石和温泉~昇仙峡へ
2月の終わり、繁忙期の合間を縫って、土日1泊で旅行してきました。今回は行先は近場で考えて、ゆっくりめの出発でも電車で行けるように、甲府~石和温泉エリアにしました。土曜日の午後出発、中央本線の普通列車に揺られて、18時ごろ石和温泉駅着。高尾からは1時間半くらいで、普通に座れたし、思っていたよりも全然近かったです。
甲府名物「ほうとう」の有名店「小作」が石和にもあると聞いていたので、夕飯はそこで。駅からちょい歩きます。カボチャほうとうのボリュームが半端なくて、そこそこ空腹の状態で行ったのに、一人前でしばらく動けなくなるくらい食べました。都内にも出店していたら嬉しいんだけど、これはこれで、この土地ならではの楽しみでいいのかも。
笛吹川の川沿いをずーっと歩いて、この日の宿「石水庭旅館 笛吹川」へ。途中、川辺で打ち上げ花火をやっていたのは思わぬサプライズで、冬は隔週土曜日の夜にやっているのだそう。
さて、旅館はそれなりに年季の入った建物ながら、風呂はリフォームして間もないのか、相当きれいでした。建物全体が池を囲む作りになっていて、かなり落ち着けた。あいにく今回は素泊まりだったので食事はなかったけれど、駅から遠い点を除けば良かったです。
翌日は、2駅となりの甲府駅から、バスで昇仙峡へ。ここは2008年の7月に一度来ていて、4年近くぶりです。どちらかというとシーズンオフで、観光客もまばらながらも、そんな冬の光景もまた趣があって良いところ。河原に鎮座する巨石群と、絶妙なバランスで傾いている切り立った崖。
昇仙峡ロープウェイの麓にある「影絵の森美術館」を初めて訪れました。ここは、影絵作家藤城清治氏の作品を中心とする常設展と、山下清、竹久夢二両氏の作品を取り上げている小さな美術館。
藤城さんの作品は、これまで作者名こそ意識したことはないものの、とても馴染みがあるもので、「ああ、これか!」という感じ。森の小人や猫、巨木や楽器などをモチーフに、精細な切り絵、影絵で知られる作家です。私の知る限り、美術や絵画における天才って、生涯を通じて明確なモチーフがあったりすることが多いと思うんですが、藤城さんもそのひとり。調べてみると、88歳にして現在も積極的に制作活動をされているそうで、つくづく感心。観光地の美術館と侮るなかれ!たいへん見応えがありました。
そのあと、ロープウェイで山頂へ。曇っていて遠くまでは見渡せなかったけれど、やはり高いところは単純に気持ちがいい。甲府盆地を一望。山を下りて、山菜そばを食べてから帰りました。
なんだか健康的な旅だったなぁ...。気軽にリフレッシュできました。