Cafe de los MAESTROS
先週の土曜日、渋谷Bunkamuraル・シネマで、映画『Cafe de los MAESTROS(邦題:アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち)』を見てきた。6月の公開前からずっと気になっていた映画で、わりと人気らしく、7月いっぱいは上映しているとのこと。
アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち | 映画 | CAFE DE LOS MAESTROS
http://starsands.com/tango/
内容としては、ブエノスアイレスのコロン劇場での同名のコンサートと連動した、ドキュメンタリー映画。前半は細切れのインタビュー形式で、タンゴの歴史を遡りつつ、名人たちのエピソードが散りばめられる。そして後半は、コンサートのダイジェスト。全編を通してタンゴの名曲がひたすら聴けて、もう、お腹いっぱい!
前半はどうなんですかね、ひたすら人名が出てくるし、タンゴに興味のない人にはピンとこないかもしれない。構図としては、いろんなお爺ちゃんがカメラの前で「昔は良かった」って言ってるだけの映像だし。ただ、巨匠といっても本やCDのライナーで名前を知っている程度の私にとっては、本当にぐっとくるエピソードばかりで、終始ウルウルしてしまった。この中の何人かはもう亡くなってるんだもんね。
後半のコンサートシーンの迫力は、すごい。世界随一の舞台に臨むお爺ちゃんお婆ちゃんの気概がビリビリ伝わってきて、かっこいい。ありえないカメラワークにも引き込まれる。タンゴってやっぱ、かっこいいんだよほんと。
それにしても、巨匠の系譜を辿るなかで、一切ピアソラに触れていないというのは不自然だけれど、そこがこの映画のメッセージなのかなと思った。タンゴに対して、世の中がピアソラ偏重すぎたところがあったよね、たぶん。この映画みたいな、正統派のタンゴのかっこよさが正しく伝わるようになるといいなぁ。