドと発音するらしいというのも、初めて知りました。
やーもうこのラフな質感、ずぶずぶハマっていく感じ。DystopianのSoundCloudはここ。
dystopian-music’s stream on SoundCloud - Hear the world’s sounds
https://soundcloud.com/dystopian-music
さて、渋谷で軽くコーヒーだけ飲んで1時過ぎにModule入り。ラウンジではMNML SSGSのChrisさんがディープなアンビエントを中心にプレイしていました。メインフロアは、ruralオーガナイザーでもあるOkudaさんがモダンなハードめのテクノで。続くBrunaさんともども、60分の短いセットながら流れを途切れさせないミックスで、がっつり掴まれました。こういう音なら、普通に外タレ出なくても遊びに行きたい。Moduleの過不足ないサウンドシステムや真っ暗なフロアもハマっていた。
3時半からゲストのRødhåd。初めフロアの混みかたが尋常じゃない感じで、昔マニアックに外タレ来たときのような具合で。これ、欲を言えばelevenだったらなぁと思ってしまいました。30分くらいしたら、前のほうは比較的快適で、そこからクローズの7時までずーっと踊ってました。いやー、良かった。
おそらくはタンテとCDJ(ないしUSB)で、別段変わったことはしていないんだけど、メリハリのあるEQ捌きと選曲の妙で、完全にグルーヴを作っていた。ほんと上手い。漫然とキレイにミックスしてしまいがちなところを、敢えて潔く切って、意外なシーケンスを重ねてきたり。
ベースラインがあるような感じじゃなくて、モコモコ低域が鳴ってて、ソリッドな縦ノリのビートが、それもリリースの短い音がドッチッドッチッって言ってるだけで。2拍のシンセのループが現れては消えて、16分のハイハットの上に抜けの良いライドが重なって。やっぱテクノはこれが一番気持ちいいんだよね。こうでなきゃダメだ。
私はあまりオールのパーティ―で最後まで居るってことは少なくて、だいたい満足したら始発で帰ることが多いんだけど、この日はクローズまで居ました。Berghain日曜日のクロージングDJがどうシメるのか興味があったのは確かで、でもそれ以上にフロアを離れさせない、疲れを感じさせない磁場のようなものが働いていて。ガクンと落とすようなら多分そこで帰っていたと思うんだけど、徐々に軟着陸するような感じで、下げてはちょっと上げ、また下げてという感じで。最後の音が消える瞬間まで楽しかった。いいパーティーでした。
Veta、次回の10月5日はAncient Methodsがライブで初来日だって。すごいな。
Veta Japan
http://vetajapan.net/events/2013-10-05/veta-with-ancient-methods-live-set/