iPadが来た
予約開始日に予約して、発売日にちゃんと届いた。一通り触ってみて、知りたかった点がいくつか明らかになったので、レビューってよりかは感想とか展望とか。
まず、私がiPadに期待していたのは、「初めての実用的な電子漫画ビューア」としての役割で、漫画読みとしても、同人誌の描き手としても、実際どうなのかっていうのが気になっていた。モノによっては、DJが一気にアナログからデジタルに変わったときのような劇的な価値観の変化が、漫画にも起こるかもしれないし、そうでなくても、草の根レベルの動きが起こってくるのは間違いないので。
で、結論から言うと、これは良いです。流通としてどうかは知らないよ。こういう媒体が普及することで作り手やそれに関わっている人が食っていけるのか、というのはまったく別の問題として、インターフェイスとしては、もうこれで十分環境は整ったんだなと思った。
フォーマットはepubがいいのかな、と漠然と考えていたんだけど、漫画は構造化されたテキストを持ってるわけでもないので、epubである必然性は薄い。っていうか、単純にもっとも優秀なビューアであるi文庫HDがepubファイルに対応してない。
epubファイルのオーサリング自体は簡単で、2通りの方法を試してみた。ひとつは、Sigilでhtmlファイルを読み込んで、ほとんど手を加えないでepub形式でエクスポートしたものを、iTunesで「ブック」に転送する方法。うちのBBSのログがそこそこボリュームのあるhtmlファイルなので、これで試してみたところ、あっさりiBooksで読めた。なるほどね。
で次に、連番の画像ファイルから、ChainLPを使ってiPad解像度用に最適化したepubファイルを作ってみた。自分の漫画をもとにやってみたら、こちらもさくっと成功したものの、iBooksが右綴じ本に対応してないため、ページ繰りが逆になってしまう問題が。このあたり、国産のi文庫HDは完璧なんだけど、現状ではどうしようもなさそう。
必然的に、漫画を自炊するならpdfか、連番のjpgを格納したzipファイルってことになる。ただ前者はメモリの問題があって、アプリによっては動作は不安定になるようで、現状は後者になるのかなぁという気がする。
私は16GBを購入したので、本体に何でもかんでも入れておくわけにいかない。GoodReaderでローカルの外付けHDDにFTP接続して、落としたファイルをi文庫HDで開く、という使い方がすごい便利。
こうなると、やっぱり断裁→スキャンも試してみたくなるなぁ。。