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WIRE12

テクノ2012-08-27 16:58

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今年もWIREに行ってきました。2年連続、8回目。もはや何の迷いもなく参加していますが、これって、考えてみればありがたいことで、心身ともにそれなりにコンディションが良く、休みを仕事に押しつぶされることもなく、逆に純粋な趣味に対して投資できる経済的な余裕もあってのこと。もちろん、テクノに特化したこれだけの規模のイベントが、毎年大きなトラブルもなく開催されていることへの感謝も忘れていません。というか、こんなにフェス全盛の時代になるとは、ですね。

20時ちょっと前くらいに会場入り。電気グルーヴが2番手ということで、この時間のメインフロアにしては前例がないくらいの客入り。フロアは、好評だったのか去年とほぼ同様の配置で、1ステージ制、その対面に2Fへと続くギャラリーシート。どのブロックに居ても音がそこそこ良く、一方で、以前のような音圧の感じられるスイートスポットはなくなったように感じます。

大行列だったセカンドの砂原さん、運良く終わりのほうに覗いたら入れました。しばらく、ビール飲んだり友達に会ったりして、卓球さんの時間くらいまではまったり過ごす。そのあと、再びセカンドのFrank Müllerへ。毎年そうだけど、この人のWIREでのプレイはサービス過剰というか、PontapeとかVelvetのFlashみたいな大ネタをバンバン投入してきて、ちょっとだけ胸焼けする(好きだけど)。

メインではイシイさん~Gary Beckという流れ。Garyハードでしたね!けっこう深いところから組み立てていくのかと思いきや、序盤から飛ばしていました。前列右スピーカー前ブロックにいて、かなり気持ちよく踊れました。

とはいえ、すぐに裏でJesper Dahlbäckが始まってしまうのでセカンドへ。ここは、今回一番楽しみにしていたので、80分フルで満喫しました。凄かった!BPMは120ちょっとだと思うんだけど、粘りのあるサブベースと、確実にキックの裏を叩いてくるハイハットで、激重い縦ノリのテクノグルーヴがずっと続いてました。先日、H-Productionsから90年代の作品を集めたリマスター集が出ましたが、それにも通じるようなアナログでファットな質感。Blank LTDの初期作品なんか、いま主流のテクノのハシリのような味わいもあるし、ぜんぜん違和感ないですね。長いブレイクもなく、淡々とビルドアップしていてハマれました。あと3時間くらい聴きたかった。

で、ダールバック終わってギャラリーシートの入口付近で座り込んでいたら、ふと開いたドアの向こうからWorkのSteve Rachmadリミックス(のあの麻薬的なベル音)が聞こえて、思わずフロアへ駆け下りてしまった。Robert Hoodやってくれましたね。30代の客を端から掃討していくような王道ハードミニマルセットで、ここ何年かの鬱憤を晴らせた人は多かったのでは。
ラストのデリックは最初と最後だけ聴いて、あとは友達に会ったりしていました。残念ながら何人かには会えませんでしたが、特に待ち合わせもしてないわりには、お祭りらしく充実していました。楽しかったです。

全体的に今年のWIREのサウンドは、広い意味でテクノ回帰と言ってもいいんじゃないかと思います。数年前からその予兆はあったものの、最近のいくつかのパーティーで感じたことを鑑みても、「戻ってきた」と感じます。それも単なる懐古趣味じゃなくて、この10年を消化したうえでというか。私が初めてWIREに行った03年くらいは、確かに従来のテクノへの閉塞感のようなものがあって、抽象的にしか表現できないんですが、それをちゃんと乗り越えて戻ってきたと感じるのが、なおさら嬉しいですね。

また、来年が楽しみです!

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