アルバム制作過程のメモ
活動スケジュールの欄にもちらっと書いているのですが、来月、マルチメディア系即売会「M3」に1年ぶりにサークル参加します。個人レーベルBody Informとしての参加で、ソロ名義では3作目となるアルバムをプレスで制作する予定です。ちなみに以前作ったCDに関してはこちらに。
今回から、曲作りにTR-8とTB-3という強力な武器が加わりました。それを受けて、まずは機材の構成と接続を再検討するところから作業スタート。理想の音はある程度頭のなかにあるので、それに近づけるために、どの組み合わせが有効なのかをひたすらテストしていきました。
いわゆるガジェット楽器が中心とはいえ、細かいアイテムがだいぶ増えてきたので、想定できる組み合わせの数も膨大になり、楽しくも悩ましい。例えばTR-8だったら、どのパートをパラ(アサイナブルアウト)で出してそれぞれにどのエフェクターを通すかとか。同時に、ライブのようなケースも前提に考えなくてはならないので、極力、機材の総量は減らしていく方針で。
テスト録音したファイルをDAWで読み込んで、2mixからのマスタリングをあれこれ試してみて、また機材を差し替えたりみたいな地味ーなトライ&エラーを繰り返していました。
ただし、セッティングが決まってしまえば、あとはひたすらパターンを量産するだけなので超速い。1パターン数十分とかで打ち込んで、そのままレコーディング。それも、何テイクも試さずに多少ミスっても一発録りと決めていて、いまいちだったらすぐ次の曲に取り掛かる。というような流れで、1日4~5曲というペースで録音を進めています。
とりあえず30曲くらい録ったら、そのなかから取捨選択してアルバムという形にコンパイルします。
今回は、何につけてもライブ感を重視して。細かいことを考えると、後からいくらだって直したくなるんだけど、それをしない(できない)ようにするというのが、PCではなくマシーンで曲を作ることの最大の利点なので。この、ちょうど勢いを逃がさないように、一番活きのいい瞬間を掴まえるというナマモノの感覚は、本当に独特のものです。
それでいて、パートを抜き差ししたりエフェクトをかけたりして、リアルタイムに構成を作っていく過程は、これはDJそのもので、私のなかでは曲作りとDJは切り離せないなと改めて思いました。当然、自分のDJのどこでこの曲を使うか、ということも考えるし。
そろそろ、曲名やアルバムのタイトルを決めなくちゃいけないフェーズに入ってきました。録音した曲を何度も繰り返して聴いて、テキストに落とし込むイメージを固めていきます。パッと決まることもあれば、なかなか決まらずに仮題のままだったりすることも。私は、本来テクノにはなんの文字情報も持たせたくないのだけど、識別するのにやっぱ必要だよねというのに気づいてからは、何かしら名付けています。
アルバムタイトルは、ジャケのビジュアルとの兼ね合いもあるので、ぼんやりとはイメージできているものの、まだ決まっていません。どうしようかな。
という感じで、残り1週間ちょっとでほぼ完成形を生み出せるよう、頑張って制作しています。いくつか、手ごたえのあるトラックもできたので、早くフロアで聴いてもらいたい。何より、DJにがっつり使ってもらえるアルバムにしたいし、そうするつもりです。
R-9サードアルバムは10月26日の「M3-2014秋」で発表します。