Movable Type 5.2にアップグレード
先ほどSix Apartからニュースレターが来て、MT5.2が正式リリースされたことを知りました。
Movable Type 5.2 を本日より正式出荷 | Movable Type
http://www.sixapart.jp/movabletype/news/2012/09/26-1130.html?s=mtnlc
このブログもMTなので、さっそくアップグレード。5.13から5.2です。例によって手順は簡単で、zipファイルを解凍して、何も考えずに一式アプリケーションディレクトリにアップロードするだけ。あ、万が一のためのDBのバックアップはお任せで。
5.0から5.1のときは、カテゴリソートが加わったりと意外と裏側では大きなバージョンアップでしたが、今回もこまごまと変わっています。編集画面のボタン系が刷新されて、リッチテキストエディタ強化されたことと、編集画面に対してCSSを適用できるようになったことが、案件でクライアントに提案する上では結構大きいですね。前者については、blockquote要素を挿入するボタン(赤丸)が、今どき「単にインデントを連想させるアイコン」だったのが改善されて、地味に嬉しいです。
再構築も高速化したということなので、これも比較があればよかったかな。今このブログの記事が510件あるのですが、全てのアーカイブの再構築に3分26秒かかりました。比較対象がないのであれですが、ちょっと短くなったかな?レベルではないかと思います。
そのほか細かい箇所でデザインが調整されて、すっきりした印象です。私は好きです、MT。
Google Nexus 7をポチっと
昨日日本国内での発売が発表&開始された「Nexus 7」を、即日購入しました。GoogleによるNexusブランド初の7インチタブレット端末(16GB)で、価格が19,800円。うーん安い。予想はされていたものの、実際日本でもこの価格帯で出ると、国産のタブレット端末は太刀打ちできないかもしれません。
タブレット型端末に関しては、以前は特に必要性を感じていなかったのですが、2年前に初代iPadが来てからは手放せなくなりました。なんというか、モバイル用途よりもむしろ、室内でガンガン使っています。寝る前と朝起きた後、それからちょっと部屋間を移動するときとか。デスクトップとノートを補完するデバイスとして、逆になぜ今までなかったんだろうというくらい。
ただ、当初考えていたような、電子書籍リーダー的な使いかたはあまりしていなくて、もっぱらWebとメール、SNS系アプリの閲覧がメインになっていました。となると、(初代)iPadの非力さがボトルネックに感じられて。2世代前の端末だからと言われればそれまでなのですが、にしてもSafari、何をするにも私には不便です。どうしてもChromeをメインにしたい。
なので、iPad代替となるタブレットについては、以前から検討していました。Kindle Fireは「近日発売」になってからずっとチェックしているし、来月末には、MicrosoftのSurfaceが出るというし。Nexus 7の国内発売は、明らかにこれらを見据えて先手を打ってきましたね。もうちょい高かったら迷ったかもしれないけれど、これは余地がない。
Androidの最新バージョンを使ってみたい、という動機も大きいです。今使っている携帯のSoftBank 003SHは、ご多分に漏れずガチガチのメーカー縛りのAndroid 2.3で、ほとんどOSの恩恵に与ることができていなくて。だってなんかもう、動画を見ると爆速すぎて別世界なんですよね。
いまのところ、Google Play上のステータス27日発送になっているので、月内に届けばラッキーかな。来たらいろいろと検証してみます。仕事にも欠かせなくなりそう。
秋葉原重工に出演します
10月7日日曜日(祝前日)の夜、秋葉原MOGRAで開催される「秋葉原重工 - Akihabara Heavy Industry Inc. #6」に、DJで呼んでいただきました。
秋葉原重工 - Akihabara Heavy Industry Inc. #6 - MOGRA 秋葉原
http://club-mogra.jp/2012/10/07/1434/
個人的には何度も遊びに行っていて、その様子は都度ブログに書いてきた通りのなのですが、「重工」さんは秋葉原では知る人ぞ知る、ガチのテクノ・パーティーですね。第6回にして、Takamiさん、A.Mochiさん、UirohさんといったこれまでのゲストDJの顔ぶれを振り返るだけでも、気が引き締まる思いがします。
といっても、自分としてはいつものテクノを、しかるべき流れでしかるべくミックスするのがミッションだと考えていますので、リラックスして臨みたいです。また何度か告知すると思いますが、よろしくお願いします。当日は楽しみましょう!
2012/10/07 (Sun.) 23:00 - 05:00
秋葉原重工 - Akihabara Heavy Industry Inc. #6
■notice
※成人を証明する公的身分証(顔写真付)の提示が必須となります。
公的身分証=運転免許証、パスポート、学校法人発行の学生証、住基カード等です。社員証やtaspoは不可です。
顔写真付がない場合は身分証を複数提示して下さい。例:保険証とクレジットカード
※キャパシティオーバーの場合は入場制限となります。予めご了承下さい。
■entrance
Door 2,500 JPY / 1d
w/f 2,000 JPY / 1d
■Guest DJs:
DJ U ( upsets / aset )
ミツビシQタロー ( ツンデレーション / プロジェクト魔Q )
R-9 ( EPX studio / Body Inform )
■Live
causalitizm ( Material Cause Records )
■ Resident DJs:
wat ( THRUST / ExTEND )
Fumiaki Kobayashi ( gatearray recordings )
Atsushi Ohara ( LINEAR / Assaultworks )
Takayuki Kamiya ( プロジェクト魔Q / Linkage )
■ Resident VJs:
12d ( FIVE DOT ONE )
Akira Fukuoka ( Raw-Fi )
beef_m
KAZUMiX & PePcoMiX ( 1st-impact )
Monotribeが当たった
思いがけないことで驚いたのですが、先日、Resident Advisor日本語版のコンペティションつまり懸賞で、KORGのアナログシンセ「Monotribe」が当選しました。応募したことすらすっかり忘れていて、メールを頂いたときは半信半疑でしたが、数日後コルグさんから本当に送られてきました。どうもありがとうございます。
実はMonotribeに関しては、ずーっと買おう買おうと思っていて、特にこの前Monotronのとセットが12,800円になったときは、さすがもう買い時かと。ただ、後継機が出そうな予感もあって、今すぐ必要ということでもないし、といったあたりで逡巡していました。
奇しくもM3合わせのアルバムのレコーディングを控えた今、いただいてしまったということは、これはもう使いなさいってことなんでしょうね。どうにか使いどころを探ってみることにします。
日本一素晴らしいクラブミュージックポータル、「Resident Advisor」さんのサイトはこちらです。
RA: Resident Advisor - エレクトロニック・ミュージック・マガジン
http://jp.residentadvisor.net/
いや冗談抜きで、ものすごく価値ある記事が日本語で読める、稀有な読み物サイトだと思います。情報の幅は狭くても、深さがとんでもなく深い。最近読んだもののなかで特に面白かったのは、Shedのインタビューと、Funktion-Oneのエンジニアへのインタビューです。
パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
相変わらず、マイペースにJ.S.バッハを聴き進めています。今月特に繰り返し聴いているのは、掲題のオルガン曲。きっかけは、例によってStephen Malinowski氏による分かりやすいMIDIアニメーションの動画でした。
「フーガの技法」もそうですが、対位法を極めたバッハのほとんどの作品は、こうして映像化すると譜面の読めない初心者にとっても構造的な美しさが際立ちますね。映像のなかで、グレーで表示されているバーがこの曲の主題。つまり曲の冒頭に現れる、上昇して下降していくシンプルで物憂げな8小節のフレーズです。
パッサカリアとフーガ ハ短調(Passacaglia und Fuga c-moll)BWV582は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが1710年頃に作曲したと推定されるオルガン曲の一つ。20回にわたって8小節の変奏を繰り返す曲である。
― パッサカリアとフーガ - Wikipedia
この主題の変奏が、形を変えて20回繰り返されるのが、先の動画の7分18秒までにあたるパッサカリアで、そのあとに同じ主題を使った4声の重厚なフーガが続きます。これだけ短い主題が何度も何度も繰り返されると、これはもうミニマル・ミュージックのようでもあります。
複数のシステムが、それぞれは複雑に動きながらも全ての瞬間で完全に同期していて、昂揚感を高めつつも、最終的にひとつに収束するという美しさはなんでしょうね。バッハを聴くまでは、音楽のこういう楽しみかたは知りませんでした。
パイプオルガンによる演奏では、この映像が素晴らしかったです。
そういえば先日、本屋で『音、音、音。』という本を立ち読みしていたら、バッハ・コレギウム・ジャパンの主宰でオルガン奏者の鈴木雅明氏のインタビューが載っていたんですが、初めてヨーロッパの教会でオルガンの音を聴いた感動が語られていました。曰く、巨大なパイプオルガンは、聴感上体感できないような低音も出すことができるのだそうで。サウンドシステムとセットになった楽器ということですよね。
アコーディオン編曲ではこれを。始めの2分くらいまで、カメラのフラッシュとシャッター音が異様に気になりますが、後半ものすごいです。以前シュテファン・フッソング氏がバッハのコラール前奏曲を弾いていたように、オルガンとアコーディオンの相性は(そもそもの楽器の成り立ちから言っても)、他の楽器と比べて抜群に良いですね。
熱海ふたたび
先週末のことですが、熱海へ行ってきました。今年の3月に続き、ここうさんのお誘いで。本当は連休に伴い3日間の日程でしたが、私は「SBCDNB5」があったので、2日目の晩から合流させていただくことにしました。
茶箱でのイベント終了後、その足で東京駅に向かい、22時過ぎの新幹線に乗り込む。実は、新幹線に乗るのって高校生以来だったかも。恥ずかしながら、内心テンション上がりました。
駅弁を食べ終わってひと息つく間もなく、40分そこそこで熱海駅着。さすがに早い!着いた晩は、あとから茶箱のエージさんも合流し、総勢9人で賑やかに乾杯しました。なかなかない機会で楽しかったです。
翌日は、3月にも行った熱海銀座商店街の山洋水産で、名物のサーモンいくら丼を。相変わらずのボリューム。午後、時間ができたのでカメラを片手に、ひとりで街をぶらぶらしてきました。
9月といえどまだまだ暑い。普通に全然泳げる陽気だったなぁ。サンビーチを散歩しつつ、駅前まで戻って、前に来たときに気になっていた駅前の古めかしい複合ビル「熱海第一ビル」を散策。案の定、昭和をそのまま閉じ込めたような意匠があちこちに見られ、ぞわぞわ来るものがありました。
そして夜は、熱海海上花火大会を鑑賞。年に10回以上、夏場は毎週開催されている花火大会というので、わりと小規模なものをイメージしていたのですが、想像を超える立派なスケールのイベントでした。
荷物を増やしたくなくて、カメラはCX4だけを持って行きましたが、かなり頑張ってくれました。熱海はまた、地形的にも湾を取り囲むかたちで山があるため、音が反響してとても迫力がありました。これは一見の価値ありです。
帰りはフミアキさんの車で自宅まで送ってもらいました。24時間足らずの短い滞在ながら、温泉も3回入れて大満足。ありがとうございました!>各位
SBCDNB5、ありがとうございました
そういえば、ブログではまったく告知していませんでしたね...。
日曜日は、茶箱でドラムンベース「SBCDNB5」でした。今回も遊びに来ていただいた皆さま、ストリーミングをご視聴いただいた方々、ありがとうございました!
今回は、前までよりもDJの枠をひとつ減らして、70分ずつのプレイをお願いしていました。わりと展開も作れて好評だったようです。全体の時間も5時間とコンパクトに。あれくらいのボリューム感がちょうどいいかな、と個人的には思っています。
とはいえ、職人っぽくじっくり聴かせるドラムンベースをセレクトしてくれたlion-san、リキッドやアッパーな曲に続いてのドラムステップもカッコ良かったFLKADさん、そして今回もSproutばりの本気のダークステップを轟音で聴かせてくれた3x6さんと、このジャンルならではの多種多様なサウンドが入り乱れて、お腹いっぱいでした。いやー、ドラムンってほんとにいいもんですね!
それに今回は、初めての方にも何人か来ていただけました。こういう機会に、同じ音楽を通して繋がりを広げていけるのはとても嬉しいです。
自分のセットについて。今回も導入部で60分プレイしました。一時期ほど激しく買ってないのと、今年はもう3回目のパーティーということで、何度も使っている曲もいくつか。そろそろきちんとミックスを録っておきたいな。
R-9 - Live@SBCDNB5 20120916
http://dnb.epxstudio.com/R-9_-_Live@SBCDNB5_20120916.mp3
- Flower / Listen Up [Respect]
- Physical Illusion / Conversation [Respect]
- DK Foyer & Mage / Leaving Summer [Kill Inc]
- Flowrian / There Was A Girl (2011 Retouch) [Fokuz]
- DJ Chap / Let Me Love You [Liquid V]
- Dub Phizix feat. Skeptical / Four [Modulations]
- Dub Phizix feat. Fox / Never Been [Critical Music]
- Limit & Asymmetric / Long Road [Plush]
- Klute & Silent Witness / Friendless [Commercial Suicide]
- Phors / Stay [Fokuz]
- Netsky / Love Has Gone (Dub Phizix Remix) [Hospital]
- Current Value / Warship [Barcode]
- Bajofondo / Cristal [Surco]
- Dub Phizix / Break It [Modulations]
- Calibre / Even If [Signature]
- Grinda / Lullaby [Respect]
- Yasuo Sato / Mirage Of Drums [unsigned]
- Photek / The Fifth Column [Virgin]
- Calibre / Who's Singing [Signature]
- Vospi / Lonely Pretender [Vospi]
- Mage / Life In Motion [Celsius]
メロディックなリキッドファンクと、無機質なダークステップ、硬くてドープなDub Phizixみたいなのを行き来するのが好きみたいです。Bajofondoはエレクトニック・タンゴ・バンドですが、少し落とすと半分のドラムンと混ざるのでいいかなと。ヤスオさんの曲からPhotek、Calibreの流れは良かった。ミックスの方法論でいうと、テクノ・ハウスから持ち込めるものは実はほとんどなくて、常に試行錯誤でやっています。
さて、「Body Inform」「SBCDNB」と隔月で開催してきた主宰パーティーも9月でいったんひと段落する予定です。どちらも不定期で続けていければと思っていますので、水面下でいろいろと頑張ります。ひとまずは、お疲れさまでした!
STAR FORTUNE 5@Womb
金曜夜は渋谷Wombの「STAR FORTUNE 5」へ遊びに行ってきました。ヘッドライナーはSlipKnoTのSID(STARSCREAM名義によるDJセット)、他にも06SのAkiさんやDE DE MOUSE、フリドミュにも出ていたFragmentなど、多彩なラインナップ。普段ひとりで遊びに行くタイプの、地味でストイックなテクノパーティーとは雰囲気も違って、純粋にフェス感覚で楽しめました。なにしろ、フロアが4つもあるもんね。
メインフロアはプロジェクター3面、一部アクトでは立体音響を取り入れたサウンドシステムが売りとのことで、派手な演出もあり、比較的早い時間からお客さんでいっぱいでした。気持ち良くて珍しくけっこう飲んでしまい、あちこちフラフラしていたのですが、Fragmentのパフォーマンスがすごく良かったです。早すぎず遅すぎず、アブストラクトなビートが複雑に組み替えられて、予備知識なくともがっつりハマれました。
一方4Fは、実力派DJたちがVIPラウンジとは思えないほど湧かせていました。実はここって、Wombの中では音も良くて居心地も良いんですよね。この日オーガナイズもしていたP-xyさんは、エレクトロハウスっぽいファットなベースの曲から、次第にミニマルに展開させて良い流れを作っていました。続くasetでもお馴染みのhibikiさんも、いつものスクラッチを交えた安定感抜群のプレイ。TAK666くんは、彼ならではの守備範囲を生かした縦横無尽なセットで!最後には、Sprout仕込みの暗黒ダークステップが炸裂していました。
メインフロア最後のアクトはAkiさん。まだ06Sには行ったことがなかったので、ブースから目いっぱい煽るアグレッシブなスタイルにちょっとびっくり。ワルーいベースのトラックから、メロが綺麗なサイバー系まで、歯切れよくミックスしていて気持ちよかったです。この手のドラムンベースのDJって、語弊があるかもだけど、曲へのハマり方やブレイクの明快なカタルシスという点において、昔のトランスのDJに共通項があるなぁと思いました。
道玄坂のフレッシュネスで朝ごはん食べて帰宅。お疲れさまでした!
野兎『箱舟』
かつての、大学のテクノ・ハウスサークルの後輩であるところの「野兎(のと)」さんのファーストミニアルバム『箱舟』が発売されました。実店舗では、タワーレコード各店およびヴィレッジヴァンガードなど、オンラインではAmazonなどで購入できるようです。
私は昨日、タワレコ渋谷店の2Fで購入しました。奥の壁の試聴機にも入っています。
街の様子 - blog 野 兎 座
http://nousagiza.blog68.fc2.com/blog-entry-4.html
作詞・作曲をこなし、ライブではAbletonでバックトラックを流しつつKORGのMS-2000を手弾きしながら歌うという彼女のスタイルは、在学中からちょっと非凡なものがありましたが、インディーズ・デビューとしてのCDリリースは、遂にという感じですね。最近だと、Maltine Recordsのリリース([MARU-086] 芳川よしの - Lovely Rainy Day)に、ヴォーカルで参加されたことを覚えている方もいるかもしれません。
収録されている全6曲のクロスフェード・デモは、SoundCloudで聴くことができます。
このうちインストの『桃色郷愁』は、自分の覚えている限り、大学1年のころから演奏していたし、いくつかは高校時代に作った曲もあるそう。今はもう社会人の彼女ですが、表現したいことが一貫しているというか、ずっと同じことを続けて、最終的にこういう風にカタチにしてしまう力は素直にすごいなぁと思います。
ライブでお馴染みの曲の歌詞も、言葉の選びかたが独特なのと、譜割りが難しいこともあって、あまりうまく聴き取れなかったのですが、ジャケに記載されているものを読むと、改めて味わい深い。どの曲もいいのだけど、『電波塔の繭』が、タイトルや冒頭部分を含めても一番好きですね。オリエンタルなファンタジーのよう。
オスタンキノから東方明珠まで 塔の繭は1000以上歌を知っている
扇芭蕉のかさ 風向きに合わせて その歌を受信する 一夜毎
天の幕を打ちつけている 待ち針ひとつ 盗んだ
そうして今も続いている労働
―『電波塔の繭』
先日のライブの記事で触れた、ヤング・フラッテリィズのヤマノイさんもMCで一曲参加されています。一部店舗では売り切れか入荷待ちになっているようですが、見かけたらぜひ。おすすめです。
Amazon.co.jp: 箱舟: 音楽
http://www.amazon.co.jp/%E7%AE%B1%E8%88%9F-%E9%87%8E%E5%85%8E/dp/B008L0O606/
カエルの為に鐘は鳴る
ゲームボーイのVCが発表された当初から期待していましたが、遂に出ましたね。92年の発売以来、表立ったハードには一度も移植・リメイクされず、今なおカルト的な人気のあるアクションRPG『カエルの為に鐘は鳴る』の3DS用バーチャルコンソール版がリリースされました。400円とあって、さっそく購入。
このゲーム、初めて遊んだのは中学生のころで、友達のエンドウくんに借りたのです。たぶん中2とかだから、発売から2年くらいは経っていたのかな。さほど難易度が高くないわりに、アクションと謎解きのバランスが良く、コメディ風のストーリーにものめり込んで、2、3日で一気にクリアしたのを覚えています。
で、それ以来まったくプレイしていないので、肝心の中身はさっぱり忘れてしまったのですが、音楽は時折聴き返していました。以前やっていた「bitcore」というゲーム系クラブイベントで、DJでもかけていたし、KORGのDS-10が出たときは、ラストバトルの曲をちまちま耳コピして打ち込んだのを、ニコニコ動画にアップしたりもしました(これ※ネタバレあり)。
ちなみに本作の作曲は、「とたけけ」で任天堂ファンにはお馴染みの戸高一生さん。
しばらく触ってみて思うのは、あーそうそう、っていう懐かしさと同時に、結構普通にゲームオーバーになるし、意外と難しかったんだなってこと。ひとつ隠し入り口を見逃すと先に進めなかったり、ダンジョン内でも1ミスですごく前まで戻されたりする。
とはいえ、演出はやっぱりよく出来ているなぁと感心しっぱなし。まだ遊んだことのないかたは幸せです!ぜひこの機会に。
そして上の写真は実機...ではなくて、3DSの「ゲームボーイの画素数にする」モードです。デフォルト起動だとせっかくのドットがぼやけてイヤな感じなので。ホーム画面から、SELECTまたはSTARTを押したまま起動すると実行できます、念のため。
ニンテンドー3DS|カエルの為に鐘は鳴る|Nintendo
http://www.nintendo.co.jp/3ds/eshop/vc/ranj/index.html
コミティア101で買った本
日曜日のコミティアで買った本を、いくつか覚え書き程度にメモしておきます。今回は、ティアマガや見本誌コーナーでじっくりリサーチしてというよりは、たまたま通りがかって良さそうな作品に手が伸びた感じです。
よく言われることですが、コミティアの出展サークルさんは総じて画力が高く、普通にブースを渡り歩いているだけでも目移りしてしまいます。とはいえ、端から手にとっても仕方ないので、求めている作品に出会うには多少のコツがあることも事実。
コミティアはジャンルごとに大まかにブロックが分かれているため、私の場合は、「少年まんが」「青年まんが」「SF・ファンタジー」の島を中心に当たるようにしています。
買い手側に回って気付くのは、作家さんには「本の中身を見える状態にしておいてほしい」ということです。というのは、表紙にピンと来て中を見せてもらっても、本文がアレッというケースがあまりにも多くて...。それは、単純に本文が期待値未満のときもあれば、予想に反してイラスト本や文章本だったり、はたまた合同誌で表紙だけ別の人が描いてたり、いろいろな理由によるのですが。
試し読みは必ずさせてもらうので、そういう時は買うには至らないんですけど、これってどことなく気まずい。手に取る前に、あらかじめ本文が見えていれば、ある程度予測がついて、結果双方にとって幸せのような気がします...。
閑話休題。
以下、感想メモです。太字はサークル名(敬称略)、誌名の順。
- みみナリ 『phantom phobia』『帰省』
- 何年か前のティアで『魔法少女もずく』という、かなりクセのある魔法少女もの合同誌を描かれていたサークルさん。今回はナオイ旭さんの個人誌が2作品。毛色に違いがありますが、後者の『帰省』がすごく好きでした。帰省した妹には、実はコンプレックスを感じている姉に対する重大な隠しごとがあって、というお話。
シリアスな題材が、あくまでも軽いタッチで描かれていて、それだけに肝心なシーンでの心の機微がリアルに感じられました。幸せなオチで良かったです。 - ふりかけぎょう座 『覚えているよ、』
- 初見の作家さんですが、絵柄が超好みでした。ラフなのにデッサン取れてて、コマ割りや台詞のセンスも鮮やか。こういう何気ない、短いやり取りだけでキャラ同士の関係性が成立しているのって、もうセンスとしか。画面的には百合っぽいですが、普遍的な友情を描いた作品として、とてもよく出来ていると思いました。
- にこらてすら『私は猫になりたい』
- ジョン・テンダさん個人誌。以前発表された同名作品に、追加ページを加えたオフセット本です。ごく普通の社会人女性に、ある朝起きたらネコミミが生えていたというお話。ネコミミというありふれたマンガ記号が、いつもの同氏の生活感あふれるシニカルな視点で淡々と描かれていて笑えます。冴えない熟年夫婦がUFOに出会う様子を描いた名作『サバービアの夫婦』を踏襲するシチュエーションコメディ。
- おしゃれ団ひとり 『プじょし!』『つきみくん10.9』
- どこか憎めないオタク、「つきみくん」に振り回される人々を描いた同名の4コマ作品シリーズでお馴染みの、西村もつさんの個人サークル。『つきみくん』の新作3話に加えて、今回のコミティアから、プロレス好き女子高生の日常をテーマにした『プじょし!』がスタート。もつさん自身が大のプロレスファンで、以前飲みの席で濃いエピソードをたくさん聞いたことがあるだけに、今後の展開が楽しみです。とにかくキャラがかわいい!
- たる屋 『小春お出かけ日和』
- 同じく何年も前から交流のある、たる屋さんの新刊。今回も力作!複雑な設定の練られたファンタジーながら、ほとんど説明を挟まずに、20ページの本編に作品世界のエッセンスを詰め込んでいるのが見事です。表現としては「小春」の小さな冒険と、それを見守る人々の優しい目がいいですね。みんなキャラが立っていて、何気ないコマの何気ない仕草に、それが表れているのが相変わらず素敵でした。作画に磨きがかかっています。
- サマーギフトくらぶ 『やさしいおじいちゃん』『ヴィジュアル系同人サークル』
- おしゃれ団ひとりのもつさんに薦められた本、どちらも超ツボでした。笑いすぎた。前者は、コミティア101新刊の短編ギャグ漫画集。もしもフランダースの犬のパトラッシュがサイだったら、みたいな突き抜けたネームが光ります。
後者は表題そのもの、なぜかヴィジュアル系の同人漫画サークル「神眼盗威(シンメトリィ)」が、4人(+松尾さん)で危機を乗り越えていくサクセスストーリー。随所に散りばめられた同人あるあるネタといい、巻末に収録された作中作『肉まん戦隊ニクマナイツ』の気の抜けかたといい、サービス満点。肉まんが肉まんを殴る効果音が「ぱみっ」というのがいい。 - highland 『008』
- 初見のサークルさんながら、表紙にパワーがあって、いくつかの作品の中から新刊を。コミティアの青年まんがジャンルらしい、アクの強い短編でした。場面が目まぐるしく変わるのと、説明が少ないので、難解な部分がありましたが。若返りの薬を手に入れてしまった老夫婦のお話。
- 雲形発着場 『クラウディア航行記8 衛士の義務(後編)』
- 空中に浮かぶ世界を舞台に、そこに巣食う「竜魚」から貿易船を守る「衛士」ロゼを主人公とした大型ファンタジー作品の第8話後編。1作目からずっとファンです。基本的に1話完結になっているのですが、今回は初めての続きもの。相変わらずの密度の高い画面と、練り込まれたドラマ、そして今回はラストカットが特に印象に残ります。まだまだ続いてほしい作品。
- 大深海水淵亭 『ASSEMBLE』『呪殺女子高生呪子さん』
- 初期のコミティアから参加されている、同サークル紅茶羊羹さんによる過去作総集編と、ペーパーマンガ詰め合わせ本。最も古いもので95年の作品なんかも収録されているものの、この時点で絵柄がこなれていてすごいです。ライトな小ネタ中心ですが、このちょっと懐かしいテイストが心地いい。何度も読み返したくなる。未読のかたはぜひ。
コミティア101~Vアココンテスト~よるの薔薇
2日の日曜日のあれこれ。
午後イチで、東京ビックサイトのコミティアに行ってきました。今回は一般参加、つまりサークル出展側ではなかったので、普段とまったく違う気分で、気楽に楽しめました。前回が100回記念ということで3ホール開催だったのが2ホールになり、やっぱり、これくらいの規模がコミティアらしいかなと。というのは、広すぎるとどうしても小規模サークルの島に人が流れないんですよね。
いつものサークルさんにご挨拶したり、気になった本をチェックしているうち、あっという間に2時間。ストライクな本がいくつかあったので、別の記事で軽くレビューしたいと思います。
ちなみに次回のサークル参加も(まだ考え中ですが)、見送る可能性が高いです。いずれにしてもマンガ関係は仕切り直しかな。たぶん、この先長い趣味になりそうなので、もう少しまじめな取り組みかたを考えています。そもそも何が描きたいのかとか、どういうペースでアウトプットするのかとか。これまでみたいに惰性で続けたくない。
コミティアのあと、秋葉原UDXシアターでの「インターナショナル・Vアコーディオン・コンテスト」へ。3年連続で観に行っている、Roland社主催によるVアコ販促イベントです(去年の記事)。
出演者もお馴染みの方が多く、今年もハイレベルな演奏を楽しめました。
最優秀賞の美淋さんは、去年にも増して複雑で渋かっこいいアレンジで、オリジナリティで群を抜いていました。11月に青山のアコーディオンナイトでも拝見したmatzoさんと杉山さんの新曲もすごく良かったです。ただVアコという楽器自体のファンとしては、もっと新しいプレイヤーも観たかったなという印象です。Roland主導の普及活動だけだと、なかなか難しいんでしょうね。
それにつけても、今年もcobaさんの講評が冴えていて勉強になったなぁ。私もどこかでアコーディオン習いたいです。思い出したときだけ弾いてるFR-1b、いつまで経っても上達しなくてもったいない。もう買ってから丸3年になるのに。
さて、秋葉原から池袋へ移動して、もう何度か行ってるベトナムフォー専門店「PHO24」で軽く夕食。その足で東口のライブハウス、ミュージックオルグでのサツキ・ヤングさん企画「よるの薔薇」へ。遅くなってしまったものの、最後のアクト、サツキさんのバンド「ヤング・フラッテリィズ」には間に合いました。
このバンド本当にすごくて、OctatrackやElectribeを駆使したオケのクオリティの高さもさることながら、サツキさんの破天荒なパフォーマンスが、テクノ歌謡バンドという括りを超えたサービス(もしくはおもてなし精神)にあふれていて、いつ観ても見応えがあります。自分の知る限り、大学のサークル時代の先輩2人によるユニット「TOM-BOYS」にも似たものを感じていて、実はこの日はそのTOM-BOYSの杉山さんも一緒でした。
ラストはおなじみの「8bit Love」。PVもものすごく凝ってる!
というわけで、午後から動いたわりに、インプット過多といえるほど刺激に満ちた一日でした。マンガにしろ音楽にしろ、オリジナルであることを貫いて、創作で戦っている人たちは輝いているなぁと、つくづく。みんな、それぞれの日常を生きながら、活動も並行していけるという点が、いまの時代の幸せなところですね。
Abe Duque@Galaxy
毎週金曜日に、神宮前のGalaxy 銀河系で開催されている"Experiment"シリーズに、8月ラストの31日、NYアシッドの重鎮Abe Duqueがライブセットで登場とのことで、行ってきました。先に書いてしまうと、ライブでは今年一番の衝撃でした。素晴らしかった。
なんというか、音的に新しいことをやっているわけでは全然なくて、むしろ様式美を頑固に守っているんだけど、その中での発想が自由なんですよね。次に何が来るかまったく読めなくて、釘づけになってしまうというか。
この日使っていた機材は、PCが2台、パイオニアのDJミキサーを中心に、MIDIコンが大中小と3種類、エフェクタがおそらく2種類(謎のジャイロ搭載グリッド型EFXとたぶんMINI KP)、あとMonotribe。どういう接続になっているのか見当もつかなかったけれど、これらを1人でオペレートしていました。2時間のセットで、一瞬もダレることなく、難しいことを軽々とやっていた感じ。
あと、自らマイクをとってMCというか、煽っていました。普通なら興醒めになりかねないのだけど、これがトラックにハマっていて激かっこいい。あんなの初めて見た。
もうなんか、とにかく、ダンスフロアに向けたテクノ・ハウスのソロパフォーマンスにおいて、あれ以上のものはもう無いんじゃないかなぁ。すごいものを聴いてしまった。で、帰ってから早速ライブ音源がないか探してみたのだけど、Mixcloudにあった2009年のこれくらいしか見当たらなかった。
korynna - Abe Duque - Live @ Rote Sonne Munich 04-04-2009 | Mixcloud - Re-think radio
http://www.mixcloud.com/korynna/abe-duque-live-rote-sonne-munich-04-04-2009/
でもニュアンスはほぼこんな感じです。マイクも使ってるし。一部シンクがヨレているところがあるけど、今回はそれもなく完璧でした。新しいセットでの音源が欲しい!
Galaxyに遊びに行くのは3回目。回を重ねるごとに音が良くなる印象で、この日も残響こそきついものの、しっかりとボディソニックが感じられつつもハイが耳にやさしい、いい感じのバランスでした。相変わらず全面禁煙だし、DJのブッキングやツイートからも一貫した哲学が感じられて、ますます応援したくなりますね。21日のDan Curtinも楽しみです。
コミティア101について
明日なので、取り急ぎ短いご連絡だけ。
連続でサークル参加しているコミティアですが、「B2B」は今回は申し込みを見合わせました。ってわけで、お休みです。午後くらいに一般参加で遊びに行く予定です。
同人活動については、今後は少し動き方を変えるかもしれません。
即売会関連で言うと、マンガではなく音楽CDでの参加になりますが、10月28日の「M3-2012秋」に出ます(初めての単独参加です)。
引き続き、よろしくお願いします!