Juno Downloadで買ったものメモ
月末定例チェックアウト。7曲でUS$11.08。
- Audioklinik /Breakthrough [Moop Up]
- 既にあちこちでお馴染みのスペインのDavid Moleonがらみのレーベル、"Moop Up"を今月になって見つけた。Beatportでは扱ってないので気付かなかった(こういうのまだまだありそう)。旧作発掘ってことで、まずは2番。長いイントロから細かい展開で9分間引っ張る、色の付いてないハードテクノ。
- Dito Masats /Buena Verde [Moop Up]
- 3番。この人すごい!速攻でMy Artistsに入れた。疾走系パーカッシブトラックだけど、ファンキー要素は全然なくてひたすら硬い。というか上モノがない。2008年にこんな音を追求している人がいるなんてスペイン最高すぎる。
- Dito Masats /Surfers [Moop Up]
- 最新4番。今月ベスト!ものすごい疾走感、でいて、音数がかなり多いのにどれも潰れずクリアに聴こえる。ともすれば単調になりそうなくらいミニマルなんだけど、偏執的に細かいブレイクが軽快で、展開としてはむしろ派手。
- David Moleon /Cagliari [Moop Up]
- 同じく4番。ストレートで攻撃的なトラック。同じスペインのパーカッシブなハードテクノでも、お祭りっぽく明るい感じのファンキー系とは少し距離を置いている感じ。どちらかというと昔のGlenn Wilson的な硬さ。このレーベルはほんとマスト。
- Layman & Rice /This Is How We Roll [Sub Cult]
- 19番。アイルランドの2人組ユニットらしい。キャッチーなジュリアナ系レイヴトラックをネタに、抜き差しもわりと大胆に展開。オケヒットのモロなフレーズが連発する中盤からの流れが熱い。
- Vortechtral /Beanstalking [Sub Cult]
- 最新20番。相変わらず重く毒々しいVortechtral。レイヴィーで暗ーい上モノが派手に展開する地獄ハードテクノ。こんなの買うに決まってる。
- Armando /Land Of Confusion [Trax]
- Traxの古いのあるんだ、と思って買ってみたら、やっぱり思いっきりアナログソースだった。ノイズはもちろん音像がブレていて、ほんとに市販のレコードから拾ったんだなっていう。まあ、ものがものなので、味があって個人的には満足だけど、データにはこういうのもあるってことで。
Dito Masatsの熱さはハードテクノ的にはちょっと特筆に価する感じです。
Dito Masats on MySpace Music
http://www.myspace.com/ditomasat
MySpaceの3月のチャートアップしました。
5月30日ADRENALINEに出演します
ADRENALINE - Schranz & HardTechno-
5/30 (土曜日) @ 渋谷 DESEO
23:30 OPEN
Door JPY3,000(1D) W/F JPY2,500(1D)
- MainFloor DJz
- SATOSHI HONJO aka SatoSato
Gokuraku
Yusuke
YUSHI HONJO
Miki - Lounge DJz (Techno/House)
- Shiga
JUN aka TWATS (SLASH)
R-9 (EPX studio)
tommy (technique)
yass (LaMUSICA)
SIEGZEON (ARCADE ATTACK,brix,G7) - VJz
- Brix Video Syndicate =sailor chainsaw+Ra-disk+desART
主宰のSATOSHI HONJOさんからオファー頂き、ラウンジで回します。シュランツNo.1パーティーとの呼び声高いアドレナリンは、中野ヘビゼロ時代に遊びに行く機会がなく、渋谷DESEOへ移転して初の参加です。
実はこのオファーの直後に、今週土曜日の茶箱「INDUSTRIAL」の件で逆オファーと相成りました。土曜日のラストは、アドレナリン直系の最新シュランツで楽しんでもらって、5月はDESEOへって感じで、よろしくお願いします。
ちなみに、mixiのSchranzコミュニティの管理人もSATOSHI HONJOさんに代わっていただきました。私がリアルタイムでシュランツ追っかけていたのは05年くらいまでなので、本当はもっと早く適任のかたに代わってもらったほうが良かったのですけど。聴くのはまだまだ聴いてます。土曜日楽しみ!
tektek #36
一人で遊びに行ったけど超楽しかった!町田最高。
「tektek」は、町田の中央通りの向こうにある「AtoZ」というハコで、奇数月土曜に行われているテクノパーティー。実は何年も前からユニオンでフライヤーを見つけたりして、あるのは知っていて、でも月末ってことでRebootとか他のパーティーと被りがちだったり、意外と自分の活動範囲ではツテがなかったりして、機会を逃しまくっていた。なんと次回で6周年、第36回というとてつもないパーティーです。
今回は、来週末オーガナイズする「INDUSTRIAL」にライブオファーしたasagaoaudioさんのDJを聴きに、初めて行ってきました。
AtoZってのがまず凄くて、どういうとこかっていうとこういうとこ(Google)っていう。アンダーグラウンド!
階段下りると防音がしっかりしてるのがよく分かって、聞けば、前の代から数えて足かけ十何年続いているライブハウスだそうで。噂には聞いていたけど、音はすごくイイ。キックが内臓に響くような低音はないものの、中域のいいところがクリアに聴こえて、物足りない感じは全然ない。バーとフロアは茶箱みたく一体になっていて、空間的にはスクリーンでざっくり仕切られていて居心地はいい感じ。
パーティー自体は何がメインかというと、ほんとに、広い意味でテクノ一色。インダストリアル~ハードミニマル~ミニマル~ミニマルハウス~テックハウス~ファンキーハードテクノみたいな。これだけ網羅的に広い視点でテクノを扱っているパーティーというのも、なかなかないと思う(WIREでさえ無理)。かといってバラバラにとっ散らかるでもなく、統一感を感じられたのは、さすがに36回も続いているだけのことはあるなぁと。凄いです。
asagaoaudioさんのDJは、"the next game"をはじめとする自作トラックを交えつつ、Radialあたりを盛り込んだ激インダストリアルセット。AbletonとUC-33eでざくざく繋いでいくスタイルで、かなり硬めでした。これはやばい。来週のライブも楽しみですねー(宣伝)。終わってからは、制作まわりの話もいろいろ聞けました。
オーガナイザーKNGさんのトリのDJがハッピーで最高でした。トライバル系のハードテクノであんなにハイテンションでパフォーマンスの上手いDJは初めてかも!エフェクト使いと動きで見せるスタイルにはかなり共感しました。
あと、昭和テレビっ子ネタ満載のVJにも度肝を抜かれた。ジワジワくる笑いばっかりでヤバかった。リアルタイムに打ち込むテキストで、DJとの掛け合いが成立していたのにはカルチャーショック。あのシンクロも長く続けているからこそなんでしょうね。
電車で20分そこそこの地元に、こんな遊び場があったというのは発見だった。というか、もっと早くに出会っておくべきでした。町田のこの熱量は一見の価値あり!偶数月開催の「CAGE」ともども要チェックです。
町田テクノDJイベント machida-tektek.com
http://www.machida-tektek.com/
水木金
レビューってほどでもないけど、最近ゲームでハマったのがDSiウェアの『数独 初級50問!』。数独、今まで全くやったことなくて、とりあえず初級のほうから。
各問クリアタイムが10分切ると王冠出るんだけど、50コ出してしまった。条件を組み合わせて推理していくなかで、脳内でパターン化できるようになってくると、そのパターンに「気付く」速さがメインになってくる。ピクロスとかと違って、完成したら絵ができる、みたいなカタルシスもないし、ただマスが数字で埋まるだけなんだけどね。パズル雑誌やなんかと単純比較しても、この内容で200円は破格だと思う。50問終わってもタイムアタックできるし、おすすめ。
水曜は、都内に住んでる妹と高田馬場で会って、海峡で飲んできた。早大の卒業式だったらしくて、送別会シーズンもあってか、なかなか賑やかだった。
実はお互い酒強いわけでもないし、サシで飲むって初めてだったんだけど、そういうのもいいかなって歳になったのかも。いろいろな話ができた。きょうだいが居て良かった。そのあと普通にお茶して、帰宅。
木曜は、フミアキさんが町田に居るとのことで、誕生日を祝いつつ「えん」で飲み。刺身おいしかった。仕事終わりで合流したうなさんと3人でベローチェ。あずきタルト!
今日は、茶箱でやってたダブステップ/ベースラインラウンジに行きたかったけど、Ustream聴きながら自宅作業。このへんの音、かけはしないものの、聴くのはすごく興味があって、超楽しませてもらいました。やっぱり面白い。レギュラーパーティー化希望です。
あー、ゲームでいえばPSPのPlayStation Storeで買える"Star Strike Portable"っていうのもめちゃくちゃ面白かった。これはアーケードモードのEASYクリアしたらレビューしようと思ってて、ラスト5面で引っかかってるっていう。
飛蚊症との付き合いかた
あまりポジティブな話題でもないので、書くのもどうかなと思ったんだけど、おそらくこういう話こそ不特定多数に向けて、検索可能な状態で共有できたほうがいい気がするので、いくつか。
2月アタマの記事「眼科に行ってきた話」のなかで、突然左目に黒いドットのような影が現れて、病院で検査を受けたことを書いた。結果これは「飛蚊症(Floater)」というもので、とりあえず検査では異常はないということ、加齢や強度近視によって起こりやすい症状であること、それから、治療することはできないので慣れるしかないということ、が分かった。
この時は、とりあえず病気でないことが分かっただけでも御の字で、まあそんなもんかってところで落ち着いた。制作も普段通りガリガリやって、この間コミティア出たり、曲作ったり、ブログとかメール書いたり、ふつーに遊んだり、飛蚊症のことを100%忘れて日常生活を送ることができることを自ら立証できた。
ただあれから2ヶ月経って、はじめ1つだった点のような影が、2つ3つと増えてきていて、ここ数日珍しく風邪気味だったこともあってか、否応なしに不安感を煽られている。メンタルはわりと強いっていうか、相当鈍い自信はあったんだけど、これは結構きた。
この、浮遊物が増えたりするのも、症状として避けられないってのは聞いていて、理屈では分かってるんだよね。眼球のなかの濁りが引き起こしている現象なので。でいて、影といっても像としてピントが合っているわけではないので(メガネを拭いてないときのような具合)、ものを見ること自体に支障があるわけじゃない。
けど、明るいところとか、白いものを見ていると、どうしてもフワッと映りこんでしまうのが"分かる"。個人的にはPCのモニタに向かうにも紙に向かうにも、もはや白いものに直面するのは避けられないわけで、そうすると、忘れていても、あ、まただって感じで、気付いてしまう。
それでも、少なくともここ2ヶ月、飛蚊症を忘れて今まで通りに作業できたっていうのは、確かに自信にはなっている。なっているんだけど、今後このまま進行したらどうなるのかってのは、実感としてはまだイメージできないし、漠然としたナーバスな感じはどうしようもない。
「気にしないようにする、ってことを意識的に実行する」のは難しいなぁ。
とはいえ、たまたまひいてた風邪が治ってきたからか、気分的にもだいぶ復調してきた。
ひとつずつ結果を積み重ねて、別に大したことないんじゃないの、っていう身体感覚を自ら覚えさせていくしかないんじゃないかな、とは思う。仕事と遊びと、毎日忙しく充実してればっていうか、そんなの、ちょー当たり前のことかもだけど。考えかた、付き合いかたひとつでクルッと裏返るような、結局はそんな類のもののような気はしている。へんに避けようとしないで、白い画面に向かい続けようと思います。
INDUSTRIAL:インダストリアルテクノって何?
そもそも「インダストリアルテクノ」っていったい何なのか、という話を書いてみたいと思います。特にリソースを引っ張ってくるでもなく、個人的な見解に拠るところが大きいので、そのあたりは差し引いて読んでください。
自分の印象としては、なにもこういうジャンルが脈々とあったわけでも、昨日今日ぽっと出てきたわけでもないと思っていて、去年くらいに気がついたら「そういう音」が「そういうふうに呼ばれていた」という感じ。最初に気付いたのは、(もうこのブログでは何度も言及しているけど)去年のRegis来日のときのPHUNK!!!のサイトで、そのように紹介されていて、へー、みたいな。
"industrial"って自体はふつーに「工業の」とかを意味する一般的な形容詞なので、私もレビューのときなんかに度々そう表現したことはあると思うんだけど、ジャンルとしてそういう風に括ると、確かにいろいろ類型が見えてくるかも、っていう。なので、どれくらい浸透しているのかはともかく、便宜的に「インダストリアルテクノ」というカテゴライズはアリかなと思っています。
"INDUSTRIAL"の裏コンセプトについて触れた前回の記事の通り、Downwardsに代表されるバーミンガム系のハードミニマルは、個人的には、パッタリ途絶えてしまったという印象があった。もちろん、00年代になってからもCounterbalanceとかBritish Murder Boysの動きは追っていたんだけど、周辺アーティストを巻き込んだムーブメントっていうか、シーンみたいなものがあるようには見えなかった。
ここのブログの記事を遡っても、Downwardsに対する恨みがましいまでの思いを切々と語ったミックス(Downwards For Papa : EPX studio)を録音したのは2年前だし。ほんと今思うと勝手に、自分の中では「終わったもの」として評価していたんだと思う。
だけど、私がBeatportから辿って知った事実は、そうじゃなかった!
バーミンガムからハードテクノを経由して続いている、いわばハードミニマルの"本流"が、最近では「インダストリアルテクノ」と呼ばれていること。スロバキア、オランダ、スペイン、そして日本で、流行に左右されない硬派な職人気質のアーティストが、人知れずアンダーグラウンドで活動していること。彼らの多くが、とっくにAbletonなどデジタルに移行していて、購入できる音源の中心がレコード屋からダウンロードストアに変わっていること。
そのことに気付いたきっかけが、Radialとの出会いと、Regisの来日だった。これは本当に嬉しかったっていうか、感激した。
「山で道から外れて遭難して、当てずっぽうに歩いていたら、実はそっちにも道がちゃんとあった」みたいな興奮。
Radialと「消えた(テクノ)シーン」 : EPX studio
http://www.epxstudio.com/frontline/2008/11/radials_deleted_scenes_from_planet_rhythm.html
その中で、日本発のアーティストやレーベルが積極的に活動しているのが、頼もしい!Takaaki ItohさんやGo Hiyamaさんは言うまでもなく、札幌のKuniaki Takenagaさんと"Dispired Industrials"、山形のPERSISTENCEさん、そして何と言っても今回ライブ出演していただくasagaoaudioさんですね。
また、身近でいち早くインダストリアルを採り入れたトラックを発表したのは、何を隠そうPresenceの1番でのフミアキさんです。この"Remind The Form"は、ココでは幾度となく貼っているPresence第2回パーティーのYouTubeのビデオで、本人がプレイしている映像を見られます。この曲は、茶箱のスピーカーで聴くとほんとに凄いんですよ。
という、出演者の紹介は、また別の記事で。
ところで、昨年のRegis、Oscar Muleroの相次ぐ来日は確かに事件だったけど、この流れは実は今年になっても続いているようで、さらに熱いことになってます。来月11日にはスペインのTsunami RecordsからChristian Wünsch、5月8日は、「インダストリアル・ゴッド(と紹介されている)」Surgeonが来ます。
これはもう、ハードミニマル第2革命が来てますね。間違いなく。この際、言い切ってしまいますが。
2009.4.4「EPX studio presents: INDUSTRIAL & Hard Techno New Waves」@茶箱(早稲田)
http://www.epxstudio.com/industrial/
ライブ音源@Presence
先週のPresenceで撮った動画をYouTubeに上げました。30分なので、3本に分けてます。
- Enter
- Engine Works
- Flapper
- Aircraft
- Immune System
- Keyhole
- Functions
- Matter
- Sandforms
- Nocturnal+Matter
上の10曲のほかにも、ホワイトノイズだけ書き出したトラックを入れておいてミキサーでざくざく混ぜたりとか、色々遊べて楽しかった。当日感想をいただいた方々、ありがとうございました。
そしてtatsくんのVJが凄いので必見です。自分の映像とVJの映像を同時に見る機会はなかなかなかったので、うれしい!(あまり影になるものが映り込まない位置にカメラをセッティングできて良かった)。
で、このときのライブとは別に、終わってから先週いっぱいぐらいで、シーケンサー上でのミックス音源を作っていました。ほんとはCDJかソフトウェアDJ環境があれば、普通にミックス録るみたいに録音できたんだけど、Tracktionに並べてちまちまエディットしました。
R-9 - EPX 2009 Mix
http://www.epxstudio.com/music/mp3/R-9_-_EPX_2009_Mix.mp3
微妙にマスターのコンプとEQもいじっていて、曲単位で既に公開済みのオリジナル音源とも音質が変わっています。収録曲は上のトラックリストと同じ。30分のライブ用ながら、冗長な部分をカットしたので27分弱の音源です。
SAKURA@代々木公園
久しぶりの野外レイヴってことで、SAKURA@代々木公園に遊びに行ってきました。野外で、大きい音でテクノ聴くのは楽しい!花見には一週間早かったものの、天気にも恵まれて素晴らしいイベントでした。
うなくんのハードハウス。
ラストはwatさんによる、Spring YardからのAmazon!
私は、初めてDJってのを生で観たのが、まさにココでやっていた98年の「レインボーパレード」でした。あれから10年以上を経て仲間内でこういうレイヴができるっていうのは、なかなか感慨深かったです。
終了後は、そのまま渋谷のいつもの東方見聞録に移動して、打ち上げ!
スタッフのみなさん、お疲れさまでした。
INDUSTRIAL:裏コンセプト
はい、来月こういうパーティーをやるわけなんですけど。
2009.4.4「EPX studio presents: INDUSTRIAL & Hard Techno New Waves」@茶箱(早稲田)
http://www.epxstudio.com/industrial/
表向きのコンセプトは上の告知ページに書いた通りで、インダストリアルテクノとハードテクノの先進的なアーティストを紹介する、というものなんですが、実はこれと一体を成している裏コンセプトがあります。
その説明をするにあたって、まず、少しだけ昔話を書きます。
私はかつてバーミンガムのDownwardsというレーベルのハードコアな信者で、あの、四角く区切られたCentury Gothicで書かれたレーベル面を捜し求めて淡々と買い漁る日々を送っていました。高3のころのバイブルは、「GROOVe」誌にも紹介されていた"Hard Education"と、Surgeonのセカンド。"The Supreme Negative"と"Into The Exotic"もCDでほとんど展開ないんだけど、延々聴いてた。
だけど、あの辺の音って00年代に入ってから世の中的にはパッタリ聴かなくなってしまった印象があって。
いわゆる、ハードミニマルとか呼ばれていたジャンルは、ストックホルムとかナポリとかで質・量ともに極まっていく一方、トライバル系がガツンと流行って、レコ屋もクラブもラテン一色になっていく。02年前後は、ハードテクノは(メジャー視点では)飽和状態で、そこから枝分かれしてシュランツとか、あとトランスの人がだだっとテクノに流れてきたりとか。
同じころ出てきたクリックハウスからミニマルへの系譜は、私はほとんど把握してないんだけど、ともかくここ数年のテクノは「ミニマル」でしょう。ハードじゃない、ミニマル。ご存知のとおり、ハードテクノの大物アーティストがこぞってミニマルを作りだして、あれだけ壁みたいに低域詰めてドンチーいわせてたのが…、みたいなね。
誤解されがちですが、私は今のミニマルもすごく好きで、聴くのは聴きたいし、それがクラブだったら超踊るし。自分がDJで使わないので、買ってないというだけで、お金と時間が無尽蔵にあったら全然聴きます。
ただ、ハードテクノで個性を発揮しまくっていたアーティストたちが、そういうオリジナリティをさらっと投げ捨てて、ほんとに、群がるようにミニマルに行ってしまった。1人2人というレベルじゃない。別に名前は挙げないけど、試聴するたび、ああこの人もか、っつって、心のデスノートに名前を書くわけ。
私は、そこにものすごく「文化の断絶」を感じていて、あー、ハードテクノ全然出ないなとか言って、つい最近まで、DJでも98~02年くらいのアナログをしつこく使い続けていた。だって、売って無いじゃんっていう。
それが去年、スパイスレコードの消滅を転機として、ダウンロードに目を向けて見ると、あるんですね。全然売ってるの、ハードテクノ。しかもこの1、2年で出たもので、今まで名前もレーベルも知らなかったような新しいアーティストが、聴いたこともない良い曲をガンガン出していて、なんか分からないけど局地的にはスゴイ(らしい)っていう。
それでもう、mp3をチェックしないで「ハードテクノが出ない」とボヤくのは無いな、と思うようになりました。私はアナログ大好きだけど、テクノは未来の音楽だから。
考えてみれば、今ってDJにとってすっごい夢の時代なわけで、レコ屋のバイヤーとかポップを頼りにしないで、自分の耳だけを頼りにいくらでも新しい音を探せて、プレイするときもレコードじゃなくてどんなソースの音でもOKっていう。
それでいて、その日に誰かが「できたよ」ってアップした曲が、その晩さらっと地球の裏側で何千人とか踊らすっていうか、少なくともその可能性を前にしたとき、音質がとか手触りがとかってまったく些細なことだよね。そこで踊った1人が、その曲をきっかけに曲作りなりDJなり始めるかもしれないし、文化の継承ってそれでいいんじゃない?と思う。
というわけで、今回の出演アーティストは、「データで曲を買っていたり、データで曲を出しているテクノDJ」という基準でブッキングしています。かといって10代とか20代前半とかのDJじゃなくて、それなりにキャリアのある人がデータでやっている、という。これが、裏コンセプト。
テクノもちゃんと新譜出てるから!というのを、お聞かせできると思います。
4月4日INDUSTRIAL、告知サイト公開
ってわけで、硬いテクノのパーティーやります!本日、告知サイトを正式公開しました。
2009.4.4「EPX studio presents: INDUSTRIAL & Hard Techno New Waves」@茶箱(早稲田)
http://www.epxstudio.com/industrial/
メインビジュアルに使っている工場の写真(3DCGじゃないよ)は、extranoiseという方のHDR写真です。西ドイツの廃製鉄所がそのまま公園になったというとんでもない施設"Landschaftspark Duisburg-Nord"で撮ったものらしい。さすがドイツ。
さてこのパーティー、単発ながらご覧の通りかなり力を入れていて、私としても時間的・予算的にがっつりリソース割いて準備してますので、普段クラブに縁がないという方も、茶箱の常連の方も、ぜひ、遊びに来てください!
これから当日まで3週間ほど、たびたび告知を兼ねた記事が入ると思いますが、よろしくお願いします。
免許の更新とか
週末を挟んでの数日間の日記など。
木曜に免許の更新に行ってきた。2回目なので、歩いて行ける地元の警察署で。警察署って、幸いなことに、生まれて初めて入ったかもしんない。更新窓口とこに講習ビデオを見せるスペースがあって、すごいシステマチックというか流れ作業的にできていて感心した。超若い片山右京さんが出てくる、どうみてもVHSソースの講習DVDを観ながら、濡れた路面でのドリフトテクニックなどを学んだ。
隣接した交通安全協会と結託した、露骨な集金システムがすごい。普通に聞いてたら、しれっと余計な料金を取られそうになった。スナップ撮るのに1,000円ってどんだけ。でまた、更新免許の郵送に1,000円って。無事故無違反証明カード作りませんかって。
原付免許なんですけどね。クラブでのIDチェック専用の。乗らないし、原付とか。
土曜は、天王洲アイルにあるアイリッシュパブでのケルティックポップバンド「トゥクトゥク・スキップ」と、友人が参加している「クルーラホーン」のコラボステージを見てきた。バンドは前回と比べてアコーディオンが加わって、より分厚いサウンドになってて盛り上がった。ダンスチームもさらに場馴れした感じで、タップみたいなパートもあって面白かった!みんなやっぱ笑顔なのがいいね。
日曜、Presenceのライブ仕込みもあらかた済ませて、10時からLFJのチケット一般発売にトライしてみた。結果、念願叶って3日の曽根さんのパルティータ1番&2番押さえた!うれしい。他のホールの公演もチェックしたけど、即座に完売になってた。
というわけで、3日の3公演と4日の1公演を聴きに行きます。ゴールデンウィークまで、いろいろ前倒しで進めなきゃ。
Presence fifthお疲れさまでした
5回目のパーティーも終わりました。遊びに来ていただいたみなさま、ありがとうございました(写真はフミアキさん)。
ゲストのizさんとgommaさんのDJは、私は前から共演しててよく知ってたんですけど、今回はまたそれぞれ新たな一面が聴けてよかったです。これは、オファーするゲストDJをジャンルで縛らないPresenceならではって感じ。パーティー全体の緩急という視点では多少の課題はあるかなと思いましたが、個々のパフォーマンスは相当見ごたえあったと思います。
自分のパートに関しては、リハで音出してみたらちょっとハイが痛かったので、本番は手元で削ってました。細かくモニターできるかと思って、AKGのK301を持っていったんだけど、ブースのモニターの方がよく聞こえたのであんま意味なかったです。でかい音で聴けて気持ちよかった。
Presenceの今後としては、5月にM3(委託)で新譜が出るほか、6月に次回パーティーを予定しています。
エントランスに展示していた落書きをアップしました。ほんとは前回みたくペーパー作ろうと思ってたけど間に合わなかった!まあ、いいんじゃないでしょうか。
- 3/17 1:00追記:
- 以下、関連リンクです。
gatearray recordings blog - Presence fifth ありがとうございました。
http://gatearray-recordings.net/blog/archives/366
5015: Sesame & Strawberry 3/15(Sun.) Presence fifth Playlist
http://keif.blog46.fc2.com/blog-entry-106.html
Functions、で明日はPresence
Presenceでのライブ向けトラックその6。明日本番なので、とりあえずここで一区切り。
R-9 - Functions
http://www.epxstudio.com/audio/mp3/R-9_-_Functions.mp3
この曲はなかなか音が大きくならなくて、何度もマスタリングし直した。暗ーい、潜っていくような感じをイメージして作りました。
ってことで5回目となるPresence、明日16時から茶箱でスタートです。いつもの4人とVJ陣はもとより、ゲストのizさんとgommaさんのパフォーマンスもお見逃しなく。昨年暮れのリレーションズでgommaさん聞き逃した人は必見です(昨日のオンラインミックスが上がってるので、このへん気になる人は特に)。
私は、17:15から30分ほどCDJで自作曲のみのミックスをします。予定している10曲中9曲書き下ろしで、この3週間くらい延々と作ってたものの初お披露目なので、ぜひぜひ。
イベントに関する問い合わせなどあればコメントかメールかください。よろしくお願いします。
Engine Works
日曜日、Presenceでのライブ向けトラックその5。
R-9 - Engine Works
http://www.epxstudio.com/audio/mp3/R-9_-_Engine_Works.mp3
この曲は一連のなかでは一番最初にできた曲で、ある意味ここを基準にして、足りない曲を継ぎ足していった感じです。グニャグニャしたシンセがちょっと間抜けな明るい曲。キックが重くなりすぎないように工夫しました。
Keyhole
日曜日、Presenceでのライブ向けトラックその4。
R-9 - Keyhole
http://www.epxstudio.com/audio/mp3/R-9_-_Keyhole.mp3
いろいろ混ぜて使えるように、ニュートラルな感じの曲を作りました。ジャンル的にはDJツールです。
明日、明後日であと2曲公開して、残りはライブ後にまとめて上げる予定。
Aircraft
日曜日、Presenceでのライブ向けトラックその3です。
R-9 - Aircraft
http://www.epxstudio.com/audio/mp3/R-9_-_Aircraft.mp3
シンセってことでは、今回から新たにキックに重ねる形でsubatomicを使ってます。
DTMn - 過去のニュース : バスドラム補助音源「subatomic」
http://www.dtmm.co.jp/archives/2008/01/subatomic.html
ものすごい単機能で、基本はサイン波が出てアタックの種類をいくつか選べるっていう程度なんだけど、キックとの重ね方は工夫のし甲斐があっておもしろい。どこを削ってどこを持ち上げるかとか、リバーブの深さとか、あるいはベースとどう絡ませるかとか。
あんま、ツマミとパラメーターがわーってあって、最初からプリセットがいっぱい入ってるみたいなソフトシンセは苦手で、一見して限界が見えているところから使い込んでいくのが好き。
Presence、日曜日でした
無意識に土曜土曜って書いてたっていうか、素で間違えてました。15日、「日曜日」ですね。過去記事で誤って書いているところは修正しました。すみません。
ライブ用の曲は、とりあえず出揃った。これから曲順決めと、尺を見ながらイントロアウトロを調整したり、もしかしたらマスタリングやり直したり、みたいなこまごま作業。
当日は茶箱のCDJでミックスするけど、うちにはCDJもDJソフトもないので、フリーのBeatport SYNCで代用してます。EQとかキーボード操作がなくても、とりあえずミックスして合う合わないのざっくりした確認ができれば十分みたいな用途なら、なにかと重宝する。
そういえば、MIXXXって多少使えるようになったのかな?最初、ちょこっといじって以来チェックしてない。
ちなみに土曜日は、天王洲アイルにあるアイリッシュパブで、ケルティックバンドとダンスのショーを見てきます。前回行って、すごく楽しかったので。音楽としては、「クロノクロス」的世界観(というか光田康典)、っていうのが、個人的にはイメージしやすいのだけど。
アイリッシュパブってのも、なかなか機会ないと思うので、興味ある人いたら行かない?
Immune System
日曜日、Presenceでのライブ向けトラックその2です。
R-9 - Immune System
http://www.epxstudio.com/audio/mp3/R-9_-_Immune_System.mp3
130bpmって昔は遅いと思ってたけど、全然同じノリで作れるなぁ。私のデフォルトbpmは146→142→136→130って感じで下りてきている。聴くのは何でも聴きます。
声ネタは、去年亡くなったアメリカのスタンダップコメディアン、George Carlinの99年のショー"You Are All Diseased"より。抗菌だなんだっていう過剰な潔癖主義に対して、「俺は子供のころドブ川で泳いだから免疫システムが強化されたんだ」とか無茶苦茶なことを言ってる。このあと「最低限洗っときゃいい4箇所」という下ネタが出てきてもっと笑えるんだけど、さすがにちょっと。
この年のショーは、今現在YouTubeで460万再生を超えている"Religion is Bullshit"というネタをやった回として有名。日本にはここまで毒舌のお笑い芸人はいないし、それをケーブルテレビで放送できるほどの表現の自由もないんだよね。
4月4日、パーティーやります
2009.4.4「EPX studio presents: INDUSTRIAL & Hard Techno New Waves」@茶箱(早稲田)
http://www.epxstudio.com/industrial/
現時点で公開できる情報はここまでですが、実はすでにコンセプトを含め細かい部分まで固まっていて、週末のPresence直後にでも、正式な告知ページを公開できると思います。
気になる曲は常にチェックしてるものの、2月以降しばらくDJの機会がなかった。今回のPresenceもライブセットだし、リレーションズでも基本はガツガツした曲はかけないので、自分が大きい音で聴きたい曲が聴けてないって状況で、じゃあやるしかって感じで。
で、折角なのでこれまで茶箱で聴けなかった、私がいま一番聴きたいDJにオファーしました。
カレンダーの4月4日土曜のとこに、「テクノ」と書き込んでおいてください。
LFJ2009に向けて、その2
8日、ローソンチケットの先行が正午からだったので、ぴあの反省を生かして張ってたら、2枚確保できた。1日目の小林道夫先生のイギリス/フランス組曲と、2日目のベルリン古楽アカデミーの管弦楽組曲1/3。曽根さんとか速攻すぎて全然ダメだった。
といっても、ある程度まとまった数は一般販売に残してあるはずなので、15日に期待してみる。
今回、ゴールデンウィークの5/3~5/5ってことで、個人的な事情としてはコミティア&M3直前でものすごい修羅場かもしれない。ていうか3日目は全公演行けないし、そもそも今までティア前日より前に本ができたことないからなぁ。
原稿がんばるし、LFJも行くけど、異常にハイな状態でバッハ聴くことになるかもしれない。
これ、グールドのイギリス組曲第1番のレコーディング風景なんだけど、緊張感のあるドキュメント映像で面白い。別の動画では、オープンリールのテープを切って、好きなテイクを繋げているところが映ってて興味深い。当時のオペレーターっていうか録音技師はすごいな(なんとなく、Richie HawtinのDecks, EFX & 909を連想した)。
Enter
日曜日のライブ用の曲を、1曲先行で公開します。130bpm。
R-9 - Enter
http://www.epxstudio.com/audio/mp3/R-9_-_Enter.mp3
展開作らないとかって、結局抜き差し以外もちょこちょこやってたりとか。一連のもののなかでは一番派手な曲です。あと、基本に忠実な感じ。
他の曲もそうだけど、今回Optikばっかり使ってます。なにも考えてなくても、とりあえず空いてるトラックにOptik立ち上げとくか、くらいの勢いで。ほんとはMachine Drumとか使ってみたい。
ここ数日のあれこれ
久しぶりに日記っぽく。
おととい、木曜日に夕飯がてら茶箱へ。実は、先月はイベントもバー営業も全然遊びに行けてなくて、なんだかんだとエージさんとゆっくり話をさせて頂いたのも久しぶりでした。前後でフミアキさんとぬっきーくんも飲みに行っていたらしく、代わる代わるPresenceクルーが遊びに行っていたという。
そんなPresenceも来週日曜です。この前ぼやいた通り、けっこうハイペースで曲を作っていて、その一部は週明けにフルレングス320kで公開したいと思っています。こまいのから派手めなのまで、とりあえず7曲終わっていて、あと2、3仕上げたらおしまい。
のつもりだけど、経験上、結局はライブ前ギリギリになりそうな予感。
今朝も昼過ぎまでそんな感じで作業してて、午後からHardonize@茶箱へ遊びに行った。行きがけに、次回コミティアの参加申し込みを済ませて(郵送は来週火曜必着です)、渋谷でクラシックのCDを漁ったりとか、寄り道をしつつ。
茶箱の定番パーティーWish!とのコラボ企画ってことで、ひとり45分で8人のDJが参戦というショーケース的な豪華オーダーだったけど、それぞれ強烈に個性が表れていてすごく楽しめました。ハードスタイルのテクノといっても、ほんと、千差万別。
新たに導入されたというスキャナー(ちかちかする照明)は、フロアにいるとちょっと眩しかったです。個人的な意見としては、フィルターのようなもので明るさを落とすか、天井に向けるかしないと、ムスカ状態になる人もいるかも?演出としては、ハッピーな感じで好きです。
全然関係ないけど、移動中の電車で見た父娘が面白かった。
競馬新聞と睨めっこしている、ジャージ姿のいかにもダメそうなオヤジと、オシャレに目覚めたくらいの生意気そうな女の子が、ずーっとなんか喋ってた。ケンカするでも、ベタベタするでもなく。私は、音楽聴いてるから別に何言ってるか聞こえないんだけど、その2人がやけに画的に演劇風というかドラマチックに見えて、こういうシチュエーション本当にあるんだ、みたいな。
あの近辺で電車に乗ってると、たまにすごい「リアル」な光景に出くわすことがあって、こないだも、ガラガラの副都心線にカップルが乗ってきたと思ったら、おもむろに向かい合わせに座って、意表を突かれたことがある。で、この2人、手話なのね。
2人で乗ってきて空いてるとこに座るなら、隣り合って座るもんだと思い込んでいたので、向かい合わせの彼らが「大声で」手話を交わしているのを見て、あーなるほどね、っていうか。なんかリアルだなと思った。
その移動中とかもちまちま遊んだりしてきたDSiウェアのnalaku、10FLOORSモードで100万点超えた。ちょっとずつコツが分かってきた感じ。運に左右される要素も大きいんだけど、とりあえず序盤のセオリーとしては、最初に落ちてくる1F分のキューブは無視して、2F、3Fでなるべくラインボーナスを繋げるように動くといいのかなと思う。
∞FLOORSモードは148Fまで行けた。これ以上はひたすら根気との戦い。
ちなみに、今nalakuでググると先日のレビュー記事が公式の次の次くらいに出てくるみたい。SEOとか、なんかほんと、基本に忠実にやってればなるようになる気がする。現時点では、だけど。
余談ですが4月4日土曜日、空けておいてください。なんかやる予定で動いてます。
LFJ2009に向けて、その1
LA FOLLE JOURNÉE au JAPON - ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭 2009
http://www.lfj.jp/lfj_2009/
「バッハとバロック音楽特集」ということで、行くのは行くんだけど、初めてなのでチケットがどの程度取れるのか全然読めない。
とりあえず、ぴあの抽選形式のプレリザーブで3枚トライしたもののダメで、今日から始まった先着順のプリセールで1枚だけ確保できた。1日目、ホールCのアンタイ指揮の管弦楽組曲1,2番。本当はもう少し狭いB7ホールのベルリン古楽アカデミーのが聴きたかったのだけど、瞬殺だったみたい。まあ、まだ一般販売もあるし、他会場とのスケジュールの兼ね合いもあるし。
この音楽祭、東京国際フォーラムを中心とする8会場で、3日間に渡って170以上ものコンサートを開催するというとんでもない規模のもので、4年前から毎年テーマを変えて行われているとのこと。
テクノも、これくらいの規模でフェスができるようになったら楽しいだろうなぁ。
個人的に気になるのはチェンバロ中心のG402ホールで、全プログラム聴きたいくらいなのだけど、各公演103席ずつしかないという。前にちょこちょこ書いたイギリス組曲とか、小さなホールで生で聴いてみたい!
ただ、せっかくの機会なので、オーケストラとか声楽にも触れてみたい。初心者なりに、なにか引っかかるものがあるかもしれないし。当日券がない?だけに、このあたり、前売りチケットの状況次第。
今日、出かけたついでにコープマンの管弦楽組曲全曲、中古で見つけたので買ってきた。これ!
トランス10周年を祝う
"Out Of The Blue"が出てからぼちぼち丸10年になるらしい。
まあ、「トランス」自体はものすごく広い概念だと思うので、ここではあくまでも狭義のトランスということにしておきたいのだけど、いわゆるダッチトランスなんて言われた一連の音が出始めてから10周年ですよ。
もちろん、この曲が最初ではないと思うし(Binary Finaryは"1998"だって言ってるし)、そもそも私はトランスに関しては門外漢なので、「トランス元年」については諸説あるのかもしれない。ただ"Ibiza 99: The Year Of Trance"なんてコンピもあったことだし、何より自分のなかでは99年の"Out Of The Blue"のインパクトがあまりにも大きいので、そこから数えて10年というのは、ひとつの区切り方としてはアリだと思う。
私がこの曲を初めて聴いたのは今でも鮮明に覚えていて、99年10月31日の第2回の「カワサキ ハロウィン」、パレード後の広場でのパーティーでだった。メロディーもそうだけど、独特の下がっていくシンセタムのロールと乾いたスネアが衝撃的で、なんだこの曲!って感じで。DJはTOMOさんだったかな?
そのあと間もなく、大学のテクノサークルでそんな話題になって、曲名とSystem Fっていう名前を教えてもらった。当時私はまだDJは始めてなくて、聴き専で気になるハードミニマルのアナログをぽつぽつ買い集めている程度だったんだけど、先輩のmisutraxさんがWAVEかどこかで見つけたというので、お願いして買ってきてもらった。Essential Recordingsのイルカ盤。
で、そこから完全にハマってしまって、DJ 19の"Trance Essence"シリーズを借りーの、Gouryellaの新譜が出たと聞けば買い、Rank 1の"Airwave"がいいと知れば買い、みたいな流れで。ずるずると。サークル的にもトランスが流行っていて、DJが何人もいたので、インプットには困らなかった。翌年からDJを始めた当初も、ミニマルとトランスを半々でかけるような具合だった。
それまでも、90年代のジャーマントランスなんかでメロディーが分かりやすい曲は好きで、遡るとそれこそ"For An Angel"とかいっぱいあるんだけど、99年以降に一気に出てきたトランスは質的には全然違うものだった。
代々木のClubber's House Loungeでの"groovebox gathering"は99年だったか00年だったか、そこで"Walhalla"(のArminのリミックス)を聴いたときも何これ!だったし。高円寺きのこでのサークルイベントで初めて聴いた"Barber's Adagio For Strings (Ferry Corsten Remix)"も覚えてるし。出会いが鮮烈だった曲がいっぱいあるんだよね。
だけどその後、トランスは国内においては(02年ごろ?)、不幸にもロクでもない連中の餌食になってしまった感があって、急激に安い消費のされ方をして終わってしまった。あのころの恨み言を書いたらきりがないとは思うけど、あれ、ほんと、何だったんだろうなぁ。
あの時代で唯一よかった出来事は、Yoshikiが"Trance X"と題してトンチンカンなオーダーを出したおかげで、「X JapanのOliver Hoリミックス」という奇跡の曲が生まれたことくらいだ。ハードミニマルの文脈的には、だけど。
ともあれ、何もかもが過ぎ去って、さすがに10年も経てば落ち着いてきたという感じがする。別に、恥ずかしげなくアンセムをかけてもいいと思うし。今のトランスは今のものとして、99年ごろのはもう懐メロでしょ。たぶん、もうずっとオッサンになっても懐メロとして聴くと思うし、なんなら年末テレ東とかで「年忘れニッポンの歌」みたいにして年イチで特番組んでほしいくらい。
で、実は、そういう位置づけで、「2009年になったらトランス10周年を祝うパーティーをやりたい」ということは、以前からちょくちょく書いてきた。4年前の書き込み。
ここまで、スパイスで回収した99年ごろのトランスアンセム。今更買う人はいないと思うので、私が買ってます。いまは使い道ないけど、2009年になったら、30前後になった友人知人を集めて、トランス同窓会パーティーをやるのが目標。懐メロですから。 http://www.epxstudio.com/log/2005_01.html#log1445
これ、そろそろ計画に向けて動こうと思っているのだけど、当時のトランスにリアルタイムで接していて思い入れのある人ってどれくらいいるんでしょうか。サークル関係でトランスを回してた面々には個人的に話を振るとして、興味がある方いればコメントかメールかください。規模とかハコとか未定。一応、時期的には夏の終わりくらいをイメージしてます。
定額給付金の使い道
思いつきをメモっておく。
なんかいきなり1万2000円くらい貰えるらしいので、さもしさ全開で貰えるもんは貰っておくけど、さらっと消費するのも言いなりみたいでちょっと癪だなぁと思う。かと言って、貯金したからどうってわけでもなし。
要するに、一番景気が良くなってほしいところに、ピンポイントで使いたい。
で考えると、好きな作家さんの同人誌をごっそり買うとか、アンダーグラウンドでやってるアーティストの曲を買うとか色々あるんだけど、パーティーやるっていうのもひとつアリのような気がする。
今なんかパーティーやっても(程度の差こそあれ)大抵は赤字になるんだし、せっかくならあぶく銭持ち寄って好きな音出すイベントやりたい。どうかなぁ。ちょっと検討してみたいなと。
YouTubeで聴けるゴルトベルク変奏曲まとめ
ゴールデンウィークのラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンを前に、ぼちぼち情報を集めている。それも含めて、生でゴルトベルクを聴ける機会がにわかに増えてきた気がしていて、(行ってないけど)先月のすみだトリフォニーホールのイシドロ・バリオもそうだし、5月の曽根さん、6月のマルティン・シュタットフェルトもそうだし。
で、改めてYouTubeをざっと見てみたら、グールド以外でもほぼ全曲セットで揃っているものが結構あったので、各初回をリスト形式でまとめてみた。バラとか抜粋ではなくて、あくまでアリアと30の変奏が全曲上がっている(いそう)なものだけ。
例によっていつまで残ってるか不明なので、09年3月の現時点での暫定版ってことで、念のため。
グレン・グールド
Goldberg Variations 1-7
http://www.youtube.com/watch?v=g7LWANJFHEs
アンドラーシュ・シフ
Goldberg Variation by Schiff part 1
http://www.youtube.com/watch?v=8U9iXnbBo8c
マレイ・ペライア
Murray Perahia - Goldberg Variations (1-4)
http://www.youtube.com/watch?v=OwEsrdClimk
マリヤ・ユーディナ
Maria Yudina plays Bach Goldberg Variations, BWV 988 (1/8)
http://www.youtube.com/watch?v=r1hs2OLIzYE
グリゴリー・ソコロフ
J. S. Bach - Goldberg Variations BWV 988 - 1. Aria (1/32)
http://www.youtube.com/watch?v=BGYrk0b3Qzk
クラウディオ・アラウ
Claudio Arrau plays Bach "Goldberg Variations" (1/8)
http://www.youtube.com/watch?v=219PNAuPtMU
トン・コープマン(cmb)
Bach - Goldberg Variations BWV 988 - 1/7
http://www.youtube.com/watch?v=kvgc3ZKGCds
ピエール・アンタイ(cmb)
[HQ] Pierre Hantai Plays Goldberg Variations (Aria, Var.1 - 8)
http://www.youtube.com/watch?v=ZLI8oh8wY6A
トレヴァー・ピノック(cmb)
J.S. Bach: Goldberg Variations (T. Pinnock) PART 1
http://www.youtube.com/watch?v=D3_m78LtwhY
グスタフ・レオンハルト(cmb)
Leonhardt; Mono rec. 1953; Goldberg Variations, Bach 988 - Part I
http://www.youtube.com/watch?v=gEcC2P6AV7I
ループとツール
来週末15日のPresenceに向けてざくざく曲作り中。
今回はライブというか、30分間自分の曲でDJをやる予定で進めています。それにあたって11~12曲くらい必要になるので、短いループを量産しているところ。
この前のGo HiyamaさんやRegis、Takaaki Itohさんなんかもそうだけど、ハードミニマル/インダストリアル界隈では、Ableton LiveでDJやる人が多い気がする。で、そういう人たちはちまちまピッチを合わせる必要がないので、いわゆる繋ぎ用のイントロ・アウトロが短くて、曲自体の尺がすごく短い。以前Olga+Jozefの記事でも触れたように、3分そこそこでロクに展開もない曲とかがよくある。
Abletonでないまでも、1000とかみたいな最近のCDJって、もう再生する前にトラック読み込んでBPM検出していてくれたりするから、事実上、DJがピッチ合わせに手間を取られることはなくなった。理屈だけで言えば、DJはそのぶん手が空くはずなので、アイデアでいろいろ展開が作れると思うんだよね。それこそ、エフェクターだって種類増えてるし、外部入力で音を足してもいいし。
なので、まあメロディーがあったりみたいなハウスとかではなくて、あくまでツールライクなトラックを使うDJの場合の話だけど、極端にミニマムな形態のリリースでもいいかなぁと思っている。1小節だけとか。ライドシンバルとか使う人が勝手に足して、みたいな。
それでもう圧縮しないでwavで。
私の場合、作曲のプロセスには2つの段階があって、1小節とかのループを作るってのと、展開を作るってのがあるんだけど、本当に楽しいのは前者だけで、できれば後者はあんまりやりたくない。部屋でシーケンサーと睨めっこしながら、ここでキックにEQかけてフィルター開いていって…みたく、頭で考えるのが苦手。楽しくない。
これは恐らく、もともとがMC-303みたいなループシーケンサー使いで、しかもライブの時も、ソングを組まずにリアルタイムに展開を作っていたからだと思うんだけど。現場で、その場の思いつきでフィジカルにツマミをいじったほうが楽しい、という体験の積み重ねがあるんだと思う。
そういうことで、今回のライブで使う曲に関しては、事前に展開をほとんど作らずにループ単位で作り込んでおいて、その場で繋ぎつつ展開を作っていきたいと思ってます。今、130bpmのトラックを11曲くらい同時進行で詰めてる段階。上手くいけば、このやりかたでなら制作ペースを上げられるかも。
今回は出番が前のほうになる予定なので、早い時間からお越しください。Presenceは15日の16時スタートです。
Presence
http://gatearray-recordings.net/presence/