blog

フリーランスのWeb制作 : デザイン、HTML/CSSコーディング、CMS
EPXスタジオ www.epxstudio.com

名曲喫茶バロック

クラシック2012-10-15 00:06

休みがポコっと空いたので、以前から気になっていた吉祥寺の名曲喫茶「バロック」へ行ってきました。名曲喫茶、私も以前は馴染みがなかったのでどういうものか知らなかったのですが、要は店主選りすぐりのレコードを鑑賞することを主目的とした喫茶店です。私語禁止、もちろん携帯電話なんかもご法度。たいがいのお店には自慢のサウンドシステムがあって、お客さんはめいめいリラックスしたり読書したり、はたまた書き物をしていたりと、そういうお店です。

渋谷の「ライオン」、阿佐ヶ谷の「ヴィオロン」などへは行きました。かつてはこの手のお店があちこちにあったようですが、今や絶滅が危惧されているようです。新宿東口の「らんぶる」も趣がありますが、ここは会話もできるし、特に土日の昼間はどちらかというと普通の喫茶店です。

「バロック」はまず名前が気になっていて、初めはテレビかなにかで見たのかな。雑誌にもたまに取り上げられているので、お店の近くを通ったりしたときは気にはしていたのですが。場所は、北口のロータリーから線路沿いに東へ少しだけ進んで、路地を左に折れたところ。2Fです。

ちょうどあたりが暗くなった5時くらい、店内に入ると、中は想像していたよりもずっと小ぢんまりとしていて、3、4人の先客がいました。入って左手にカウンターとその奥にレコード室、その先にいくつかのイスとテーブルが一方を向いて並んでいて、その先に立派なスピーカーが。客席とレコード室を隔てるガラス戸に、ホワイトボードとレコードのジャケットが2枚ずつ立てかけてあって、それが「演奏中」と「次に演奏」するレコードの情報が手書きで書いてある。

店主の老婦人がお一人で切り盛りされているようで、コーヒーを淹れたりレコードを選曲したりと忙しそう。選曲と言っても、リクエストなのかな。入り口に所蔵レコードのリストが作曲家ごとにファイルになっていて、飲食の伝票もそのままリクエストカード代わりになっている。
私が入ったときは、モーツァルトのピアノ協奏曲第22番(K.482)がかかっていた。音響設備についてはよく分からないけれど、音は素晴らしく、目を閉じるとその先で演奏しているよう。続いてブルックナーの交響曲。

個人的には、もう少し素朴な室内楽とか、静かな曲を聴きたかったので、本を読みながらひとしきり雰囲気を楽しんだところで席を立ちました。それでも、比較的のんびりしたつもりだったんだけど、私があんまり早く帰るので店主の方を驚かせてしまったみたい。曰く、コーヒーが高いのでもっと長く居ないと元が取れませんよ、だって。普通に1時間は居たのに、このお店の中は時間の流れかたが他とは違うみたい。

けっこう、自分の入ったあとも続々と、常連さんと思しき中高年のおじさまが入ってきているようでした。コーヒーも美味しかったし、なんとも店主のご婦人の人柄が素敵な感じで、気分転換になったなぁ。帰りにいただいたマッチ箱(タバコ吸わないから使わないけど)には、「クラシック音楽鑑賞店 バロック」とありました。また近いうちに、機会を見つけて行ってみようと思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加