WIRE09
行ってきました。18時の開演から7:30の終演まで、ずーっと居た。休憩してた時間を全部足しても3時間以上ってことはないと思うので、少なくとも10時間は踊っていた。メインフロア中心だった去年とは動き方も違って、今年は、セカンドのアクトもかなり楽しめた。
入って早々に、エージさんや茶箱周辺のみんなと合流してChristian Smith。スターターにも関わらず、後半は心なしか去年よりもアゲめだった気がした。続くModeratのライブはほぼ最前列で見ていて、統一されたコンセプトの音と映像、演出にやられた。とにかく暗くて、重い!音的には、ヒップホップを通過したエレクトロニカや、地味めのダブステップが中心で、初めて聴いたけどすごく好きになった。
終わってすぐセカンドに駆け込んで、前日のプレパーティーでtakaukeくんが薦めていたJens Zimmermannのラスト20分を堪能。昔ながらの、繋ぎのグルーヴを大切にした硬派なテクノミックスで素晴らしかった!ここで、遅れてきたunaくんと合流。Joseph Capriatiをちらっと聴きつつ、食事を兼ねてあちこちウロウロ。
セカンドに戻って、Beroshimaのライブをフルで楽しんだ。超良かった!昔のブリブリしたMüllerのイメージと違って、ディスコネタからエレクトロ、ハードミニマルまで、目まぐるしく曲調を変えつつも、一貫して走っているテクノだった。
そのあとはメインとセカンドを行き来して、合間にいろんな友達と会ったり、酒買ったり、ソフトクリーム食べたり、フェスの雰囲気を満喫。そういえば、今年フードコートにケバブ出てなかったよね?WIREでは、わりといつもケバブサンド食ってる気がするので、ちょっと寂しかった。
卓球~Hardfloor~ケンイシイの間は、ずーっとメインで踊ってた。今年、卓球さん良かったなぁ。マイケルのBeat Itネタの曲をかけた時に、VJで"Happy Birthday MICHAEL"って出てて、聞いたらまさに8月29日がマイケルの誕生日なんだってね。その瞬間、フロアから拍手が沸き起こった。で、そこからSpastikのDubfire Reworkという。
でこぼこおっさんコンビは相変わらずビヨビヨしていた。もはや文化遺産か伝統芸能かっていう。懐かしのPhuture 303とのアレとか、Acperienceとか大サービス。
続くケンイシイは、今年もゴリゴリのファンキーテクノだった!最後方ブロックのスピーカーの前で、筋金入りのハードテクノフリークのみなさん(LZD佐々木さん、takaukeくん、フミアキさん)とアガっていた。去年SunshineかけたノリでLos Hijos Del Solかけるわ、Kevin SaundersonのTronikhouseの懐メロかけるわ(昔MIX-UPに入ってたやつ)、挙句ブレイクに一瞬だけBells混ぜてみたりとかで、当代きってのテクノ武者に切り殺された人が続出した模様。
個人的に、シメでOverlapのDave Angel Remixをかけていたのがぐっときた。この曲ほんと、ここ10年くらいは聞いてなくて、そもそも私が初めて買ったテクノCD(Circular Motionのシングル)に入ってた曲なんだよね。今でも全然使えるんだなぁと思った。
そのあと、移動して水分補給をしながらも、セカンドの2000 And Oneのハードめのライブをちらっと聴いたり、サードエリアのトビーさんによる、いつもながらのハッピーなパフォーマンスを楽しんだり。
楽しみにしていたセカンドでのMark Broomは、期待通り素晴らしかった。全編CDJによるミックスのようで、昨今のミニマルの音を取り入れつつ、Ben Simsばりのディスコサンプルやパーカッシブなトラックを綺麗に重ねていて、すごく洗練されたミックスだった。ただ、さすがに途中で燃え尽きてしまって、後半は後ろの方で床に座って聴いてた。
Len Fakiの途中でメインに戻ったところで呼び止められて、Sinkaiことシンスケくんとコバくんに会う。コバくんとは本当にもう何年かぶり。シンスケくんとも、WIREで会ったのは初めてだったなぁ。
ラストのChris Liebingは、unaくんと後ろの方でダラダラしながら楽しんだ。この人もそうだけど、今年は全体的にディープからハードへの回帰というか、うーん、回帰というのもちょっと違って、新しい路線を開拓しつつあるという感じがした。スカスカではなくて、厚みを増している感じ。
なんだかんだで、音が止まったのは朝7:30。本当、お疲れさまでした。unaくん、gommaさんと一緒に開場を出たところで、Müllerブースで売り子をしていたjunkMAくんらと合流、新横浜駅前のファッキンで軽くモーニングして、帰宅しました。
また来年!
WIRE09行きます
なんだかんだでここ5年は毎年行ってるWIREですが、今年も前売り買ってあるので行きます。スターターのChristian Smithと、トリのChris Liebingを聴きたいので、必然的に13時間ずーっと居ることになりそう。
今年はもうWIREやめてメタモ行こうかなとか、いろいろ考えてたんだけど(メタモは友人の結婚式と被ったので無しになった)、直前になるとそれなりに楽しみなのは、自分のなかでお祭り的色彩の強いイベントだからなんだろうなと思う。もう全然、待ち合わせとかしなくても、中でいろんな友達に会うし、やっぱあの規模で年に一回集まれる機会は貴重だよ。
ラインナップ的にはミニマル全開っぽいので、逆に選り好みせずいろいろ聞けて、そのなかで気に入るアクトがあったらいいなと思う。
恒例の、有志による携帯向けタイムテーブル。これ、そろそろオフィシャルで提供してくれてもいいのにね。
WIRE09 timetable
http://music.geocities.jp/sutesute17/
たぶん、中でうろうろしてたら普通に会えると思うんだけど、あれだったらメールください。mobileあっとまーくepxstudio.comです。
コミティア89新刊「Natural Being」
Webコミックのページに、先週のコミティア合わせで作ったラフイラスト本をアップしました。無料配布だったのと、印刷した現物の在庫がもうないので、早々にデータ化。
Webコミック : EPX studio
http://www.epxstudio.com/manga/webcomic.html
8枚とも前日にざっと描いて、当日の朝に渋谷キンコーズでコピーしつつ、そのまま有明に向かいました。内容的には、本当に普段の落書きの延長というかそのものなので、特に補足することはないです。
最終的に本の形にするときは、普段のA5本より一回り大きいB5にしたんだけど(原稿は常にA4)、ちょっとした手書きの線のニュアンスが大きい方が伝わりやすい気がする。良くも悪くも。次からB5本にしていこうかな?
あと、コミティア当日はいろんな作家さんと話したんだけど、無料本のストックがあると、交流のきっかけが作りやすいと思った。売り物だと、どうしてもトレードを押し付けるみたいな感じになりがちだし、まあ売り物の本は作るとしても、なにかしらフリーの頒布物があるのはいいかも。
最後のほうにちらっと書いた通り、他のサークルさんと合同本作るのってやったことないし、大変だけど面白そうだなってのがあって、ちょっと考えてます。
コミティア89お疲れさまでした
今回も無事終わりました。マンガの新刊を出すつもりが、ラフイラスト本になってしまったので、無事と言えるかどうか分かりませんが。ともかく、本を手にとって頂いたみなさん、ありがとうございました。多めに見積もって用意した50部が、残らずハケたのは嬉しかったです。無料配布とはいえ、1日でこの数動いたのは初。後日、Webでも公開するつもりです。
宮田くんの新刊は、会場で1部めを製本している最中に15:30の終了アナウンス、という新記録を達成しました。その1部がいま手元にあるんだけど、これを発表しないのはもったいないなー。次回、出るはずです。
あちこちサークルを回ることが出来て、交流という点でも実りの多い一日になりました。以下、頂いた/購入した作品のリストです。マンガはもちろん、ペーパー、CDの類も含みます(順不同)。
- *HTC communicationsさん『zatsu(((onn!!!【ざつおん!!!】』
- Brown Dog Hutさん『集合住宅 Vol.2』
- ぽろしべさん『神父と少女のお話』
- おしゃれ団さん『CR海おしゃれ団』
- おしゃれ団(西村もつ)さん『つきみくん 6.5』
- おしゃれ団(ノリシロ)さん『魔女りてぃ~ナコダマ Re.2』
- ジョン・テンダさん『にこらてすら 1』
- ジョン・テンダさん『にこらてすら 2』
- 雲形発着場(梅木泰祐)さん『クラウディア航行記 番外編』
- たる屋さん『近日放送予定』
- 曇天(杜矢真)さん『あつい』
- オダギリックス(小田桐圭介)さん『夜、遠くへ向かう』
- THRUSTさん『Alignment』
- LETREC(今野サトシ)さん『Decillion』
時間をみて、ブログにも本のレビューを書いていければと思います。今回、見本誌読書会には参加できなさそうだし(8月30日=WIRE翌日)。
コミティアが終わったあとは、うちら2人とwatさん、nthさん、unaくんとで台場のガンダム見学へ。ものすっごい混んでた!個人的には、ファーストガンダム見てないので全然思い入れはないんだけど(あったらもっと早く見に行ってる)、現場の人の群れとか、ロケーションとか全部混みで、見世物として面白かったです。
そのあと、ヘトヘトながら新橋へ移動。土間土間で打ち上げて帰宅、という流れでした。
次回コミティア90は11月15日ですね。何作ろうかなあー。
明日はコミティア89
「B2B」のブースはよ12bです。今回の新刊は、一日で作った8pラフイラスト本『Natural Being』の無料配布と、宮田くんの新作になります。既刊本もそれぞれ数冊ずつ残っているので、持ち込みます。
ティアマガまだ読んでないんだけど、サイトのP&Rみたら、読書会で書いたレビューがたくさん載ってて微妙に嬉しかった。ささやかながら描き手のモチベーションアップに繋がっていればいいな、と思いつつ、明日また他のサークルさんと、本を通して交流してみるつもりです。
コミティア終わったら、パレットタウンまで水上バスで移動して、ガンダム見てこようかな。そのあと恒例の打ち上げ!参加できそうな方は連絡ください。
転職活動のあれこれ
ってことで、参考までに、今回の転職活動の経緯と感想などをまとめておきます。本当は、活動中にリアルタイムで記録を残していきたかったんだけど、このサイトをポートフォリオとして公開している以上、当然ながら不都合もあるかと思い、自粛していました。
さて、6月から本格的に始めて、内定が出るまで2ヶ月以上。採用状況が厳しいというのは分かっていたつもりでも、正直、予想以上でした。実務未経験から、書類2社目で通過→即日アルバイト採用という異常なスピードだった前回(05年)と比べると、本当に天と地の差。
ちなみに職種としては、Webデザイナー、マークアップエンジニアを基本路線として、ディレクションや上流工程に関われることも視野に入れつつ、Web制作会社、自社Webサービスを展開している会社を中心に探しました。
転職サイトは、Find Job!、MOREWORKS、CBC NET:WORK、それにイーキャリアとイーキャリアFAを利用しました。この中で圧倒的に使用頻度が多く、また最終的に決め手となったのもFind Job!でした。なんだかんだで、Web関連職に限れば、求人数と更新の早さで群を抜いている感じ。もちろん利用者が多いぶん、必然的に競争率も跳ね上がるわけで、ある面接で聞いた話では、採用1人の枠に、掲載3日目で110人以上の応募があったとのこと…。
また今回初めて、いわゆる「人材紹介会社」を利用したので、そのことについても触れておきます。人材紹介会社というのは、要はキャリアアドバイザー(CA)が転職サポートと求人案件の仲介を行ってくれる会社。多くの場合、応募者側の利用は無料で、採用が成立すると、企業から成功報酬として人材紹介会社にお金が流れる仕組み。
で、例えばイーキャリアFAは、その人材紹介会社の登録を斡旋するWebサービス。Find Job!のように履歴書・職歴を登録すると、匿名でその情報が公開され、人材紹介会社からスカウトメールが届くので、それに対して返信すると、個別にキャリア面談→求人案件紹介、という流れになる。
転職活動の中で、常に「選ばれる」立場を強いられるだけに、次々届くスカウトメールから人材紹介会社を「選ぶ」立場になれるのは、精神的に少しだけ楽になるので、息抜きにはオススメ。中にはテンプレート使い回しっぽい文面や、具体的な案件を提示せずにアプローチしてくる所もあって、逆に、自分が応募するとき注意すべき点に気付いたりもします。
私の場合、レスポンスが早くキャリアシートをよく読んでいただいていると感じたA社と、「FA」じゃないイーキャリア経由で、案件と紐付けてスカウトしてきたB社の、2社の人材紹介会社に登録、面談してきました。ただ、結論から言って、両社ともに最悪の対応をされ、以降、人材紹介会社は利用していません。そのあたりの顛末を簡単に。
エンジニアの転職に実績があるというA社では、面談を通して具体的な案件を紹介され、即日書類をメールで送ったところ、後日、既に採用が締め切られていた旨の連絡。以降、まったく連絡なし。
B社は、公開されているキャリアシートを参照した上での、採用企業側からのスカウトという前提にも関わらず、一次面接にすら進めなかった。当然ながら以降連絡なし。
結局、人材紹介会社にとっての「お客様」は、採用活動を行う企業側なのであって、応募者側を向いていないんだなぁと実感しました。唯一の利点は、面談にてCAが、採用担当者の視点からアドバイスをしてくれるところ。私の場合は、職務経歴書の不備を指摘され、ブラッシュアップに繋がった。その修正内容は、Find Job!のWeb履歴書にも反映したので、以降の書類通過はその成果ということもできますね。
ともかくこの2ヶ月、お祈りとの戦いでした。ひたすら延々と「君は必要ない」と言われ続けるのは、一件一件は平気でも、ボディブローのようにじわじわ効いてきて、かなり辛いです。
それでも、運良くというかなんというか、収まるところに収まるような気はしています。いま就職/転職活動をしている人は大変だと思いますが、めげずに頑張ってください。
転職しました
縁あって、月曜日から南青山の制作会社で働いてます。職種としてはディレクターで、かつ、技術的な側面から制作サイドに関わる機会が多いポジションです。仕事はなかなか大変そうですが、社内の体制や業務フロー、また事業そのものから学ぶところが多く、いろいろと新鮮な体験をしています。
とはいえ、プライベートな時間はきちんと確保して、あれこれの制作活動も続けていきたいなと思っていて、そのあたりのやりくりを上手くできるようにするのが課題。
転職活動中、なにかとお気遣いいただいた方々に感謝です。これからもよろしくお願いします。
追悼ディアナ・ピアソラ
しばらくタンゴ関連の情報を追っていなかったので、最近知ったのだけど、アストル・ピアソラの娘さんで詩人・作家のディアナ・ピアソラが先月亡くなったとのこと。2005年にBBCが制作したドキュメンタリーDVD"Astor Piazzolla In Portrait"の中では、全編に渡ってインタビューで登場していて、元気そうな様子だったのに。
ディアナ・ピアソラ死去: tangodelog
http://tangodelic.tea-nifty.com/tangodelog/2009/07/post-dc22.html
ピアソラの最初の奥さんとの長女であるディアナは、父とはとても複雑な関係にあったようで、DVDでは、メキシコに亡命していた時の確執や、86年に父の伝記"Astor"を出版するまでの顛末が語られていた。伝記は邦訳されていないけれど、英語版を入手できたらぜひ読んでみたい。
ディアナにはアストル・ピアソラにまつわる大きな作品がもう一つあって、それが"Todo Fue(すべては過去)"という曲。五重奏団による62年のアルバム"Nuestro Tiempo(われらの時代)"に収録されている曲で、アストルの曲に、当時18歳だった娘のディアナが詩を書いたもの。タンゴというよりは、ピアソラ自身はライナーのなかで、一部にタンゴのエッセンスを持った「ブエノスアイレスの新しい音楽と新しい詩(La nueva música y la nueva poesia de Buenos Aires)」と表現している。歌はエクトル・デローサス。
この詩がすごく力強くて、後半に向かって上り詰めていくような音楽と絡み合って、異様な緊張感で迫ってくる。以下に詞の一部を抜粋(国内盤SICP 181より)。
Hoy vuelve a mí
きょうわたしに帰ってくる
tu raiz de puñal
おまえのナイフの根
y brató ciclón mi piel
わたしの肌は暴風を芽生えさせた
y a dolor, beso brutal
そして痛みには 残酷なキスが
que mi sombra alumbró
わたしの影を照らした
y estalló el tropel de sol mi visión.
そしてわたしの視界に爆発した太陽の群れ
Por mi piel al ser costa ya sin sol
もう太陽のない河辺になったわたしの肌を通って
hoy tu bruma en flor me buscó.
きょう花となったおまえの霧がわたしを探した
Por mi ayer, a mi voz,
わたしの過去を通って わたしの声に
pie de niebla mi adiós.
霧の足 わたしのさようなら
Sensasión. Qué dolor!
感覚 なんという痛み!
Todo fue...
すべては過去…
このアルバムは、モノラル録音ながら、他の曲も全曲素晴らしいので、ピアソラ入門としても超おすすめです。晩年の五重奏団や六重奏団のレパートリーにもなっている「天使の死」や「イマヘネス676」の初期バージョンも入ってるし、ラストの"Los Mareados"は最高!しかも、ピアソラ作品の中では比較的入手しやすいうえ、安い。Amazonでは以下から。
Amazon.co.jp:われらの時代
http://www.amazon.co.jp/dp/B000069623/
犬の復活と近況
先月、前庭疾患が再発して倒れたうちの老犬・チロですが、あれから丸1ヶ月経って、写真のようにかなり回復しました。ちょうど、16歳の誕生日を迎えたところ。一時は、本当に体の自由が利かない様子で、もうだめかなと思ったものだけど、まだまだ頑張れるみたい。
今は投薬もしていなくて、食欲も旺盛、朝晩の散歩も欠かさず行っている状態。かなりヨロヨロと蛇行しながら、ごく近所を一回りする程度だけれど、先月のように排泄をペット用シートに頼らなくてもよくなったので、負担は大幅に減った。あと、今のところ比較的暑い日が少ないのも助かっています。
猫は相変わらずこんな感じ。
ところで、先週土曜日は、中野でやっているという「練乳ナイトリターンズ」に行ってきました。みんな30分という枠のなかでのびのびプレイしている感じで、ショーケースとして見ていて楽しかった。普段に増してオールドスクールなハードミニマル祭りだったLZD佐々木さんと、早いテンポでハウスをざくざく繋いでいたkoumeさんのアクトが良かった。お疲れさまでした!
プライベートでもいろいろと動きがあり、今月は後半から忙しくなりそう。コミティアの告知も、本のメドが立ったら早いところ始めたいです。
Mixxx 1.7.0レビュー
オープンソースのDJソフトウェアとして以前話題になった「Mixxx」の最新版1.7.0が、8月6日にリリースされています。実は少し前から1.7.0-beta2を試していて、正式アップデートしていたのはさっき知りました。なので、スクリーンショットおよび以下の使用感はbeta2時点のものです。
Mixxxは、昨年9月に初めて使ってみたときは、動作も不安定だしBPM検出も怪しくて、まだまだ使い物にならないかな、という印象だった。以来しばらく放置していたのだけど、久しぶりに公式を見たら、地味にバージョンアップを重ねているようだったので、その時点での最新1.7.0-beta2をインストール。前回試したときはまだ0.9くらい?だったような。
で、結論から言うと、かなり使えるようになっていた。特にBPM検出の精度がだいぶマトモになってて、キーボードショートカットと、外部のMIDIコンを組み合わせれば、ほとんどストレスなくミックスできるようになった。コントローラーのアサインも、今風のウィザードでさくさく終わる。キーボードだけでできなくもないけれど、ボリュームとEQとゲインくらいはツマミのほうがやりやすい。
モニターの設定に関して、うちはオーディオインターフェース(SH-201)がパラで出せないので、ヘッドフォン出力はPCのサウンドカードから出して、インナーイヤーでモニタリングしている。若干レイテンシーに差があるけれど、慣れれば平気というレベル。
設定でスキンを変えると、全画面表示でライブラリを広く使えたり、レイアウトそのものがガラッと変わったりして面白い。そのライブラリの使い勝手も向上しているようで、カバーアート(ジャケ)表示こそないものの、インクリメンタルサーチでざくざく選曲できる。
ってわけで、遊びで使うには十分すぎるレベルになっていた。wav録音もできるし。私は、まだしばらくはCDJをメインに使っていくと思うけど、選曲するときはより自由度の高いMixxxを使っていこうと思います。
ただ、実用面で厳しいかなというのはタイムストレッチ時の「音質」で、特に、オリジナルのピッチの近くで調整しているときは激しくデジタル的に劣化する。こればかりは、プロ仕様のソフトには至っていない感じ。現場で使う気にはなれないなぁ。
PCDJも、だいぶ安くなったとはいえそこそこの初期投資が必要なので、こういうものから試してみる価値はあると思います。PCにいっぱい曲を眠らせておくのも、もったいないし。
Mixxx | Free Digital DJ Software
http://www.mixxx.org/
LINEARのC76新譜に参加しました
LINEARの夏コミ2日目新譜、"LIFTY ACCELERATOR"に楽曲提供で参加させていただきました。
LIFTY ACCELERATOR[LNCD-0004] : LINEAR | リニア
http://linear.nu/product/lncd-0004.html
140bpm以上のアッパーなフロア向けコンピレーションCDということで、テクノからトランス、シュランツ、ハードコアまで、バラエティ豊かな内容になっているようです。私から紹介するまでもなく、ハイクオリティな楽曲が揃っていますので、公式サイトのクロスフェードデモを聴いてみてください。
当日は、TROUBADOUR RECORDSのブースにて委託販売されるとのことです。
なお、収録曲"Splendor"に関する制作メモは、以前の記事にて。
夏コミ向けトラック制作メモ : EPX studio
http://www.epxstudio.com/blog/2009/0714_tips-at-latest-production.html
先月のtektekでも1曲目に使っていますので、こちらのライブ音源でも聴くことができます。
ちなみに、漫画のほうではコミケには参加せず、翌週のCOMITIA 89にサークル参加を予定しています。カタログももう出ているみたいなので、よろしくです。
Juno Downloadで買ったものメモ
tektek合わせで、7月24日にチェックアウトした分のレビューです。本当はもっと色々買いたいアルバムなんかもあったのだけど、とりあえず最低限使いそうなものだけ揃えておく感じで。計16曲、$28.90。
- Asagaoaudio /Wish Has Nothing [Delusions]
- 10番。スペインのレーベルから川上くんの新譜が出ています。なかでもこのトラックは最高!デジタル的に粒の粗い空間系エフェクトが、割れ気味の女声コーラスと溶け合って、ダークで怪しい雰囲気を醸し出しています。
- Planetary Assault Systems /X Speaks To X (Vinyl Version) [Ostgut Ton]
- 話題の新アルバムより、特にハードなこの曲を。最初に感じたのは、とにかくミックスバランスが特異で、各パートが徹底して分離して聞こえる。これでトータル気持ちよく聴けるっていうのは不思議!ちょっと色々と常識破りです。展開も派手というよりは、ノイズの抜き差しでじわじわ引っ張っていく、昔ながらのハードミニマルの方法論。
- Jose Pouj /Babylon [Injected Poison]
- 1番。スペインの新参テクノレーベル。Christian Wünsch直系の暗さ+シンセ使いで、今後が期待できる。硬めのバックトラックに、ポリリズミックなシンセリフが出たり消えたり。
- Jose Pouj /Babylon (Radial Remix) [Injected Poison]
- 同じく1番。Radialが、相変わらず好き勝手に刻んでいて熱いです。Dole-GateでDJ Bossと共作していた時のような感じの、変則ツールトラック。ちなみにこのレーベル、2番はWünschとExiumが絡んでくるようで、MySpaceで試聴した限りではオススメ。
- Sascha Lupes /Knatterkasten (Tuomas Rantanen remix) [Brother Convention]
- 5番。ダークテクノ界隈で精力的にリリースを続けているBrother Conventionから。Primalばりに硬くて音の詰まったリミックス。Tuomas Rantanenが続けてここから出してる6番"Robotan Elbows EP"もすごくいいですね。
- Bitch Bros & Millau /Natural Selection [Guilhotina]
- 1番。ジャンル的にはかなり手広くやっているらしい謎のレーベル。よく分からないけど、キックが重くてスネアのあたりもシャキシャキしたトラック。展開は地味め。
- Ganez /Sunshine Mood [Dirty Planet]
- 10番。トータルコンプでがっつり潰しただけの、シカゴ風のラフな質感が印象的な、ストレートなツールトラックです。中盤、意外と引っ張るブレイクも派手めで好き。メロディー感がまったくないだけに、いろいろ混ぜて使うと楽しそう。
- Ian Void /Torrent [Sub Cult]
- 24番。意味ありげなタイトルは伊達じゃなくて、トラックも暗ーく狂っている。ブリブリしたベースラインが、ブレイクを挟んで、ギラギラした意外な方向に化ける。最近のテクノとしては、かなり意欲的なテイスト&展開に挑戦していてカッコイイです。まだ聴いていなければぜひ。
- David Moleon & Odessa Soundfreaks /Compiled [Submissions]
- 25番。この組み合わせにはびっくり。昔ながらの硬派で重厚なハードテクノ。00年代前半にGlenn Wilson周辺がやっていたことの焼き直しではあるんだけど、このクオリティだと買ってしまう。どちらかというとMoop UpのDavid Moleon寄りの攻めトラック。
- David Moleon & Odessa Soundfreaks /Union [Submissions]
- 同じく25番。こっちも直線的なハードトラックだけど、若干ファンキーめでOdessa Soundfreaks色が強いかな。
- Luky R.D.U. /Degenerate [Techno Addicted]
- 1番。また気になる名前の新レーベル。他にもFer BRやDJ Cristiao、Hristian Stojanowskiなど、活きのいい若手ファンキー系テクノアーティストを集めた8曲入りEP。Lukyのこの曲は、ひたすら明るく派手だった今までとはイメージが違って、終始独特の「暗さ」がつきまとっていて面白い。ずーっとキックの裏に張り付いている、太いシンセベースも印象的。
- Marcelinho Cic /Plus [Audio Family]
- 2番。ブラジルの若手アーティストらしい。ラテン~ギリシャ系のファンキートライバルテクノ。展開や声ネタ使いも程よく、クオリティ高いです。
- Primus Tech /Yifu [Intuition]
- 4番。Naked Lunch周辺で良質トラックを連発していて気になっていた、Primus Tech。この曲は特に速い、145bpmの前のめりなハードテクノ。最近はあまりこういうのかけないけど、売ってるのもなかなか聞かないので、見かけたら買っていきたいなと。
- Bassbottle /Akira (Mechanical Brothers Remix) [Technoart]
- AKIRAネタシュランツ。しつこいくらいのネタ使いもいいけど、それ以前にトラック全体の潰しかたが絶妙で最高。ただ、マスタリングがひどい(-4dBがピークになっている)ので、購入後は最低限ノーマライズぐらいして音量補正しておかないとキツイ。ちゃんとカッティングエンジニア挟まないデジタルリリースだと、こういうことがままある。
- Mechanical Brothers /Count To Ten & Die [Speaker Destroyer Shit]
- これもMechanical Brothers。小気味よい高音のリバースの感じが気になって買ってしまった。よくあるおどろおどろしい世界観をベースにしつつも、メインの部分は割とあっさりめのところが好き。
- Tilthammer & Friends /Kick Some Ass [Overweight]
- シュランツ系でチェックしている数少ないアーティスト、Diogo RamosとTilthammerの共作。ミックスが素晴らしく、ぎっしり詰まって歪んでいるのに、どのパートも異常に抜けがいい。これくらい遅め(154bpm)のシュランツというかハードテクノなら、色々と使い勝手が良さそう!
上記を踏まえたDJチャートは、以前の記事にて公開中です。
2009年7月のDJチャート : EPX studio
http://www.epxstudio.com/blog/2009/0724_my-current-chart-on-juno-download.html